この回のダイジェスト
第6回は指摘事項への回答状況と託送料金の審査論点を整理した。
この回で示されたこと
- 指摘19件のうち13件を今回回答、6件を次回以降回答とする予定を示した。回答内容そのものは資料1に記載されていない。資料3
- 北陸電力は、保安上のリスクが高いメンテナンス困難鉄塔183基をH28~H30年度に建て替える計画と、関係会社取引への一律7%低減などを説明した。資料1
- 中国電力は、スマートメーター関連費用をH26年度23.5億円、H27年度25.5億円、H28年度16.3億円とし、法的分離対応費用はH31年度が作業のピークとなる見通しを示した。資料2
- 近接性評価割引について、各社の対象地域・電圧別単価の申請内容と、地域設定や基幹系統電源の評価方法などの審査論点を提示した。各社の単価・地域は認可申請中の案である。資料6資料10資料9資料11資料7資料12資料15資料13資料8資料14
- 離島ユニバーサルサービス費について、各社の離島供給費から託送料金相当額を除く料金収入を差し引き、託送料金原価に反映する算定内容を示した。例として九州電力は年平均151億円、0.18円/kWhの増を計上した。資料19資料20資料21資料17資料18資料22資料16
- 新設火力発電機への周波数調整機能要件案として、定格出力25万kW以上を対象にGF・AFC・DPC等を求め、H28年4月1日以降の契約申込みに適用する案を示した。資料23
前回からの変化
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この回の資料と要約
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これまでの審査会合における指摘事項への回答
- 北陸電力は保安リスクの高い鉄塔183基をH28~H30に建て替える計画であり、後年度工事の前倒しはしていない。施工力の制約から年約60基を見込む。 - スマートメーター開発はH27年7月に完了済みで、原価には台数増加に伴う増強費用のみを計上する。小売全面自由化対応は着手時期と一体発注・検収の事情からH28年度にも費用を計上する。 - 法的分離に向けたシステム改修はH30年度中の完了、1年間の運用評価を経たH31年株主総会への対応を想定し、必要に応じH31年度も改修する。 - 関係会社取引には追加で一律7%の低減を織り込む。H23~H26年度に当社向け利益率は6.9%から3.9%へ低下し、グループ外向けは9.2%から15.7%へ上昇した。
- 2
これまでの審査会合における指摘事項への回答について
- 小売全面自由化へのシステム対応は平成27年度までに完了予定であり、法的分離対応費は平成31年度にピークとなる見通しである。 - スマートメーター開発は、平成28年4月の自動検針一部運用と平成29年4月の本格運用に向けて計画されている。 - グループ企業では、役割・目標の明確化、取引価格低減、再編・統合を通じて効率化と経営基盤強化を進めている。 - H20~H26年度の営業利益率は、外部市場型が概ね上昇、電気事業サポート型が概ね低下している。
- 3
電気料金審査専門会合における指摘事項について
- 本資料は、電気料金審査専門会合の指摘19件について回答時期を整理した一覧である。 - 13件が「今回回答」で、費用・設備計画関連の5件と近接性評価の8件が対象である。 - 6件は「次回以降回答」で、設備・人員計画、調整力・料金、営配分離・力率に関する論点である。 - 回答内容や判断結果は示されておらず、確認できるのは回答時期の区分までである。
- 4
前回までの審査会合でいただいた指摘事項への回答について
- 電力システム改革第二段階とスマートメーターのシステム開発は平成27年度に完了する予定である。 - 第三段階の法的分離は「将来的な検討課題」とされ、今回申請に開発費用は含まれていない。 - 関係会社取引には追加効率化の低減率7.1%を申請原価に織り込み、調達競争化や配当方針・出向者人件費負担の見直しなどを進めている。 - 連結子会社の合計経常利益額は平成25年度の8.6億円から平成26年度に7.3億円へ減少し、平成26年度の利益率はグループ外向け12.5%、当社向け6.3%である。
- 5
第5回審査会合における指摘事項への回答
- 託送料金原価は、関連部門の費用から託送に必要な分を抽出して算定する仕組みである。 - 託送固有費用は全額積み上げ、一部関連費用は直課し、残りをドライバーで帰属・配賦する。 - 9社では固有費用がおおむね8割、配分分がおおむね2割であり、沖縄は約7割・約3割である。 - 原価洗替の有無で計算の起点が異なり、電源線費用の控除など各社注記を踏まえた比較が必要である。
- 6
制度変更等に係る論点について
- 需要地近接性評価割引は、当面、潮流改善を評価し、全電圧階級の電源を対象に市町村単位などで地域設定する制度設計が整理されたが、各社申請の地域・算定方法の妥当性は審査中である。 - 離島UVS費は離島供給費から離島収入を差し引き、エリア内の託送料金で負担する仕組みである。申請額は九州151億円、沖縄66億円が大きく、費用範囲・効率化・配賦方法が審査論点である。 - 東京電力は平成28年4月以降の新設・25万kW以上の火力発電設備に周波数調整機能を求める要件を申請した。必要性、費用、対象や性能基準の妥当性は未決の審査論点である。
