この回で示されたこと
- 2026年10月、メタネーション推進官民協議会を次世代ガス推進官民協議会に改組し、合成メタンとバイオガスの普及タイムラインを官民で共有する方針を示した。熱需要の燃料転換やカーボンクレジットも必要に応じて協議対象とする 資料1資料10
- 海外動向として、EUは2030年のバイオメタン生産目標を年350億m³、中国は年200億m³とする一方、合成メタンの2031年計画生産能力の約93%は実現可能性調査・事前調査段階と示された 資料2
- 国内では、令和6年度に下水処理場の消化ガスが約3億6,000万m³発生し、その約9割が利用された。地域集約や食品廃棄物等との共同処理、発電以外の都市ガス・水素・e-メタン利用が方向性として示され、長岡市の都市ガス原料利用や福岡市の水素製造実証も紹介された 資料4
- 一般廃棄物の生ごみ・木竹草類等、合計約3,000万トンがメタン発酵の対象ポテンシャルとされ、分別収集や再資源化の拡大が課題として示された。一般廃棄物処理施設をPPP/PFIの重点分野に追加することや、自治体の分別収集経費への特別交付税措置も説明された 資料5
- バイオメタネーションでは、GI基金事業がラボ試験・シミュレーションでメタン濃度97%以上、生成速度50NL/Lr・日以上を達成できる見通しを確認し、2025年下期~2027年に30Nm³/日のパイロット、2028~2030年に600Nm³/日以上の実規模実証を目指す段階を示した。これらは実規模での達成実績ではない 資料7
- 事業例として、米国divertの食品廃棄物回収・バイオメタン製造モデルや、鹿追町・エア・ウォーター・帯広ガスによる2026年度内の利用開始を見込む計画が紹介された。日本ガス協会は公的証書制度や設備支援等を国に要望したが、制度変更の決定は示されていない 資料3資料8資料9
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この回の資料と要約
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協議会の今後の在り方について
- 合成メタン中心の協議会を2026年10月に改組し、バイオガスも含む「次世代ガス」の普及に向け、官民で課題とタイムラインを共有する方針である。 - 基本方針2026とパワーGXは合成メタン等への燃料転換・普及を位置付けている一方、ガス事業関連の制度整備は検討中である。 - 革新的メタネーションは東京ガス・大阪ガスの事業継続が決定しているが、効率60%以上は開発目標であり、サプライチェーン要件は2027年度報告への反映を目指して整理中である。 - クリーン燃料証書は2026年度に実証予定であり、社会実装やSHK制度への適用は実証結果を踏まえて判断する段階である。
- 2
合成メタン等の海外動向について
- バイオガス等は欧米を中心に普及し、発電・熱に加えて輸送用途の拡大が見込まれる一方、精製率や原料構成には地域差がある。 - バイオメタンの採算はガス販売に加え、RFS2・LCFS、GHG Quota、再エネ証書などによる環境価値の収益化に支えられ、導管接続費の分担も地域ごとに異なる。 - 合成メタンの計画生産能力は2031年に年130万tへ拡大する見通しだが、約93%は事前調査・実現可能性調査段階であり、実現は未確定である。 - 合成メタンは生物起源CO₂の利用が中心で、トラック・船舶向けの契約や実証が出始めているが、オフテイク、需要家の支払意思、制度の不確実性が課題である。
- 3
北米バイオメタン製造事業の取り組み
- 三菱商事は、食品廃棄物を埋立前に回収し、低CI値のバイオメタンに転換する米国divert社の事業に出資・参画している。 - divertは小売8,300店舗と回収契約を締結し、3基が稼働、32基が計画中で、2030年代に35基の開発を目標とする。 - 物流最適化と店舗データ分析で食品廃棄・輸送を減らし、寄付促進と嫌気性発酵によるバイオメタン・有機肥料の製造を組み合わせる。 - 資料はライフサイクル全体のGHG削減を重視し、低CI値を評価する制度設計を将来の論点として示すが、制度の決定・実施時期は示していない。
- 4
下水道分野におけるバイオガス活用の現状と今後の展望
- 令和6年度、全国の消化ガス約3億6,000万m³の約9割が利用され、発電は146処理場、年間約373GWhに達した。 - 下水汚泥のバイオマス利用率は約42%である一方、小規模処理場では原料量、人材、建設・維持管理費が消化設備導入の障壁である。 - 卒FIT後は発電設備の価格上昇などで事業性が懸念され、都市ガス利用や水素等にも設備・立地・採算性などの課題がある。 - 資料は、地域バイオマスの集約・広域連携で規模を確保し、官民連携や多様な利用先・次世代技術により活用を広げる方向性を示す。
- 5
バイオマス系廃棄物の利活用推進について
