この回のダイジェスト
第1回共創会議は、地域の将来像と実現策を共に検討する枠組みと今後の進め方を示した。
この回で示されたこと
- 国・立地自治体等・事業者等が、原子力施設と地域の共生に向けて20~30年後を見据えた将来像、基本方針、工程表を取りまとめる共創会議を設置する方針を示した。資料1
- 立地4市町村では施設の計画時期が相次いで延期され、人口減少や地域経済の課題もあるとして、避難経路・防災拠点、地域経済、人材育成、産業の複線化など5分野の取組案と、核燃料物質等取扱税交付金の見直し要望が提示された。資料2資料8
- むつ市は総合経営計画に基づく5分野の目標と、原子力産業に依存しない経済基盤、医療・交通、防災・デジタル分野の地域課題と将来像を示した。資料5
- 六ヶ所村は「科学技術都市」の形成を将来像に掲げ、防災力、むつ小川原開発、公共インフラ、人材を重要課題として提示した。資料6
- 東通村は村民参加を基本とする6領域の将来像を示し、避難経路、屋内退避施設・備蓄・情報伝達、人材確保・育成を喫緊の課題として挙げた。資料7
- 文部科学省の研究・人材育成支援、青森県の2024~2028年度基本計画案、地域商工団体の要望が共有された。WGで将来像・基本方針を検討し、続いて工程表を検討する予定案も示された。資料3資料4資料9資料10資料11
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この回の資料と要約
- 1
「青森県・立地地域等と原子力施設共生の将来像に関する共創会議」の設置について
- 青森県の原子力施設立地地域の将来不安や課題を踏まえ、国・自治体等・事業者等による共創会議を創設する方針である。 - 会議では、地域と原子力施設の共生、産業の複線化・新産業創出、防災対策の充実などを検討する。 - 自治体等の将来ビジョンと会議での議論を踏まえ、20~30年後の将来像・基本方針・取組工程表を取りまとめる。 - 必要に応じてワーキンググループを設置し、資源エネルギー庁の担当課が事務局を担う。
- 2
立地市町村等の産業構造について
- 原子力施設と地域の共生に向けた将来像等の検討資料であり、人口・産業・雇用・交流の現状を整理したもので、具体策の決定ではない。 - 4市町村は人口減少傾向にあり、2011~2020年度の減少率は東通村25.5%、大間町16.9%、むつ市10.8%、六ケ所村6.6%で、2045年に向け生産年齢人口の減少も見込まれる。 - 産業の中核は地域ごとに異なり、むつ市は卸売・小売、六ケ所村は製造業、大間町・東通村は建設業や漁業が特徴である。 - 農業の経営体当たり産出額は県・全国を上回る一方、漁業の経営体当たり販売額は下回り、観光客入込数はコロナ禍に約150万人から約90万人へ減少した。
- 3
文部科学省の青森県における取組
- 文部科学省は安全確保を前提に、原子力の研究基盤・人材育成などを推進し、青森県では二つの交付金で環境影響調査と人材育成を支援している。 - 環境科学技術研究所は重水素を用いた実験に基づき、海水中のトリチウムが海産魚に周囲の濃度を超えて蓄積しないと報告した。 - JAEAは「むつ」の廃止措置等と日本原燃への技術協力・教育を実施し、技術者758人の受入れ、359人の人的支援、研修生等95人の受入れ実績がある。 - QSTは六ヶ所で核融合研究開発を進め、JAMSTECは八戸市と小学校で海洋STEAM教育を実施した。
- 4
資料6 次期青森県基本計画(案)の概要(青森県)(PDF形式:4,347KB)
- 青森県基本計画案は2024~2028年度を対象とし、2040年に人口が約91万人となる見通しを踏まえ、「若者が、未来を自由に描き、実現できる社会」をめざす。 - 基本理念を「AX(青森大変革)」とし、その基盤に「挑戦」「対話」「DX」を位置付ける。 - 所得向上を大きな課題とし、しごと・健康・こども・環境・交流・地域社会・社会資本の7テーマで政策・施策を展開する。 - 毎年度の点検・審議会提言を踏まえて知事が翌年度の重点化方針を定める計画案であり、実績や最終決定は資料に記載されていない。
- 5
むつ市の将来ビジョンについて:~むつ市総合経営計画×原子力施設と地域の共生~
- むつ市総合経営計画は「笑顔かがやく 希望のまち むつ」を将来像とし、5分野の基本方針とDX・スマートシティを横断方針に据える計画である。 - R8年度の人口、雇用、観光、教育、健康、道路、デジタル、防災等の目標値を示しているが、実績ではなく計画上の目標である。 - 原子力施設との共生に関する課題として、産業の振興と依存回避、人材育成・子育て、医療・交通、防災拠点や情報連絡の整備を挙げる。 - 将来像は、雇用・取引の安定、地域を担う人材、医療と緊急時交通の確保を通じて、エネルギー政策への理解・協力と地域発展が結びつく姿である。