- 8
近接性評価割引について
- 九州電力はロス低減に基幹系統の投資抑制評価を加え、近接性評価割引の新単価を申請中である。高圧・低圧0.37円/kWh、特別高圧0.28円/kWh、基幹系0.14円/kWh(税込み)である。 - 投資抑制分は基幹系統の減価償却費・事業報酬と供給力評価率を用いて算定し、基幹系は潮流改善効果のばらつきを踏まえ特別高圧の半額とする。 - 評価地域は需要が発電を上回り、需要密度が供給エリア平均を上回る市町村に絞り、131市町村から82市町村へ変更する案である。 - 地域は潮流状況に大きな変化があれば見直し、約款には市町村名を固定せず別途公表する方針である。適用は平成28年4月1日を予定し、認可審査中である。
- 9
近接性評価割引について
- 東京電力は近接性評価割引を見直し、低圧電源を対象に加え、基幹系設備の投資抑制と上位系統のロス低減を評価する申請内容とした。 - 割引単価(税込)は基幹系0.21円/kWh、特高0.40円/kWh、高圧・低圧0.68円/kWhであり、現行の0.35円/kWhが参考値として示されている。 - 評価地域は市区町村単位とし、需要実績が発電実績を上回り、需要密度もエリア平均を上回る地域を対象とする。 - 地域一覧はホームページで公表し、約款審査を経て確定するため変更の可能性がある。見直しは原則として託送料金全体の見直しに合わせる方針である。
- 10
近接性評価割引について
- 北海道電力は、近接性評価割引の対象を低圧電源まで広げ、対象地域を振興局単位から市町村単位へ見直す案を申請した。 - 対象面積は供給エリアの約65%から約15%へ縮小する一方、対象地域の需要割合は約30%から約65%へ拡大する。 - 税込申請単価は高圧・低圧0.60円/kWh、特別高圧0.43円/kWh、基幹系0.22円/kWhであり、基幹系は特別高圧の2分の1評価とした。 - 対象市町村はホームページで公表し、料金単価は経済産業大臣の認可後に決定する。
- 11
近接性評価割引について
- 中部電力は低圧連系電源を対象に加え、近接性評価割引を低圧・高圧0.57円/kWh、特別高圧0.29円/kWh、基幹系統0.15円/kWhとする単価案を提示した。料金は経済産業大臣の認可後に決定される。 - 単価は基幹系統の投資抑制評価0.246円/kWhと、上位系統のロス低減評価(特別高圧0.044円、低圧・高圧0.322円)を組み合わせて算定した。 - 対象地域は旧制度の2市から86市町村へ拡大し、需要超過・高需要密度・特別高圧系統の対策工事不要を選定条件とした。各務原市は継続、可児市は対象外となる。 - 対象地域は約款外で公表し、潮流状況が大幅に変化した際に見直しを検討する方針である。
- 12
近接性評価割引について
- 関西電力は、投資抑制と上位系統のロス削減を評価する近接性割引単価を設定し、高低圧0.65円、特高0.38円、基幹系0.19円/kWh(税抜)とした。 - 基幹系電源は潮流改善効果の差を踏まえ、特高電源単価の半額評価とし、設備費の系統別比率をその合理性の一案として示した。 - 評価地域は市町村単位で見直し、電源過多、低需要密度、500kV系統への逆潮流に該当する地域を除外する一方、京都・奈良・滋賀などの市町村を追加した。 - 評価地域は別途公表し、大きな潮流変化があれば見直す考えであり、基本的には託送料金改定に合わせて行う。
- 13
近接性評価割引について
- 四国電力は、基幹系統の投資抑制と送電ロス低減を評価し、低圧連系にも広げる近接性評価割引の見直しを申請した。 - 税込割引単価は基幹系0.24円/kWh、特高0.46円/kWh、高圧・低圧0.55円/kWhであり、基幹系単価は特高の半額とする試算を示した。 - 評価地域は高知県内9市町村から四国4県の29市町村に拡大し、需要超過・高需要密度を条件に、系統増強が必要な地域などを除外する。 - 地域名は約款に記載せずホームページで公表し、審査による変更の可能性を残しつつ、基本的に託送料金改定に合わせて見直す方針である。
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近接性評価割引
- 沖縄電力は、投資抑制と送電ロス削減を評価する近接性評価割引を見直し、電圧別単価を基幹系統0.17円、特別高圧0.35円、高圧・低圧0.43円/kWh(税込)として認可申請中である。 - 対象地域は那覇市から14市町村へ拡大する申請内容であり、需要が発電を上回り、需要密度がエリア平均を上回る市町村を選定する;現行対象地域の除外はない。 - 基幹系統の割引は特別高圧の2分の1とし、沖縄電力は線路別の設備費比率が53.1%対46.9%で近似することを根拠の一つとしている。 - 対象地域は原則として託送料金改定時に見直す考えであり、認可時に申請内容が変更される可能性がある。
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近接性評価割引制度について
