本資料は、一般送配電事業者のレベニューキャップ制度における目標設定、制御不能費用、設備投資査定の事務局案である。目標設定では、停電量や接続遅延などを指標化し、目標達成状況を収入上限または公表による評価に結びつける方向を示す。ただし、各項目の多くは「設定してはどうか」という提案であり、詳細や適用方法は未確定である。
| 対象 | 提案する目標・評価 | 主な条件・時期 |
|---|---|---|
| 停電対応 | 低圧(電灯)は、内生要因による事故停電の停電量を評価。作業停電と外生要因は対象外とする案 | 停電時間から停電量を推計。要因分類が難しい事業者の扱いは実績確認後に検討。第1規制期間(2023~2027年度)は低圧(電灯)が対象で、特高・高圧・低圧(電力)はデータを蓄積し、第2規制期間以降の評価を目指す |
| 再エネ電源の連系 | 接続検討・契約申込の回答期限超過と、合意した受電予定日からの遅延をゼロとする案 | 各社別に評価。受付者都合のうち申込集中(C)と受付・検討不備(E)を対象とする方向だが、外生要因は個別説明を検討。特殊検討・検討量大(D)は努力余地が限定的として除外する案 |
| 需要家の接続 | 供給側接続事前検討の回答期限超過と、合意した供給予定日からの遅延をゼロとする案 | 契約申込の回答期限超過は、申込時に設備規模が定まらないケースが多く、基準もないため対象外とする案。過去実績の集計が必要 |
| 計量・料金・通知 | 確定使用量・料金の誤算定、誤通知、通知遅延をゼロとする案 | 年度ごとの全件報告で評価。重大な行政処分等があれば、件数だけでなく事案も踏まえて総合判断する案 |
停電量は、1需要家あたりの年間停電時間×需要家数×1需要家あたり平均負荷÷60で推計する。低圧(電灯)では停電時間・回数は把握されているが、報告規則上、外生・内生要因の区別がない。低圧系統故障は停電全体の約10%であり、一部事業者では要因分類が困難なため、特高・高圧系統の要因比率による按分などが検討課題である。特高・高圧等の停電については2023年度から採録を始める案であり、精緻な停電電力把握には数億~十数億円程度のシステム投資が生じ得るとして、必要性を第1規制期間中に検討する。
顧客満足度、デジタル化、安全性・環境性への配慮は、国が数値目標を定めず、各社が地域ニーズを踏まえて自主目標を設定する案である。事業者は関係者から意見を集め、目標案を公表して広く意見を募集し、意見を踏まえて目標を確定する。最終決定は各事業者が行い、協議概要と、重要意見を採用しなかった場合の理由を事業計画に記載する方向である。進捗や未達原因・改善策を公表するレピュテーショナルインセンティブを想定する。関係者は需要家、発電・小売・配電事業者、自治体、消費者・環境団体、メーカー、研究者等を目標に応じて選び、必要に応じ範囲外からも選定する案である。
制御不能費用は、費用算定が可能で、①費用変動が外生的、または②合理的な代替手段がなく事業者の効率化が困難な費目を対象とする考え方である。対象候補には、法令・ガイドラインで単価が決まる賃借料、自治体工事に伴う受益者負担金、広域機関会費、ブラックスタート等の電源確保費用、既存設備の減価償却費、既発生の退職給付数理差異、賠償・廃炉円滑化負担金、公租公課、災害相互扶助拠出金、PCB処理費、振替損失調整額、インバランス収支過不足などが挙げられている。政策に関わる新費目は、国の審議会での議論を経て追加する案である。
一方、地域間連系線の増強費用は事前の効率化を求める観点から対象外とする提案が示され、事業者間精算費、補償費、貸倒損、災害復旧費用、調整力の広域調達費用は扱いが論点として残る。例えば災害復旧費用は制御不能扱いも考えられるが、過去災害との比較等で事後検証する案が併記されている。費用変動は原則として翌規制期間に調整し、累積変動が一定額を超える場合や外生性の強い特定要因は期中調整する考え方が示されているが、閾値は未定である。
CAPEXは必要投資量を確保しつつ、単価の効率性を確認する設計である。投資量は目的・時期・量の妥当性を参照計画や需要・電源見通し等に照らして確認し、単価は過去実績による個別査定や事業者間比較による統計査定を基本とする。拡充投資は系統特性に応じて確認単位を変える案である。
更新投資は、高経年化設備更新ガイドラインのリスク量算定対象設備と対象外設備に分ける。対象設備の高経年化対策は総設備リスク量を現状水準に維持できる投資量か確認し、監視委と広域機関が協働する案である。高経年化対策以外は過去実績等、対象外設備は送電・変電・配電設備別の過去実績等に照らして妥当性を確認する。第1規制期間は過去実績自体の妥当性も確認する案である。システム・通信設備等のその他投資は量と単価の分離が難しいため、投資量でなく費用を確認する方向だが、対象と方法は今後精査する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第3回 料金制度WG:事務局提出資料」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_feesystemwg.html)をもとに当社作成
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