この回のダイジェスト
商用化に向けた検討方針と企業の技術・供給計画、海外案件の計画値が示された。
この回で示されたこと
- 商用化推進WGは、国内外の技術・政策動向を共有し、需要・供給量と導入可能性を検討したうえで、商用化ロードマップと認知度向上策を議論する方針を示した。2040年頃までの自立商用化目標も検討対象である。資料1
- ENEOSは、2022~2025年度に1バレル/日規模のベンチ検証、2025~2028年度に300バレル/日規模のパイロット建設・運転検証(2027年度稼働計画)を進め、2040年までに1万バレル/日級での自立商用化を目指す計画を示した。合成粗油コスト試算は水素20円/Nm³で約200円/L、100円/Nm³で約700円/Lである。資料2
- 出光興産は、2030年までに地域特性に応じたCNXセンターのモデル構築と実証を目指す構想を示した。製油所の精製能力は2022年95万BDから2030年65万BDへ縮小する計画で、北海道・苫小牧では回収CO₂を原料とするSAF供給網の構築を検討している。資料3
- やまびことイーセップは、分離膜を組み合わせてCO₂と再エネ水素からメタノールと水を合成する構想を示した。資料記載の収率は既存技術が20%弱、新技術が75%超、将来目標が90%超である。地域の未利用間伐材を液体燃料化し、屋外作業機械で使うモデルも構想段階で示された。資料4
- 海外ではMtG、RWGS・FT、メタノール合成などの案件が計画され、2020年代前半の小規模生産、後半の商用規模生産が見通しとして示された。たとえばHaru Oniは2023年にメタノール年約75万L、Norsk e-Fuelは2029年に年1億Lを計画しているが、いずれも資料時点の計画値である。資料5
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
官民協議会の概要及び商用化推進WGで議論すべき事項
- 合成燃料の商用化に向け、商用化推進WGは官民で需給予測と取組ロードマップの策定を目指す方針である。 - 当面、国内外の技術・政策動向、海外プロジェクトのコスト目標、導入可能性を調べ、2040年頃までの自立商用化目標を見直す。 - 認知度向上策を検討し、導入促進の広報活動につなげる。 - 一般傍聴は行わず、公開可能な会議資料と確認済みの議事概要を経済産業省ホームページで公開する。
- 2
カーボンニュートラル社会の実現に向けた ENEOSの合成燃料技術開発の取り組み
- ENEOSは、再エネ由来水素と回収CO₂から合成燃料を製造し、既存の石油インフラを活用してカーボンニュートラルに貢献することを目指す。 - 商用化の課題は、安価で大量の水素・高濃度CO₂の調達、液体燃料収率の向上、および脱炭素価値を製品価格へ反映する仕組みである。 - GI基金事業でベンチ・パイロット実証を進め、液体燃料収率80%などを目標に、2040年までの自立商用化を計画している。 - 国の合成粗油コスト目標は約200円/Lであり、資料の試算では水素価格が100円/Nm³の場合は約700円/Lとなるため、再エネ電力の大幅な低価格化が必要とされる。
- 3
出光興産のCNトランジション戦略
- 出光興産は2050年CN・循環型社会を見据え、2030年までの事業実装を経営直下・部門横断で進める構想である。実装テーマは外部環境や進捗に応じて見直す。 - 国内燃料油需要は2030年に2022年比約2割減の見通しであり、精製能力は2022年95万BDから2030年65万BDへ縮小する計画である。追加18万BDの削減は検討段階である。 - 既存拠点を活用し、北海道・関東・中部・中国の地域需要に応じたCNXセンターを2030年までにモデル化・実証する構想である。 - 苫小牧で排ガス由来CO₂などを使うSAF製造から航空機運航までのサプライチェーン構築を検討している。
- 4
『やまびこ』と『イーセップ』におけるe-Fuelの取組み
- やまびこは、プロ向けOPEでのエンジン需要継続を見込み、電化と並行してe-Fuelの研究・実用化を中長期開発軸に位置づける。これは2022年時点の方針・構想であり、実現の確約ではない。 - イーセップの分離膜を使うメタノール合成技術は、資料記載で収率が現在75%超、将来目標90%超であり、既存技術の20%弱からの向上を目指す。 - 未利用間伐材から現場利用可能な小型設備で燃料を製造し、地域の作業機械に使う地産地消モデルを構想する。ガソリンエンジン向けと水素エンジン・SOFC向けの二段階利用を想定する。
- 5
合成燃料に関する海外の技術動向について
- 欧米を中心に合成燃料プロジェクトの計画が増え、資料では2020年代前半に小規模生産、後半に商用規模の生産が始まる見通しである。多くは計画段階である。 - 運輸向けでは自動車燃料のMtGと、航空・海運燃料のRWGS+FT合成が主な方式であり、航空向けの共電解事例は限定的である。 - CO₂源はDAC・産業由来CCU・生物起源、水素は主に再生可能エネルギーによる水電解が計画されている。 - HIFやInfiniumの大型化計画、北欧の航空燃料計画、比較的大規模なメタノール計画が示されるが、生産量・時期は公開情報に基づく目標であり、確定実績ではない。
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合成燃料(e-fuel)の導入促進に向けた官民協議会
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