- 一般廃棄物のバイオマス系廃棄物は約3,000万トンがメタン発酵の対象ポテンシャルとされるが、生ごみ・木竹草類の資源化率は約8%であり、分別回収の拡大が課題である。 - 令和7年度から分別収集・再資源化のかかり増し経費への特別交付税措置と、分散型資源回収拠点への交付金補助を実施している。 - 老朽化・人手不足への対応として一般廃棄物処理施設をPPP/PFI重点分野に追加した。広域処理や下水道との連携、民間活用も選択肢として示されている。 - 2030年度までにバイオメタネーション等の技術開発・実証を進める計画であり、既存都市ガス設備での利用や実機規模での運転を目標とする。
- 6
カナデビアにおけるメタネーション関連の取り組み状況
- カナデビアは、常圧・低温で稼働し約80%(LHV)のエネルギー変換効率を掲げる触媒メタネーションと、消化ガスを使うバイオメタネーションを進めている。 - Oman LNGとの契約は、1,200 Nm³/hのパイロット設備のPre-FEEDと、18,000 Nm³/hの商業設備のConcept Studyであり、商業設備は検討段階である。 - 鳥取市のB-DASH FS調査では各種運転条件の試験結果を報告し、通常時のメタン生成速度80 NL/L/日、停止後の4時間以内復帰を確認した一方、負荷50%時は40 NL/L/日で、目標50 NL/L/日との関係に留意が必要である。 - 国内では実用規模の実証を検討し、下水処理場や他のバイオガスプラントへの普及展開を目指している。
- 7
GI基金 バイオメタネーション技術の開発
- 水ingエンジニアリングは、別置き反応槽を用いるEx-situ型バイオメタネーションを開発している。 - フェーズ1のラボ試験データを用いたシミュレーションで、メタン濃度97%以上、低温・低圧でMER 50NL/Lr・d以上の達成見通しを確認したが、実規模での実証結果ではない。 - フェーズ1はNEDO委員会のステージゲートを条件付き通過し、フェーズ2の30Nm³/dパイロット実証に着手している。 - 2028~2030年に600Nm³/d以上の実規模実証を計画し、LC-CO₂、エネルギー効率、水素調達、都市ガス設備での利用を検証する方針である。
- 8
地方発・カーボンニュートラルへの挑戦と直面する壁:〜十勝バイオメタン地産地消モデルからの提言〜
- 帯広ガスは鹿追町・エア・ウォーターと、家畜ふん尿由来バイオメタンをCNG方式で受け入れ都市ガス導管へ供給する検討を進め、2026年度内の利用開始を見込むが、確定事項ではない。 - 今回は既存導管網を活用でき初期投資は数百万円とされる一方、通常は導管までの距離に応じて配管・圧送等の費用が膨らむため、普及には制度支援が必要である。 - 地方では企業需要の広がりや自治体の費用負担に限界があり、実証を継続可能な事業にするには採算性、収益設計、制度・需要の確保が課題である。 - 提案は、環境価値を活かす柔軟なルール、インフラ等への補助、公的需要の後押しの3点であり、十勝モデルを全国で再現可能な仕組みにすることを目指す。
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国産バイオガスの都市ガス利用を通じたGXへの貢献の最大化
- 日本ガス協会は、国産バイオガスの都市ガス利用拡大と発生量拡大を両輪とするGX貢献策を示し、国に制度・設備面の環境整備を要望している。 - ガスインフラが近傍にない地域にも環境価値を届ける証書利用を検討し、公的証書制度の整備を求める一方、短期制度の自己託送分の環境価値はSHK制度上未整備であり、自家消費等への利用可能化を要望している。 - 廃棄物系のバイオメタン賦存量は最大約43億m³との試算だが、下水処理場で消化槽を持つ施設は約14%であり、設備増加に向けた政策発信、技術支援、設備支援が課題である。 - バイオメタネーションの技術開発も進められているが、資料の制度整備要望や将来の利用拡大策は提案段階である。
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次世代ガス推進官民協議会の設置について
- 合成メタン中心の「メタネーション推進官民協議会」を改組し、バイオガスも含む次世代ガスを扱う官民協議会を設置する。 - 次世代ガスは既存の都市ガスインフラを活用でき、脱炭素化に加えて調達多角化や自給率向上などへの貢献が期待される。 - 官民で普及のタイムラインを共有するが、具体的な目標や工程は資料に示されていない。 - 熱需要のGX化に関し、燃料転換やカーボンクレジット等も必要に応じて協議する。
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次世代ガス推進官民協議会
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