この回のダイジェスト
中間取りまとめ案は同時市場を基本的に導入する方向とし、費用便益試算と制度設計の未決事項を示した。
この回で示されたこと
- 中間取りまとめ案は、供給力(kWh)と調整力(ΔkW)を同時に調達・最適化する市場について、費用便益分析を踏まえ基本的に導入する方向で課題を検討すると提案した。導入の是非は電力システム改革全体の議論で判断する位置づけであり、最終決定ではない。資料1資料2
- 費用便益分析では、10年間の便益を約1兆18億~1兆2,726億円、費用を約1,389億~1,562億円、B/Cを6.4~9.2と試算した。調整力必要量は需要比14.9%から9.0%に低下し、燃料費・CO₂対策コストを年602~737億円、混雑処理費用を年959~1,252億円削減する結果となった。資料2
- 前日同時市場では、平常時に燃料制約等を除く供給力全量、緊急時は供給力全量を広義の電力市場に供出し、調整機能を持つ電源は原則kWh・ΔkW双方へ入札する案を示した。対象電源、義務の根拠・対価は今後整理する。資料1資料2
- 発電事業者が自己計画電源か市場計画電源か、出力容量の上下限を原則選択・設定できる案を示した。約定しなかった自社電源の余力活用、小売の売り入札、発電の買い入札も可能とする方向だが、売り惜しみ防止や系統混雑対応等の規律は未整理である。資料1資料2
- 前日kWh価格は、ΔkWを考慮して決めた電源態勢のシャドウプライスを使う案B-2を有力とし、増分費用カーブを基本に入札価格へ約10%程度のリスク分を織り込む案を示した。起動費等の回収漏れ(Uplift)には回収制度を設ける方向だが、算定期間・負担方法は未決である。資料1資料2
- 時間前市場は、都度SCUC・SCEDを行う時間前同時市場を第一目標とし、実現性に乏しい場合は現行同様のザラバ中心市場とする方針案を示した。ΔkWの決済時点・方法、調整力kWh価格、インバランスへの反映、FIT特例①・③等の扱いは引き続き検討事項である。資料1資料2
前回からの変化
- 検証Bで前日kWh価格の検証ベースとして絞られていた案B-2について、中間取りまとめ案では案Aより実運用に沿うとして優位と整理した。案B-1は再エネ余剰時にも価格が上昇しやすく劣後とされた。資料1資料2
- 前回は未決定だった時間前同時市場の実現性・詳細設計について、前日市場後もSCUC・SCEDを繰り返す方式を第一目標とし、実現困難な場合はザラバ中心とする方針案が示された。資料1資料2
- 起動費等を価格に反映する方式とUpliftは前回引き続き検討課題だったが、今回は増分費用カーブを基本とし入札価格に約10%程度のリスク分を認め、なお生じる回収漏れに回収制度を設ける案が示された。算定期間・費用負担は未決である。資料1資料2
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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本検討会の中間取りまとめ(案)について
- 再エネ拡大による需給運用の難化を背景に、kWhとΔkWを系統制約・Three-Part Offerに基づき同時約定する市場を検討した中間取りまとめ案であり、導入決定ではない。 - 同時市場では供給力全量の供出、調整機能を持つ電源のkWh・ΔkW両市場への入札を求める方向だが、義務の対象・根拠・対価や自己計画電源の規律は未決定である。 - 時間前同時市場を第一目標とし、実現性に乏しい場合はザラバ中心市場とする方針である。kWh価格は案B-2を優位と整理し、起動費等の回収漏れには別途Uplift回収制度が必要とされた。 - FIT・FIP等の予測誤差の扱い、ΔkWやインバランスの価格・精算、費用便益分析と導入可否は引き続き検討事項である。
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中間取りまとめ(案)
- 同時市場は、kWhとΔkWを一体で最適化する制度案であり、検討会は費用便益試算(10年B/C 6.4~9.2)を踏まえて基本的に導入する方向での検討を提案したが、導入決定ではない。 - 試算では、調整力必要量を需要比14.9%から9.0%へ低減し、調整力・混雑処理による燃料費とCO₂対策コストを年計約1,561~1,989億円削減する結果となった。 - 前日市場で供給力と調整力を同時約定し、時間前も同時市場方式を第一目標とする一方、入札義務、価格・Uplift精算、時間前決済などの制度詳細は未決である。 - FIT・FIP、DER、揚水・蓄電池、中長期取引や容量市場との整合、市場運営主体の設計を今後詰める必要がある。
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同時市場の在り方等に関する検討会
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