経済産業省 ・ 産業競争力強化及び排出削減の実現に向けた需要創出に資するGX製品市場に関する研究会
第2回 産業競争力強化及び排出削減の実現に向けた需要創出に資するGX製品市場に関する研究会
この回のダイジェスト
第2回はGX製品の削減実績の評価案と、産業別の需要創出策を整理した。
この回で示されたこと
- 製品単位で自社の施策による実削減を示す「製品単位排出削減量」は共通ルールが未整備であり、CFP・削減貢献量・クレジットと区別して検討する方針を示した。資料1
- 削減実績量と削減貢献量を区別しつつ、最終製品メーカーが工程全体の削減を主張し、素材メーカー等も自工程の削減を訴求できる仕組みを検討案として示した。資料1
- GX製品の対象選定から海外施策調査、産業別適合性、導入課題の整理までの分析枠組みを提示した。鉄鋼・化学・セメントには初期需要創出や金銭支援、部品・自動車等には調達やラベル、食品・衣料品には消費者向け表示を組み合わせる案である。資料2
- GXリーグWGはCFPに実削減量「ΔCO₂」を加え、マスバランス方式を参考に商材へ価値を配分する提言を紹介した。算定・認証や表示、補助・税制優遇、政府調達等は提案段階である。資料3
- 鉄鋼連盟は2023年10月改訂のマスバランスガイドラインに基づくΔCO₂の配分と、公共調達・購入補助等による評価を政府に要望した。これは連盟の要望であり、政府決定ではない。資料4
- 化学工業協会は、CFP算定ガイドラインの普及、ケミカルリサイクルのISO規格策定(2024年度末発行目標)、登録制度の検討を紹介し、Scope3削減や削減貢献の配分、社会的な費用負担の仕組みを提案した。資料5
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
GX市場創出に向けた考え方の整理
- 資料は、製品ライフサイクルで実際に生じた排出削減を可視化し、需要側の施策を通じてGX市場を創出する考え方を示す検討資料である。 - CFPは排出量、削減貢献量はシナリオ上の削減、検討対象の製品単位排出削減量は自社施策による実績差を表し、後者には共通ルールがない。 - 自社内の削減を「削減実績量」、自社外のソリューションによる削減を「削減貢献量」として、サプライチェーンの各主体が訴求できる仕組みが提案されている。 - 算定・配分方法の標準化、マスバランス方式の活用、公共調達や認証などの需要創出策は今後の検討事項である。
- 2
GX市場創出に向けた産業分析
- GX製品市場の創出に向け、重要産業の選定から施策・基準の組合せ検討までを示した分析資料であり、施策導入の決定ではない。 - 優先度と支援必要性が高いのは、削減コストが大きく価値訴求が難しい鉄鋼・化学・セメントで、CCS・DACも高コストと需要不確実性から支援対象候補となる。 - 需要策は初期需要創出、グリーン調達、金銭支援、ラベル・啓発を産業特性に応じて組み合わせる方向で、海外事例とSAF市場の要因を参考にしている。 - 素材産業では主要技術の普及に2030〜40年代を要する想定であり、長期目標、移行コストの抑制、需要家への便益還流が市場形成の論点である。
- 3
グリーン商材の付加価値付け検討WGの活動ご紹介と今後の課題について
- GXリーグのWGは、企業の排出削減努力を商材の価値につなげる共通の評価・活用の仕組みを提案した。制度として確立済みではない。 - 中心指標として、実際の削減量を示す「ΔCO₂」を定義し、マスバランス方式を参考にグリーン価値を商材へ配分する案を示した。 - CFPがライフサイクル排出量を示すのに対し、ΔCO₂は実測を基本に削減実績を示す提案指標であり、共通ルールは未整備である。 - 今後、鉄鋼・素材・機器等で実証、認証、ラベル試行、標準化を進め、GX商材の共通・業界別定義を検討する予定である。
- 4
カーボンニュートラルに向けた日本鉄鋼業の取り組みと移行期におけるグリーンスチール供給
- 日本鉄鋼連盟は、鉄鉱石還元を主なCO₂排出源とし、水素還元・電炉化などを段階的に進める構想を示す。技術開発や設備導入は途上であり、記載には実績と今後の予定が含まれる。 - 鉄鋼蓄積の拡大により、今世紀中はプライマリー鉄が必要との見通しである。スクラップは高機能鋼材向けの不純物課題と量の制約があり、高炉法と電炉法は相互補完的とされる。 - 移行期のグリーンスチールについて、実際の削減量ΔCO₂を第三者検証し、マスバランス方式で製品に配分する仕組みを連盟が提示する。ΔCO₂はCFPと併存する環境価値であり、製品使用段階の削減貢献量とは異なる。 - 連盟は、ΔCO₂の国際ルールへの組み込み、需要を生む政策・市場制度、適正対価の確保、通商交渉での方式承認を政府に要望している。資料に政府の決定は示されていない。
- 5
カーボンニュートラルに向けた化学産業の取り組み
- 化学産業のCN方針は、地中の炭素消費を増やさず、地表の炭素を循環利用する産業への転換であり、自社排出削減と製品による他部門の削減貢献を並行して進めるものである。 - 主な手段は収率改善・エネルギー転換、バイオマスやケミカルリサイクル等の原料転換、軽量化・高効率化製品の提供であり、原料転換では自社排出が増える場合もある。 - LCA・CFP算定の基盤整備やケミカルリサイクルのISO規格策定を進めており、認証制度は登録制度の導入を検討中である。 - GX市場形成にはマスバランスによる価値訴求、Scope3を含む主体間連携、削減貢献の算定・配分基準、CN対応コストを社会で負担する国際整合的な仕組みが必要との提案である。
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