この回のダイジェスト
ブラックスタート必要量の見直し案と停電コスト・東エリア調整力の検討方針が示された。
この回で示されたこと
- 沖縄本島南東沖・久米島北方沖の両地震で津波被災しない地点から、3拠点目のブラックスタート電源を選定する考え方が示された。具体的な設置地点・時期は示されていない。資料2
- 北海道のローカルBS募集対象を、一般負荷があり、1回線送電線で供給され、N-1故障時に供給支障が生じる系統へ見直す案が示された。一般負荷のない4系統は対象外とし、対象を一般負荷系統の5系統から8系統に増やす。2025年度は現行手順の9系統、2026年度は見直し後の8系統を対象に各1発電所を募集する予定である。資料1
- 2025年度向けのBS必要量見直し案として、北海道のエリア大停電対応は基幹系2発電所と他5系統各1発電所、東京は4系統各1発電所、中部・九州は各2系統各1発電所、沖縄は3発電所とされた。特定地域対応は北海道8系統、東北2系統、中部5系統、関西1系統とする案である。沖縄・北海道・九州の見直しは審議事項として提示され、決定結果は記載されていない。資料3
- 各エリアの復旧方策に基づく試算では、設備被害や操作上の問題がない理想条件のもと、ブラックアウト後おおむね2日以内に需要に対する供給力を確保する見込みとされた。試算は2025年度の需要・電源構成等を前提とする。資料3
- 停電コストを再調査する方針案が示された。2013年調査に続き、大口・中小事業所と個人を対象に損害額を調査し、WTPは全対象で二項選択方式、WTAは実施しない案である。工程案は10~12月に準備、1~5月に調査・集計、5~7月に報告書作成であり、アデカシー便益への追加は調査結果を踏まえて判断する。資料4
- 2040~2050年の再エネ拡大を見据え、北海道・東北・東京を含む東エリアで調整力の必要量・確保可能量と広域運用を検討する方針案が示された。蓄電池・DR・再エネ制御、北海道~本州HVDCの活用、広域調達時の連系線ΔkWマージンを検討対象とし、2021年度に順次検討して委員会へ報告する案である。HVDCのルート・規模は未決定である。資料5
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この回の資料と要約
- 1
北海道エリアにおける ローカル対応 ブラックスタート機能の 必要量見直しについて
- 北海道エリアのローカルBS募集は、一般負荷があり、N-1故障時に供給支障が生じてローカルBSを選べる系統を対象とする方針である。 - 冬季の降雪で移動発電機車の到着が遅れるおそれを踏まえ、一般負荷系統では復旧手段を冗長化する。 - 一般負荷のない4系統は募集を取り止め、対象を0系統とする一方、条件に合う3系統を追加し、一般負荷系統は5系統から8系統となる。 - 募集量は2025年度の9系統・各1発電所から、2026年度に8系統・各1発電所へ見直す提案である。
- 2
ブラックスタート機能必要量見直しについて
- 沖縄本島の既存ブラックスタート電源は東西海岸側に各1台あり、南東沖地震では東側、久米島北方沖地震では西側の被災が想定される。 - 被災しない側の電源が定検・補修中だとブラックスタートできず、系統復旧が大幅に遅れる可能性がある。 - 両地震で津波被災しない地点から3拠点目を選定する方針である。具体的な設置地点・時期は資料に示されていない。 - 他エリアとの連系線がなく火力所内への電力融通ができない。既存発電機の定検時期は重ならないよう調整している。
- 3
ブラックスタート機能の必要量見直しの検討について
- BS機能は、現状の各エリアの復旧時間を維持するため、設備健全時に使う分は停止リスク対応分を除き、現状と同じ箇所数が必要との整理である。 - 2025年度向けには北海道・沖縄・九州などの必要量見直し案を提示し、配置や地域特性に応じて系統別に必要量を設定する案も審議対象とした。委員会の決定結果は本文に記載されていない。 - 理想条件の試算では、ブラックアウト後おおむね2日以内に需要に対する供給力を確保できる見込みである。設備被害なし、復旧操作が想定通り進むことなどが前提である。 - 今回の整理は現存するBS機の容量・位置を前提とし、設備の新設・廃止を踏まえた機能のあるべき姿は引き続き検討する。
- 4
停電コストの再調査について
- 停電コストの現行値は、2013年ESCJ調査に基づく3,050~5,890円/kWhであり、海外VoLLとの差は大きくないと整理されているが、再調査の方針案が示された。 - 再調査案は、夏・冬の2時間停電ケースと損害額調査を継続し、WTPを事業所にも追加、全対象で二項選択方式を採用し、WTAは実施しない内容である。 - 調査設計には有識者の見解を反映し、結果を踏まえて停電コストを再整理する予定である。 - アデカシー便益への追加は調査結果を踏まえて判断するため、未決定である。
- 5
将来の再生可能エネルギー導入拡大に伴う調整力の検討について
- 2040~2050年の再エネ拡大と火力等の運転減少を見込み、北海道・東北・東京を含む東エリアで調整力を広域的に検討する方針案である。 - 現行算定法を用いた必要量の推計と、将来の火力等で確保できる量の確認を行う案である。マスタープランの参考シナリオでは再エネ比率が35~51%、出力制御率が11~42%と試算されている。 - 蓄電池・DR・再エネ制御、北海道~本州HVDCの活用、広域調達に伴う連系線マージンを検討対象とする。 - 2021年度に段階的に検討し委員会へ報告する案であり、HVDCのルート・規模を含む増強計画は本資料では未決定である。
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調整力及び需給バランス評価等に関する委員会
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