- 6
六ヶ所村の将来ビジョンと重要課題について
- 六ヶ所村は科学技術・エネルギー分野のポテンシャルを生かし、村民と共に発展する科学技術都市を将来像に掲げる。これはビジョンの提示で、達成時期や事業決定は示されていない。 - 重要課題は、防災力、むつ小川原開発、公共インフラ、人材育成・確保の四つであり、それぞれ操業安全・避難環境、計画改定と産業・研究拠点化、港湾・道路、人材高度化と次世代育成を挙げる。 - 令和5年11月1日の人口は9,774人で、令和7年の目標10,081人を下回る。資料は人口減少による担い手・消費人口の縮小や村の活力低下を懸念し、若い世代を中心に定住対策を進めている。 - 第4次総合振興計画は、経済・人財・安心・安全・自然環境・生活環境・協働の七つの力を高め、SDGs、Society 5.0、官民連携を取り入れる構想である。
- 7
青森県・立地地域等の原子力施設共生の将来像に関する共創会議(第1回)
- 東通村は人口約6,000人で、人口は1960年のピークから減少し、2020年には半数を下回った。水産・農畜産業、自然景観、民俗芸能を地域資源として示す。 - 村民参加を基本に、村政運営・人材育成・産業・暮らし・防災・原子力共生の6領域から将来像を掲げ、各種施策を取組例として示す。 - 喫緊の課題は原子力災害時の避難経路、施設・設備、情報伝達手段の整備・維持である。 - 防災教育、消防団員や自主防災組織等の確保・育成も必要な取組として挙げるが、具体的な工程や完了状況は記載されていない。
- 8
青森県原子力関連施設立地 4市町村の共通課題について
- 青森県の原子力関連施設立地4市町村では、施設の操業・再稼働や工事完了の延期が長期化し、明確な稼働見通しがない。地域経済の活性化も期待どおり進んでいない。 - 4市町村は、避難路・輸送手段と防災拠点の整備、地元企業の参入・人材育成、産業の複線化・高度化を共通課題として整理し、国・県・事業者との連携強化を提案している。 - 早期取組として、下北半島縦貫道路の避難路としての位置づけと整備時期の明確化、大間・函館フェリーの恒久運航支援、地元企業との商談機会、次世代人材育成、4市町村でのGX実証事業を求める。 - 核燃料物質等取扱税交付金は年30億円の上限で市町村交付額が固定されているとして、財政需要の増加を踏まえた制度見直しを要望している。
- 9
原子力施設と地域の共生に向けて
- 青森地域エネルギー施設立地商工団体協議会は、原子力施設と地域の共生には信頼関係と、行政・事業者・地域が共有するビジョンやロードマップが必要だと訴える。 - 長期の事業停滞とコロナ禍で地域経済が危機的状況にあるとし、事業の進展に加え、医療や避難道路など公共インフラの整備を求めている。 - 2013年設立の協議会は、情報交換・調査研究、国や県への要望、講演会・フォーラムを通じて地域振興と住民理解に取り組んできた。 - 下北半島の原子力エネルギー産業が地域とともに発展することが国内の電力安定供給に寄与するとし、共創会議に地域の声を聴く場となることを期待している。
- 10
今後の流れ(イメージ)
- 青森県・立地地域等と原子力施設共生の将来像に関する共創会議は、地域の将来像・基本方針を先に策定し、その後に取組工程表を策定する予定である。 - 令和6年春頃、検討WGが将来像・基本方針を検討し、第2回共創会議が策定する。 - 令和6年春以降に検討WGが工程表を検討し、令和6年夏頃の第3回共創会議で策定する。 - 日程は「頃」「以降」で示された流れのイメージであり、確定日ではない。
- 11
ワーキンググループの設置について(案)
- 青森県・立地地域等と原子力施設の共生に関する将来像、基本方針、工程表のとりまとめに向け、WGを設置する案である。 - WGの目的は、これらの内容について議論・検討を深めることである。 - 事務局は資源エネルギー庁(原子力立地・核燃料サイクル産業課)、メンバーは担当部局の管理職級の実務担当者とする案である。 - 資料は設置案であり、決定や日程は示されていない。
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青森県・立地地域等と原子力施設共生の将来像に関する共創会議
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