資料の説明
概要
この資料は、太陽光発電の予測外れが一般送配電事業者の需給調整業務に与える影響に関する分析結果を報告している。報告日は平成29年12月26日で、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が作成したものである。
主要な検討内容
- 前回の会合では、一般送配電事業者のインバランス収支状況が報告され、エリアインバランスの要因分析が求められた。
- 今回は、**FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)**に基づく発電計画と実績の差がエリアインバランスに与える影響を分析した結果を報告している。
スライドの内容
スライド2:報告内容の概要
- 過去の会合でのフィードバックを基に、エリアインバランスの要因分析が強調された。
- FIT電源(主に太陽光および風力)の発電計画と発電実績の差が、エリアインバランスに占める割合の分析結果が今回の主題である。
スライド3:契約電力の参考情報
- FIT電源(太陽光および風力)の契約量(2017年10月末現在)について、各エリアにおける契約電力量とその割合を整理した。
| エリア | 太陽光発電(千kW) | FIT特例① | FIT特例② | FIT特例③ |
|---|
| 北海道 | 1,223 | 1,210 | 6 | 7 |
| 東北 | 3,732 | 3,541 | 20 | 171 |
| 東京 | 11,715 | 11,468 | 178 | 69 |
| 中部 | 6,793 | 6,658 | 74 | 62 |
スライド4:特例措置の仕組み
- FIT電源に関する計画値同時量制度の特例措置について説明した。
| 小売買取 | 特例措置の類型 | 計画発電量の設定 | インバランス精算主体 | インバランス精算の適用料金 |
|---|
| 小売買取 | 特例① | 一般送配電事業者 | 小売電気事業者リスク無し | 回避可能費用1スポット市場価格時間前市場価格の加重平均 |
| 特例② | 小売電気事業者 | 小売電気事業者リスクあり | 通常のインバランス料金 |
| 送配電買取 | 特例① | 一般送配電事業者 | 小売電気事業者リスク無し | 回避可能費用スポット市場価格時間前市場価格の加重平均 |
| 特例② | 小売電気事業者 | 小売電気事業者リスクあり | 通常のインバランス料金 |
| 特例③ | 送配電事業者 | 送配電事業者 | インバランス対象外 |
スライド5:エリアインバランスの説明
- エリアインバランスは、発電インバランスと需要インバランスの合算であり、各社のインバランス量の算定方法を説明している。
スライド6-9:太陽光発電予想外れの影響
- 各エリア(東京、中国、四国、九州)における太陽光発電の予想外れがエリアインバランスに与える影響を具体的なデータで示している。
スライド10:エリアインバランスの影響
- 特に、エリアインバランスが大きかった時間帯において、FIT特例①(太陽光)の予測外れが大きく影響していることを整理したデータに基づいて示している。
スライド11-16:地域ごとの予測外れの詳細
- 各地域における太陽光発電の予測外れの発生状況を詳しくまとめ、具体的な量や需要に対する比率を示している。
| エリア | 予測外れ量(千kW) | H3需要に対する比率 |
|---|
| 中国 | 704 | 13.3% |
| 四国 | 435 | 17.2% |
| 九州 | 1,705 | 22.5% |
今後の課題
- 太陽光発電の予測外れがエリアインバランスに与える影響が大きいため、改善策やリスクヘッジが必要である。
- エリアごとの予測外れの特性を把握し、対応策を講じることが求められる。
対策
- 発電計画の予測精度を高める
- 送配電事業者が柔軟に対応可能にする
- 予測外れが明らかになった場合、域外電源の活用を可能にする
将来のスケジュール
- 実情の把握に努めつつ、対策検討を進める必要がある。
域外電源の活用について
- 広域的な需給調整により、調整力調達コストや運用コストの低減が期待される。
- 調達・運用の確実性を確保するためには、連系線制約を十分に考慮することが重要である。
エリア別のFIT特例①データ
| エリア | 契約電力 (千kW) | 最大余剰電力量 (30分値) | 最大不足量 (30分値) | 外れ量標準偏差 (値) | H3需要 (千kW) |
|---|
| 北海道 | 1,210 | 209 (17.3%) | -261 (21.6%) | 70 | 5,020 |
| 東北 | 3,541 | 921 (26.0%) | -795 (22.4%) | 231 | 13,410 |
| 東京 | 11,468 | 2,580 (22.5%) | -2,213 (19.3%) | 778 | 52,530 |
| 中部 | 6,658 | 1,061 (15.9%) | -1,194 (17.9%) | 386 | 24,290 |
| 中国 | 3,497 | 704 (20.1%) | -739 (21.1%) | 215 | 10,450 |
| 四国 | 2,031 | 435 (21.4%) | -512 (25.2%) | 131 | 5,020 |
| 九州 | 7,534 | 1,705 (22.6%) | -2,030 (26.9%) | 514 | 15,110 |
| 沖縄 | 312 | 75 (23.9%) | -79 (25.4%) | 22 | 1,448 |
注: 各データは、FIT特例①(太陽光)予測外れに基づくものであり、発電計画や推計の誤差が影響する可能性がある。