2024年度の廃炉等負担金について
背景
- 2016年12月に閣議決定された「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針」に基づき、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉を着実に実施するため、東京電力グループ全体の責任が求められている。
廃炉等負担金の制度
- 2017年5月に改正された「原子力損害賠償・廃炉等支援機構法」によって、東京電力ホールディングス(HD)は、毎年度廃炉に必要な資金を廃炉等積立金として、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(機構)に積み立てることが規定されている。
- 東京電力パワーグリッド(PG)は、送配電事業の合理化分を廃炉のための資金(廃炉等負担金)としてHDへ支払うことになっている。
2024年度の廃炉等負担金
- 2024年度に計上される廃炉等負担金は1,201億円である。この金額は、PGがHDとの契約に基づき決定され、HDからの通知により算定された。
| 年度 | 廃炉等負担金額 | 説明 |
|---|
| 2024年度 | 1,201億円 | HDからPGへの通知に基づく金額 |
廃炉等負担金の算定根拠
-
2024年度の廃炉等負担金は、以下の要因に基づきHDが決定した。
- PGの負担が東電グループ全体の中で過大でないこと。
- PGの財務健全性の維持。
-
具体的な算定根拠は次の通りである。
- 託送料金に含まれる廃炉等負担金相当等を踏まえた金額: 1,201億円
- 廃炉等負担金計上後の当期純利益: 238億円
廃炉等負担金の上限額
- 廃炉等負担金の上限額は、以下の通りである。
- 上限額算定値: 2,097億円
- 直近3事業年度の平均額: 1,219億円
福島第一原子力発電所の廃炉進捗状況
- 廃炉は「福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に従い、着実に実施されている。
- 具体的な進捗状況は以下の通りである。
- 燃料取り出し:
- 1号機: 大型カバー設置予定(2025年度内)
- 2号機: 燃料取扱設備設置準備中
- 3・4号機: 燃料取り出し作業完了
- 燃料デブリ取り出し:
- 汚染水対策:
- 3つの基本方針(取り除く、近づけない、漏らさない)を重層的に実施中
今後のスケジュール
- ALPS処理水の海洋放出:
- 2023年8月に開始し、2024年度までに定期的な放出を実施予定。
このように、2024年度の廃炉等負担金は東京電力グループの廃炉作業の継続に必要な資金として重要な役割を果たしている。廃炉の進捗状況も着実に進んでおり、今後の取り組みが期待される。