電力・ガス取引監視等委員会活動実績報告
1. 資料の目的・背景
本資料は、電力・ガス取引監視等委員会(以下「電取委」という。)の活動実績をまとめたものであり、組織の方針策定に向けた検証を行うための重要な情報を提供することを目的としている。特に、電取委の活動意義や役割を明確にすることに焦点を当てている。
2. 電取委の活動実績
2.1 検証の進め方
- 活動実績を以下の2つに分けて議論する。
- 総論: 組織発足からの活動実績(業務改善命令・勧告、建議等の実績および委員会開催実績)
- 各論:
- 電力部門の監視審査と制度改革
- ガス部門の監視審査と制度改革
2.2 電取委の役割
- 適正取引の監視やネットワーク部門の中立性確保を法律に基づき実施
- 監視する主な行為:
- 不適正な行為の監視(報告徴収、立入検査等)
- 料金等の審査
- ルール整備の内容:
- 競争促進や消費者保護のルール作り
- 消費者への広報・相談活動
2.3 主な活動実績
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経済産業大臣への建議
- 41件の建議を行い、約30%が適正な取引に関する指針、約20%が小売営業に関する指針の改訂に関するものである。
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意見聴取の実績
- 経済産業大臣からの意見聴取件数は上昇傾向にあり、最近3年間の平均は約172件/年である。
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業務改善命令の勧告
- 監視結果に基づき、経済産業大臣に対して業務改善命令の勧告を行っている。2023年には関西電力等に対する勧告が発表された。
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業務改善勧告の実績
- 過去数年間に多くの事業者に対し業務改善勧告を実施。
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報告徴収実績
- 直近5年間の報告徴収実績は、特に2022年度に情報漏えいやカルテル関連での報告徴収が多数行われた。
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監査実績
- 毎年、一般送配電事業者等に対する監査を行い、問題行為が認められた場合には指導を行う。
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あっせん・仲裁及び苦情処理実績
- あっせん・仲裁は年々増加しており、苦情の対応も適切に行われている。
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審議会の開催実績
- 電取委の発足から現在まで、計714回の会合が行われ、審議会も増え続けている。
2.4 重要な数値
| 項目 | 値 |
|---|
| 経済産業大臣への建議件数 | 41件 |
| 意見聴取の平均件数 | 約172件/年 |
| 審議会開催回数 | 714回 |
3. 各種料金の審査実績
3.1 2022年度の審査実績
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収入の見通しの算定に係る審査
- 実施期間: 2022年7月〜12月
- 審査機関: 料金制度専門会合
- 関連書類の提出対象: 一般送配電事業者10社
- 審議回数: 計14回
- 詳細ヒアリング: 約130時間、事務局による検証: 約13,000時間
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託送料金の審査
- 実施期間: 2023年1月
- 審査内容: 設定された「収入の見通し」を基にした内容
- 審議回数: 計2回
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小売規制料金審査
- 実施期間: 2022年12月〜2023年5月
- 審査対象: 大手電力7社からの変更認可申請
- 審議回数: 計16回、インナー会合において計33回の審議
3.2 2023年度の審査予定
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収入の見通しの変更に係る審査
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託送料金の審査
- 実施予定: 2023年12月〜2024年1月
- 審査内容: 発電側課金制度導入を踏まえた内容
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指定旧供給地域熱供給規程の変更認可申請
- 実施予定: 2023年7〜8月、10月〜11月、2024年1月〜2月
4. 各種料金の事後評価実績
4.1 従来の取り組み
- 電気・ガスの小売料金に関する経過措置として、みなし小売業者への規制を行い、利益率の確認を目的とした事後評価を実施。
4.2 主な事後評価実績(年度別)
| 年度 | 対象 | 実施期間 | 概要 |
|---|
| 2015年度 | 一般電気事業者(4社) | 2016年3月〜4月 | 料金変更認可申請命令の対象外と確認 |
| 2016年度 | みなし小売電気事業者(9社) | 2017年2月〜3月 | 料金変更認可申請命令の対象外と確認 |
| 2017年度 | 一般送配電事業者(全10社) | 2018年1月〜3月 | 料金変更命令の対象外と確認 |
| 2018年度 | みなし小売電気事業者(9社) | 2018年10月〜12月 | 料金変更認可申請命令の対象外と確認 |
| 2019年度 | 旧一般ガスみなしガス事業者(8社) | 2019年11月 | 料金変更認可申請命令の対象外と確認 |
4.3 2023年度の事後評価予定
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ガス小売経過措置料金の原価算定期間終了後の事後評価
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ガス導管事業者の収支状況等の事後評価
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一般送配電事業者の収支状況の事後評価
5. 結論
今後も厳格かつ丁寧な審議を通じて、料金制度の健全性と公正性を保つために努力が続けられる予定である。特に、今後の審査および評価においても、取引における透明性や競争環境の確保が求められている。