長期脱炭素電源オークションでは、事業者が実際に得た他市場収益の約9割を還付する。監視等委は、収入を不当に低く、または可変費を不当に高く計上して還付を避けていないかを監視する。本資料は、未整理だった相対契約の規律、可変費の確認方法、監視結果への異議申立手順を明確化する方針を示したものである。監視方法は制度変更や事業者の実務を踏まえて随時見直す。
相対契約を他市場収入の獲得に用いる場合、供給開始前に契約が次のいずれかを満たすか監視等委の確認を受ける。
市場平均価格を下回る価格は、手数料相当額の控除など合理性が認められる限定的な場合に限る。事業者に金額の説明を求め、合理性が認められなければ市場平均価格での販売、または無差別規律に沿った公募等を求める。年度ごとの市場価格で精算する契約では、契約時に価格決定の契約形態を確認し、実需給年度の翌年度にも実際の相対収入が契約どおりか確認する。
可変費は、電源全体(既設火力の改修案件では新たに生じる脱炭素kW)の発電量に応じて発生する費用、またはkWh・非化石価値の販売によって発生する費用である。例には燃料費、購入電力料、消耗品費、kWh課金の発電側課金、アグリゲーションフィー、ヘッジ差損益、インバランス損益、事業税、需給調整市場ペナルティ、市場取引手数料が含まれる。固定費として応札価格に算入する修繕費、kW課金、一般の廃棄費用、金利、人件費等は可変費として認めない。炭素賦課金やGX-ETSの発電負担金は制度確定後に検討する。
金額監視では、燃料費に加え、金額の大きい費目から累計約9割に達するまで、複数の指標価格、法定価格、他案件の同一費目等と照合し、特異な高額でないか確認する。残りの費目も、他案件の同一費目と比べて明らかに高額など特異な金額でないか確認する。特異な金額は、合理的理由が認められない限り、該当分を控除して他市場収益を計算する。
実需給年度の翌年度に行う他市場収益監視では、事業者が収入・可変費の金額と算定根拠資料を提出し、監視等委が確認する。監視結果は広域機関への報告前に事業者へ通知し、異議申立の機会を設けた後に確定・報告する。広域機関は確定結果に基づき還付額を算定する。
相対契約の規律監視では、契約締結後、事業者は契約書等の証憑を速やかに監視等委へ提出する。監視等委は規律への適合を確認して結果を通知し、異議申立を経て確定する。証憑が提出されない場合、実際の他市場収益はスポット市場の当該エリア価格と高度化法義務達成市場の単純平均価格の合計を基に計算する。合理的理由なく提出しない場合、容量確保契約の解除につながる可能性がある。具体的な監視日程は広域機関と調整のうえ公表する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「長期脱炭素電源オークションにおける他市場収益の監視の在り方に関する検討会 とりまとめ」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
長期脱炭素電源オークションは2023年度に初回が実施され、2026年5月には第3回(応札年度2025年度)の約定結果が公表された(開始済み)[DOC:32a03370-b8ee-4aac-978d-2bc2f179194a]。制度が3回転したことで、「20年間の固定収入」という設計思想が実務上どう機能するのか、そして誰がそのコストをいつ負担するのかが、数字として見えてきた段階にある。
長期脱炭素電源オークションは、容量市場の一部として、脱炭素電源への新規投資を促すために設けられた入札制度です[DOC:18d50bc3-cad8-43f1-9cc4-d3995d14b30e]。落札した電源は原則20年間にわたり収入を得られ、投資回収の見通しを立てやすくすることを狙いとしています[DOC:18d50bc3-cad8-43f1-9cc4-d3995d14b30e]。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。