この回のダイジェスト
核燃料サイクル各工程の稼働計画とプルトニウム利用の見通しが示された。
この回で示されたこと
- 使用済燃料の搬出から再処理、MOX燃料加工、発電所での利用までを一連の工程として円滑・安定的に運用する方針が示された。資料記載の試算では、直接処分に比べ軽水炉再処理は廃棄体体積約1/4・処分面積約0.36、高速炉サイクルは体積約1/7・面積約0.25である。資料1
- 2025年12月時点でプルサーマルが可能な原子炉は4基、年間利用目安は計約2.1トンであり、事業者は2030年度までに少なくとも12基での実施を目指す。六ヶ所再処理工場は最大800トンU/年、プルトニウム回収約6.6トン/年の能力を持ち、2032年度を目途に最大能力を目指す計画である。資料1資料2
- 2025年9月末の使用済燃料貯蔵量は約2万28トンUで、法的要求容量約2万4,820トンUの81%である。むつ中間貯蔵施設は2024年に事業を開始し、1棟目の容量は3,000トンUである。資料1
- 事業者の利用計画では、プルトニウム利用量を2025年度0.0トン、2026・2027年度各0.7トン、2028年度0.0トン、2029年度3.3トンとし、2030年度までに年間約6.6トンを見込む。2024年末の国内外管理量は約44.4トン、事業者所有量は約40.1トンと示された。資料1資料2
- 日本原燃は再処理工場・MOX燃料工場について、劣化を見込んだ部品交換・設備更新、遠隔でのセル内設備更新などを計画する。製品に適さないMOX粉末等を再処理工程へ戻す溶解処理設備は導入検討の段階であり、決定事項ではない。資料3
- 使用済MOX燃料の再処理実証では、約400トン(MOX約20トン、ウラン約380トン)を対象とし、2020年代後半から関西電力が搬出する計画である。第7次エネルギー基本計画は、2030年代後半を目途とする技術確立を掲げる。資料2
前回からの変化
- 使用済燃料貯蔵の状況は、前回の2025年6月末・法的要求容量の約8割から、今回は2025年9月末の約2万28トンU・81%へ更新された。資料1
- プルトニウム利用について、前回示された保有量管理と2030年度までの少なくとも12基という目標に加え、2025~2030年度の年度別利用見通しが示された。資料2
- 前回は使用済MOX燃料再処理技術の確立が論点として挙げられたが、今回は約400トンの実証対象、2020年代後半の搬出計画、オラノ社との契約協議、2030年代後半の技術確立目標が示された。資料2
- 工場の安定運転について、前回の板厚測定継続・設備更新の検討に加え、セル内設備の遠隔更新等と、製品に適さないMOX粉末を再処理工程へ戻す溶解処理設備の導入検討が示された。導入は未決定である。資料3
今後の予定・残った論点
- 現行のプルサーマル計画で各社が目指す原子炉を、再稼働状況など最新情勢を踏まえて検討する案が示された。国は地元の意向を踏まえ、事業者と政策理解の促進に取り組む提案である。資料1
- 六ヶ所再処理工場は2026年度中、MOX燃料工場は2027年度中のしゅん工を目標とし、再処理工場は2032年度を目途に最大処理能力を目指す。安全確保を前提とした竣工後の安定稼働が課題である。資料1資料3
- 使用済MOX燃料の再処理契約は使用済燃料再処理・廃炉推進機構とオラノ社が協議中であり、契約締結や実証試験は未完了である。対象燃料の搬出計画と技術開発を進める。資料2
- 溶解処理設備の導入に向けて設備・運用両面の検討が残る。保障措置体制・人材等を検討する原子力規制委員会の検討会は2025年度内を目途に結果を報告する予定である。資料1資料3
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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核燃料サイクルの実効性向上に向けた今後の取組について
- 核燃料サイクルは、使用済燃料の搬出から再処理・MOX加工、プルサーマルまでを一体で安定運用し、廃棄物の減容・有害度低減と資源利用を図る国の基本方針である。 - 2025年末時点でプルサーマル可能な原子炉は4基、利用目安量は計約2.1トン/年であり、現行計画は2030年度までに少なくとも12基を目指す。資料は、最新の再稼働状況を踏まえた対象炉の再検討を提案している。 - 使用済燃料の貯蔵量は法的要求容量の81%、事業者のプルトニウム所有量は2024年末で約40.1トンである。保有量を47.3トン以下に管理し、将来減少する見通しを示すことが求められている。 - 工場の安定稼働に向け、MOX加工粉末等の再利用方法や保障措置体制を検討中である。国・事業者による地元理解、事業者間連携、貯蔵能力拡大も進められている。
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国内外に保有するプルトニウムの利用について
- 事業者は、稼働する全原子炉でプルサーマル導入を検討し、2030年度までに少なくとも12基での実施を目指す。現状は稼働中14基のうち計画7基、実施4基である。 - 導入の遅れには、再稼働審査・対策工事の優先と、使用済MOX燃料再処理技術の実用化に時間を要することがある。 - 使用済MOX燃料の再処理技術は2030年代後半の確立が目標で、約400トンの実証対象燃料を2020年代後半から搬出する計画だが、契約協議中である。 - 2024年度末のプルトニウム保有量は40.1トンの予想で、事業者は国内回収分の利用と海外保有分の低減を連携して進める方針である。
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再処理工場およびMOX燃料工場の安定運転に向けた対応について
- 日本原燃は再処理・MOX燃料工場の安定運転に向け、計画的な設備更新とセル内設備の遠隔保全を進める方針である。しゅん工目標は再処理工場が2026年度中、MOX燃料工場が2027年度中である。 - 国の「利用目的のないプルトニウムは持たない」原則の下、粉末の回収・再利用を行い、製品に適さないMOX粉末は不純物等を除去して活用する方針である。 - 会社は保障措置・核セキュリティの業務改善を実施しており、国およびIAEAの保障措置に引き続き協力する方針である。 - ラ・アーグの処理実績を参考に、再処理工場への溶解処理設備導入を検討しているが、資料上は導入決定ではない。
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核燃料サイクルの実効性向上に向けた枠組み検討ワーキンググループ
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