需給調整市場に関する資料の整理
本資料は、2020年2月17日に開催された「第28回調整力の細分化及び広域調達の技術的検討に関する作業会」における調整力関連の議題に関する情報を整理したものである。
目的
- 需給調整市場における課題や事前審査、アセスメント、ペナルティについて整理し、今後の市場運営に必要な基準や手続きを明確化すること
本日の議題
本日の議題は以下の通りである。
- 需給調整市場のプロセスに沿った課題の整理
- 三次調整力に関する事前審査
- アセスメントの方法
- ペナルティに関する考え方
需給調整市場の課題
需給調整市場における課題は、以下のステップに分けることができる。
- 事前審査
- 取引
- アセスメントとペナルティ
課題一覧
| 課題番号 | 課題内容 |
|---|
| 1 | 2次・3次の広域調達可否と時期 |
| 2 | 連系容量要件の確保 |
| 3 | 商品設計、情報公開 |
| 4 | 調達方法の検討 |
事前審査・アセスメント・ペナルティ
事前審査
- 三次調整力における事前審査の基準が設定されている。
- 審査対象は応動時間、出力変化量、継続時間などであり、5分単位で評価される。
アセスメントの内容
アセスメントⅠ
- ΔkWの供出可否確認: 発電機やDSRの状態を確認し、GC時点での発電計画との一致を確認する。
アセスメントⅡ
- 応動実績の確認: 一般送配電事業者の指示に基づく実績が要件を満たすかどうかを評価する。
ペナルティの考え方
- ペナルティ対象はΔkWとし、許容範囲外の実績が確認された場合に適用される。
- ペナルティの強度は1.5倍に設定され、状況に応じて見直しが可能である。
今後の予定
- 2022年度に三次①の市場開設を予定しており、準備期間を考慮した議論が進められている。
- 三次①に関するアセスメント方法やペナルティの具体的内容を、次回以降検討する予定である。
諸外国の需給調整市場における事前審査およびアセスメント
目的
本資料では、各国の需給調整市場における事前審査およびアセスメント方法の調査結果を示す。
海外事例比較
| 項目 | イギリス | ドイツ | フランス | アメリカ |
|---|
| 対象TSO | National Grid | Amprion, Transnet, 50Hertz, TenneT | RTE | PJM |
| 商品 | Fast Reserve | Secondary Control Reserve (FRR) | Fast Reserve (mFRR) | Synchronized Reserve |
| 事前審査 | 不明 | 応動時間と継続時間を評価 | 試験発動で契約量以上の調整電力供出の確認 | 試験発動で契約量以上の供出の確認 |
| 評価方法 | 不明 | 応動時間と継続時間を評価 | 調整電力が契約容量に対して許容範囲の確認 | Ramp時間10分間の前後で出力差の確認 |
| アセスメント | 不明 | 応動時間と継続時間を評価 | 15秒間隔で監視 | 1分間隔で監視 |
ドイツにおける事例
- 指令信号の受信前、出力変化中、出力変化後の実出力が一定の許容範囲に収まる必要がある。
- 応動評価においては、95%以上の計測点が「許容範囲」に収まり、残りの5%も「最大許容範囲」に収まる必要がある。
三次①と三次②の同時約定
- 三次①と三次②を同一リソースで同時に落札した場合、指令信号の切り分けが困難である。
- 三次②の応札時には、三次①の要件でアセスメントを実施することが提案されている。
課題・リスク
- アセスメントを実施しない場合、調整力供出のインセンティブが減少し、不正行為が懸念される。
- 複数商品落札の禁止により、調整力の提供が可能なリソースの余力を無駄にする恐れがある。
スライドに関する要点
アグリゲータへの実績提出について
- 小売単位で基準値および実績の提出を求めることが決定された。アグリゲーターも同様の提出を行う必要がある。
kWh精算について
- 複数商品のkWh値を切り分け計量することができないため、同一単価で精算することが提案されている。
まとめ
本資料では、需給調整市場における三次調整力の事前審査、アセスメント、ペナルティに関する考え方を整理した。各国の事例も参照しながら、応動の正確な評価を行うことが重要視されている。今後の検討において、国際的な事例に基づいた柔軟な対応が求められる。