本資料は、第7回競争的な電力ガス市場研究会のために作成されたものであり、垂直統合が市場へ与える影響の評価に関する内容を記載している。主な焦点は、英国における垂直統合型企業の調査経緯とその結果である。
CMA(Competition & Markets Authority)による垂直統合に関する調査の経緯は以下の通りである。
2013年11月
2014年6月
2016年6月
2016年8月
CMAの調査結果に基づく主要な見解は以下の通りである。
| 区分 | 検証内容 | 調査結果 |
|---|---|---|
| 損失 流動性への悪影響 | 垂直統合型事業者が市場の流動性を低下させる可能性 | 流動性低下に影響を与えていない |
| 損失 市場閉鎖性 | 発電部門の出し惜みが小売部門に競争阻害効果をもたらす可能性 | 英国市場では実行不可能 |
| 損失 財務情報の透明性欠如 | 財務情報の透明性欠如が競争阻害効果をもたらす可能性 | 競争阻害効果が生じる可能性がある |
| 便益 価格ヘッジ効果 | 発電小売を一体的に保有することによる市場価格の変動ヘッジ | 効果が乏しい |
| 便益 その他の効果 | 垂直統合型事業者の財務健全性の向上 | 独立事業者も同等のメリットを享受可能 |
CMAは調査にあたり、以下のポイントを考慮した。
| 評価ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 卸市場活性化策の効果 | 独立事業者もヘッジ商品の確保が可能 |
| 市場流動性の高さ | 取引ポジションの不一致により市場活動が活発 |
| 形態からの離脱 | 企業ごとに異なる売買ポジション |
| 容量市場の存在 | 資金調達においても差が少なくなっている |
CMAの調査によると、垂直統合が英国の電力市場において直ちに競争上の悪影響を与えているとは言えないとの結論が導かれた。この調査結果は、英国市場の特殊性を反映したものとなっている。
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