資料全体の説明
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出したものであり、内外無差別な卸売の実施に向けた取り組み状況を示している。これは、2025年11月21日に開催される第15回制度設計・監視専門会合のために整理されている。資料の作成は電力・ガス取引監視委員会による。
主要な検討内容・論点
旧一電等による取組状況
- 旧一般電気事業者及びJERAによる小売市場での競争を公正にするために、不当な内部補助を防止する取り組みが継続されている。
- 年に2回、各社の取り組みをフォローアップ(FU)し、その結果を専門会合で審議している。
第9回フォローアップ(FU)の評価
- 第9回FUでは、24年度に締結された契約を基に内外無差別性の評価が実施された。
- 評価結果では、ほとんどのエリアで内外無差別が担保されていると認識されているが、一部エリアでは課題が残るとされた。
各社の卸売交渉状況
- 旧一電等各社の26年度以降の卸商品の動向について進捗が記載されており、特に小売向けの確保無しでの卸価格の見直しが期待されている。
決定事項・制度変更
今後のフォローアップスケジュール
- 次回の第11回FUは26年度上半期に実施予定であり、締結プロセスの透明性を確認する目的がある。
重要な数値・データ
各社の卸売予定量
次の表は、各社の2026年度の卸売予定量の割合を示す。
| 事業者 | 26年度卸売予定量の割合 | 社内グループ内小売向け確保分の有無 |
|---|
| 北海道 | 約9割 | なし |
| 東北 | 約8割 | なし |
| 東京電力グループ | 約10割 | なし |
| 中電グループ | 約1割 | なし |
| JERA | 約5割 | なし |
| 九州電力 | 約9割超 | なし |
課題・リスク
内外無差別性の担保の現状
- 一部エリア(東京、中部)では、既存の長期契約によって内外無差別が担保されていないとされている。
- 東北エリアでは需給計画による購入量の上限設定が課題とされている。
その他重要事項
卸売のスケジュール周知
- 各社が卸売のスケジュールを事前に周知し、広範囲の小売事業者に通知する体制を整えることが期待されている。
- ブローカー制度に基づく情報共有の強化も求められている。
JERAの電力卸取引商品概要
JERAの組織改編
- JERAは昨年度、JERAパワートレーディングを通じて電力を販売していたが、今年度よりJERAGMにて販売を行っている。
電力卸取引販売商品
対象年度
- 2026年度から2028年度までの電力を卸取引で販売予定。
商品概要
| 項目 | 内容 |
|---|
| 売主 | 株式会社 JERA グローバルマーケッツ(JERAGM) |
| 受渡エリア | 東京エリア、中部エリア |
| 受渡方式 | BG渡し |
| 受給期間 | 各年度(2026年4月1日~2029年3月31日の3期間) |
| 受給時間帯 | 全日24時間(ベース)、平日8時-20時(ピーク) |
| 料金体系 | 一部料金制(従量料金のみ) |
| 従量料金 | 商品毎に燃料フォーミュラを定める |
| 支払い期限 | 月単位で個別契約にて定める |
| 排出係数 | 売主の基礎排出係数 |
販売開始日
関西電力による商品販売
商品概要
- 関西電力は小売指定のロードカーブ型商品を販売している。
| 商 品 類 型 | 商品概要 |
|---|
| 販売期間 | 2026年4月1日~2027年3月31日 |
| 販売パターン | ロードカーブ型 |
| 料金体系 | 2部料金制(基本料金、従量料金) |
| CO2排出係数 | 未調整排出係数 |
| その他 | 応札時の希望により夏期増量有 |
中国電力によるメニュー変更
商品概要
- 中国電力は、今年度、ベース、ミドル、通告型α、通告型βの4メニューを販売する。
| 商品名 | ベース型 | ミドル型 | 通告型α | 通告型β |
|---|
| 通告の有無 | なし | なし | あり | (通告期限受給日前々日の14時) |
| 受給パターン | 全日0-24時 | 平日8-20時 | 通告により決定 | |
| 利用率 | 100% | 33% | 年間40-50% | |
| 受給期間 | 2026年4月1日~2027年3月31日 | 同上 | 同上 | 同上 |
| 取引単位 | 100kW | 100kW | 100kW | 100kW |
| 料金体系 | 単純従量料金制 | 単純従量料金制 | 単純従量料金制 | 単純従量料金制 |
九州電力の販売商品概要
概要
- 九州電力は、今年度より相対交渉に加えて入札も実施する。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 販売商品 | ベース商品、オーダーメイド商品 |
| 契約決定方式 | 入札最低価格通知、相対協議 |
| 契約期間 | 1年間(2026年4月1日~2027年3月31日) |
| 引受け引渡し | 九州エリアB渡しまたはJEPX渡し |
| 受給パターン | 全日24時間、申込者希望 |
| 契約電力MW | 年間一律最小単位0.1 MW |
| 料金体系 | 2部料金制(基本料金+電力量料金) |
卸標準メニュー以外の販売概要
販売計画
- 郡内メニューの販売を予定している事業者は確認されていない。
| 事業者 | 販売の有無 | 販売スキーム |
|---|
| 北海道 | 販売予定 | ブローカー制相対交渉 |
| 東北 | 販売予定 | 相対交渉 |
| 県名 | 販売予定無 | |
| 九州電力 | 販売予定無 | |
| 沖縄 | 販売予定 | 一律の価格体系 |
今後の進め方
統一した交渉スケジュール
- 各社のホームページにて交渉スケジュールが公表済みであり、内外同一のスケジュールで実施される予定である。
| 事業者 | 公表時期 | 交渉スケジュール |
|---|
| 北海道 | 2025年10月28日 | 2年物全3回 入札実施 |
| 東北 | 2025年8月25日 | 2回入札実施 |
| JERA | 2025年12月13日 | 2年物受渡販売開始 |
常時バックアップの取扱いについて(26年度向け)
概要
- 第10回制度設計・監視専門会合において、評価されたエリアに関して以下の決定がなされた。
- 四国エリアを除き、常時バックアップを行わないことが決定されている。
評価されたエリアと常時バックアップの取扱い
| 評価されたエリア | 常時バックアップの取扱い | 通知有無・通知方法 | 休止の場合 |
|---|
| 北海道 | 休止 | 問合せがあれば個別に説明 | |
| 北陸 | 休止 | 25/10/29にHPで公表 | |
| 関西 | 休止 | 25/10/23にHPで公表 | |
| 中国 | 休止 | 25/8/29にHPで公表 | |
| 四国 | 実施予定 | | |
| 九州 | 休止 | 問合せがあれば個別に説明 | |
| 沖縄 | 休止 | エリアの事情を踏まえた商品を販売、問い合わせがあれば個別に説明 | |
重要なポイント
- 四国エリア以外のすべてのエリアで常時バックアップが休止されることが確認されている。
- 通知方法については、特定のエリアにおいて公式HPでの公表や個別説明が行われることが明記されている。
以上の情報を基に、各電力会社の卸取引及び商品概要について理解が得られることを目的としている。