資料の概要
本資料は、経済産業省が主導する電気小売経過措置料金に係る原価算定期間の終了後の事後評価に関するものであり、2025年11月14日に提出されたものである。
背景
- 電気小売全面自由化: 2016年4月より、電気小売事業者は自由に料金を設定可能。
- 規制の必要性: 適正な競争が行われない場合、経済産業大臣が規制を行うことがある。
- みなし小売電気事業者: 現在、規制対象として指定されている事業者は10社である。
みなし小売電気事業者
指定されている10社は以下の通りである:
- 北海道電力株式会社
- 東北電力株式会社
- 東京電力パワーサテライト株式会社
- 中部電力ミライズ株式会社
- 北陸電力株式会社
- 関西電力株式会社
- 中国電力株式会社
- 四国電力株式会社
- 九州電力株式会社
- 沖縄電力株式会社
事後評価の実施
- 経済産業大臣は規制部門の電気事業利益率を毎年度確認する事後評価を必要とする。
- 2025年10月28日の時点で、中部電力ミライズ、関西電力、九州電力に関する意見が求められた。
事後評価基準
評価は以下の2つのステップで行われる:
ステップ1: 利益率基準
- 各社の電気事業利益率が、全てのみなし小売電気事業者の過去10カ年度平均値を上回っているかを確認。
ステップ2: 超過利潤基準
- 前回料金改定以降の超過利潤の累積額が事業報酬を超えているか、または自由化部門が赤字であるかを確認。
上記のいずれかに該当する場合、評価が進む。
評価結果
中部電力ミライズ、関西電力、九州電力は、ステップ1の基準を上回らなかったため、ステップ2以降の評価は実施されなかった。
| 審査基準ステップ1の評価結果 | 中部電力ミライズ株式会社 | 関西電力株式会社 | 九州電力株式会社 | 参考10社 |
|---|
| 2022年度利率 | 1.9% | 13.2% | 9.6% | |
| 2023年度利率 | 4.4% | 6.2% | 3.5% | |
| 2024年度利率 | 3.6% | 7.3% | 6.6% | |
| 3年度平均 | 2.0% | 0.1% | 0.2% | |
| 10社10年度平均 | | | | 2.7% |
| 基準上回り | No | No | No | |
| 変更認可申請要否検討対象 | No | No | No | |
各社の経営状況
中部電力ミライズ株式会社の決算概要
| 年度 | 2023年度 | 2024年度 | 差異 |
|---|
| 営業収益 | 28,135億円 | 28,738億円 | +602億円 (+2.1%) |
| 営業利益 | 1,976億円 | 1,059億円 | -917億円 (-46.4%) |
| 当期純利益 | 1,420億円 | 740億円 | -679億円 (-47.8%) |
関西電力株式会社の決算概要
| 年度 | 2023年度 | 2024年度 | 差異 |
|---|
| 営業収益 | 32,133億円 | 34,656億円 | +2,523億円 (+7.9%) |
| 営業利益 | 4,761億円 | 2,925億円 | -1,836億円 (-38.6%) |
| 当期純利益 | 3,248億円 | 3,143億円 | -104億円 (-3.2%) |
九州電力株式会社の決算概要
| 年度 | 2023年度 | 2024年度 | 差異 |
|---|
| 営業収益 | 17,940億円 | 19,407億円 | +1,467億円 (+8.2%) |
| 営業利益 | 1,602億円 | 1,110億円 | -492億円 (-30.7%) |
| 当期純利益 | 1,294億円 | 933億円 | -361億円 (-27.9%) |
今後の検討
今回の事後評価に基づく変更認可申請命令の要否については、さらなる評価が不要となったため、持ち越し事項として取り扱われる。