電力及びガスの小売市場における取引の適正性に関する検討
目的・背景
この資料は、電力及びガスの小売市場における取引の適正性を確保することを目的としている。独占禁止法や消費者関係法制に加え、個別事業法に基づく措置の考慮が必要とされている。
検討の重要点
- 電力事業法やガス事業法に基づく適正な取引の存在
- 「適正取引ガイドライン」での相場操縱やインサイダー取引の明確化
- 市場競争を促進する観点からの規制の必要性
検討すべき問題
事務局は、電力及びガスの新規参入者に対して取引慣行の調査を実施し、以下の問題点が指摘されている。
調査結果に基づく課題
- 差別対価や不当廉売
- 違約金の賦課
- 部分供給における不当な料金設定
- 関連サービスの不利益取扱い
- セット割引による競争の制約
違法となる行為の例
競争を阻害する可能性のある行為についての検討が必要である。
具体的な行為の例
- 差別対価:
- 市場支配的事業者が特定の顧客に対してのみ安価な料金を提示すること
- 違約金:
- スイッチングを抑制するために、高額な違約金を設定する行為
- 部分供給:
検討の視点
問題を考慮する際に重要な視点は以下である。
- 競争の確保:
- 短期的な競争抑制が消費者に与える影響と、中長期的な競争環境のバランス
- 過剰規制の回避:
既存事業者等の指摘と検討の方向性
既存事業者の指摘
- 部分供給制度:
- 顧客に対し不当に高い料金や不利な料金体系を設けていないとの見解。
- 需用規模に基づく料金水準の提案があるが、競争には影響しないと認識されている。
検討の方向性(案)
- 市場支配的事業者が部分供給を条件に割引を提供した場合、競争を妨げる懸念がある。
関連サービスの不利取扱い
- 現行の適正取引ガイドライン:
- 不当に高い解約補償料の徴収についての取り扱いが示されている。
- 取引慣行調査:
- 既存事業者が値引きしたメンテナンス費用を元に戻す事例が存在する。
スイッチングに関する懸念
- スイッチングを検討する顧客に対し、関連サービスの料金の値上げや打切りが示唆されることは、競争を阻害する望ましくない行為とされている。
セット割引に関する考察
- 現行の適正取引ガイドライン:
- 取引慣行調査の指摘:
- 市場支配的事業者が電力を大幅に値下げすると、他の事業者が対抗価格を提示することが困難となる。
包括営業に関する問題
- 現行の適正取引ガイドライン:
- 取引慣行調査:
- 複数契約をまとめた結果、新規参入者の営業に影響を与える可能性がある。
検討の方向性(案)
- 違約金による長期契約がスイッチングを困難にすることが許容されないことが求められる。
まとめ
電力及びガス事業における適正な取引の確保と競争の促進が重要であり、適切な施策の導入と運用が求められている。市場支配的事業者による不当行為の規制は特に重視されるべきであり、消費者の利益保護及び健全な競争環境の維持が重要である。