調査報告の概要
本調査は、2023年11月に電力・ガスの新規参入者を対象として実施され、事務局の電力・ガス取引監視等委員会取引制度企画室が主導したものである。調査方法はアンケート及びヒアリングであり、事務局による回答内容の事実確認は行われていない。
提供価格の概要
電力に関する価格
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大都市圏では、特高・高圧の契約者に対して、kWhあたり6円後半〜9円前半の安価な価格が提供されている。この価格は、
- 託送抜きの標準料金に対して10〜30%の値引きが行われている。
- 新電力からの参入により顧客の動機づけが見られる。
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常時バックアップ価格(全電源平均)は、2023年10月時点で約11円〜13円であり、
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2023年10月の取引所におけるスポット平均約定価格は8.45円である。
ガスに関する価格
- 新ガス事業者への切り替えを希望する大口顧客には、原材料費及び託送料金のみで構成される価格が提示される事例が見られる。
- 従来の価格設定は、原材料費に15%程度の諸経費・利益を加えたものである。
違約金の設定
電力関連の違約金
- 契約期間を2〜3年とし、以下のような違約金が設定される事例が見られる。
- 契約期間中の割引全額返金に加え、残存契約期間の割引額の1割。
- 割引額の**110%**に相当する金額の返還。
ガス関連の違約金
- 契約期間を3〜5年とし、以下のような違約金が設定される事例がある。
- 年間ガス使用料金の90%程度に設定されることが多い。
- 具体的には、1年目では約1億円、2年目以降で約5千万円の違約金が確認されている。
包括営業
- 大口契約割引や長期割引を組み合わせたサービスがあり、契約期間の違いから必ず何らかの違約金が発生することがある。
営業方法の概要
| 項目 | 対象 | 回答の概要 |
|---|
| 営業方法 | 電力 | 旧一電が全量供給の場合、値引きを行う交渉が行われる事例が見られる。 |
| その他の営業活動 | 電力 | 一部地域の旧一電気事業者が、新電力への切り替えを促さない営業活動を行っている。原発稼働後の値引きや安定供給に関する懸念を示す説明が確認されている。 |
| ガス | 契約切替に伴い値引きしていたメンテナンス費用を戻す事例や、緊急時の対応に関する不安を煽る営業活動が見られる。 |
その他の重要事項
- 新規参入者に対し、営業活動の中で契約期間が異なる複数の契約による包括契約に該当する割引提案が行われたとの報告がある。