- 中国電力は、電源立地の潮流改善効果を細かく評価するため、対象地域を市町村単位で再選定し、従来対象の一部を外して鳥取・島根・岡山・広島・山口の一部と香川県直島町を対象とした。改定案は国の審査等で変更される可能性がある。 - 対象地域は、需要電力量が発電電力量を上回り、かつ需要密度が供給区域平均を上回る市町村とする。 - 税込み割引単価は高低圧0.52円/kWh、特高0.48円/kWh、基幹系統0.24円/kWhであり、投資抑制と上位系統のロス軽減を評価する。 - 対象地域は潮流状況に大きな変化があれば見直し、基本的に託送料金改定にあわせて更新する方針である。
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離島ユニバーサルサービス
- 沖縄電力は一般送配電事業者として対象26離島に本島並みの料金水準で供給し、小売収入で賄えない費用を託送料金原価に反映する試算である。 - 平成28~30年度の年平均では、離島供給費等144億円から離島非NW収入78億円を控除し、必要コスト66億円を託送料金で回収する。 - 離島販売電力量は平成26年度に6億3,700万kWhで全社の8.5%を占め、資料は単位当たりの負担が相対的に高くなる傾向を示す。 - 離島費用の97%は積み上げで特定し、共通費は配分ドライバーで配賦する。
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離島ユニバーサルサービスに係るコストについて
- 中国電力は、離島ユニバーサルサービスに必要な費用として、差引18億円(0.03円/kWh)を託送料金原価に計上した。原価算定期間は平成28~30年度である。 - 算定対象は隠岐島・見島への供給であり、費用33億円から託送料金相当額を除いた料金収入15億円を差し引く。 - 費用の9割以上は離島分を直接整理し、特定できない費用は規定上の比率で配分している。 - 平成28年4月の小売全面自由化以降、一般送配電事業者には、離島でも供給区域内の他地域と遜色のない料金水準で供給する義務が課される。
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離島ユニバーサルサービスについて
- 北海道電力は、離島でも本土と遜色のない料金水準で供給する義務に伴う費用を託送料金原価に算入している。対象需要は口数で全体の約0.3%、販売電力量で約0.2%である。 - 離島供給コストは32億円、託送料金相当分を除く電気料金収入は13億円で、資料は必要な離島ユニバーサルサービスコストを19億円と示す。 - 供給コストは発電費・販売費を対象に、直課30億円とコストドライバーによる配分2億円で特定し、対象費用の79%を直課している。 - 離島収入13億円は、エリア全体の改定収入に離島実績収入の構成比を乗じて算定した平成25~27年度織込額である。
- 20
離島ユニバーサルサービスについて
- 東北電力の離島US費用は、離島供給費から離島料金収入を差し引いて算定し、託送料金原価へ反映した内容である。 - 平成25~27年度平均の供給費は98億円、料金収入は44億円で、差引54億円の増となる。 - 託送料金単価への影響は0.07円/kWhの増であり、平成28年4月以降の離島供給義務を前提としている。 - 対象は飛島、粟島、佐渡島の3島である。
- 21
離島供給費用について
- 東京電力は、平成28年4月以降の離島供給義務を前提に、対象11島の供給費用を託送料金原価へ新たに算入する内容を示した。 - 離島発電・販売費75億円/年から、託送料金相当分を除く料金収入28億円/年を差し引き、算入額は47億円/年となる。 - 費用は積み上げで62億円、配分比率で13億円を特定し、原価増は2銭/kWhとされる。
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離島ユニバーサルサービスについて
- 九州電力は、離島で本土並み料金を維持するユニバーサルサービスに伴う収支差を託送料金原価に反映した。 - 離島供給費286億円から、託送料金相当額を除く離島電灯・電力料136億円を控除し、原価への反映は151億円、0.18円/kWhの増である。 - 対象は九州エリアの離島35箇所で、平成26年度の販売電力量は約9億kWh、エリア全体の約1%である。 - 費用は発電費・販売費を対象に直課と従来基準による配分で特定し、送配電設備費はすでに原価に織り込み済みである。
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発電機への調整機能具備の要件化について
- 東京電力は、定格出力25万kW以上の新設火力発電機に周波数調整機能を求める系統連系要件を示した。水力・原子力は個別協議とする。 - 対象は平成28年4月1日以降に契約申込みを行う発電機で、改定前に接続申込み済みの設備は対象外である。 - GF・AFC・DPCなどを求め、GT・GTCCとその他の火力で一部の出力幅・変化速度の基準が異なる。仕様を満たせない場合は別途協議する。 - 将来の調整力不足を防ぐことが要件化の根拠である。機能追加費用は設計段階の考慮で数百万円程度との見込みだが、要件は今後見直される可能性がある。
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