資料の目的・背景
経済産業省が作成した本資料は、ガス小売経過措置料金に係る原価算定期間終了後の事後評価について、料金制度専門会合に提出されたものである。特に、2017年4月のガス小売全面自由化以降の料金設定及びその評価の必要性について説明している。
主要な検討内容・論点
ガス小売料金の自由化と経過措置
- ガス小売業者が設定する料金は原則として自由であるが、事業者間の競争が不十分な場合、ユーザーの利益保護のために経過措置として小売料金規制を存置することがある。
- 規制対象の事業者は以下の4社である:
- 東邦瓦斯株式会社
- 熱海瓦斯株式会社
- 日本瓦斯株式会社
- 南海ガス株式会社
事後評価の進行方法
経済産業省は、経過措置料金の事後評価を行うこととしている。評価は以下の基準に基づき実施される:
- ステップ1: 規制部門のガス事業利益率
- ステップ2: 超過利潤累積額または自由化部門の収支評価
評価結果
ステップ1の評価
- 各社の規制部門のガス事業利益率が過去10カ年度平均を上回っているか確認した結果、南海ガスが基準を上回った。
ステップ2の評価
- 南海ガスについて、2024年度末の超過利益累積額が一定水準を下回り、自由化部門の収支も赤字でなかったため、ステップ3から5の評価を必要としなかった。
評価の結果まとめ
| 審査基準 | 本省庁管 | 経済産業局所管各局で評価 | 4社 |
|---|
| ステップ1 | A | | |
| 2022年度 | 7.4% | 31.5% | 0.3% |
| 2023年度 | 12.6% | 17.3% | 2.0% |
| 2024年度 | 14.7% | 0.2% | 6.7% |
| 3カ年度平均 | 11.5% | 16.2% | 2.8% |
| 10年度平均 | | | 5.6% |
| 10年度平均を上回るか | No | No | Yes |
ステップ2の評価
- 南海ガスの2024年度末の超過利益累積額は111百万円、一定水準額は17百万円であり、基準を下回った。
改定申請命令の対象
最終的に、東邦瓦斯、日本瓦斯、南海ガスは変更認可申請命令の対象とはならなかった。
参考資料の概要
東邦瓦斯の概要
| 区分 | 2023年度 | 2024年度 | 差異 |
|---|
| 営業収益 | 4,972億円 | 5,107億円 | 134億円 (2.7%) |
| 営業費用 | 4,744億円 | 4,910億円 | 165億円 (3.5%) |
| 当期純損益 | 237億円 | 247億円 | 9億円 (4.0%) |
日本瓦斯及び南海ガスの概況
| 企業名 | 2023年度 | 2024年度 | 営業損益 | 当期純損益 |
|---|
| 日本瓦斯 | 11,888百万円 | 13,349百万円 | 1,461百万円 | 20,252百万円 |
| 南海ガス | 1百万円 | 9百万円 | 8百万円 | 14百万円 |
今後の予定
評価を受けて、今後のガス小売経過措置料金の見直しや制度変更に関する議論が期待される。