第23回料金審査専門会合に関する資料
この資料は「第23回料金審査専門会合」に関するものであり、原価算定期間終了後の事後評価について説明している。文書は経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会に提出されたものである。
主な検討内容
1. 対象事業者
料金審査専門委員会で検討される対象は次の事業者である。
-
料金値上げ後初めて原価算定期間を終了した事業者
- 北海道電力
- 東北電力
- 関西電力
- 四国電力
- 九州電力
-
その他追加検証が必要な事業者
2. 評価項目
評価に際して検討される主要な項目は以下の通りである。
-
料金原価と実績費用の比較
- 料金原価を合理的な理由無く上回る実績が無いかを確認。
- 上回っている費目の例
- 人件費
- 燃料費
- 減価償却費
- 購入電力料
- 原子力バックエンド費用
- その他経費
-
規制部門と自由化部門の利益率の比較
-
経営効率化への取り組み
3. 過去の審査基準と評価方法の見直し
有識者会議による提言として、原価算定期間内における評価と、結果に基づく料金変更認可申請命令の要否の検討が挙げられる。
変更認可申請命令に係る基準
- ステップ1: 電気事業利益率による基準
- 規制部門の利益率が過去10年平均を上回っているかを確認。
- ステップ2: 累積超過利益・自由化部門収支による基準
- 超過利益の累積が事業報酬を上回っているか、または自由化部門が直近2年連続で赤字であるかの評価。
評価結果
経済産業省資料による最近の電気事業利益率(直近3年度平均)
| 事業者 | 利益率 |
|---|
| 北海道電力 | -2.1% |
| 東北電力 | 6.2% |
| 東京電力EP | 5.0% |
| 北陸電力 | 1.0% |
| 関西電力 | -1.1% |
| 中国電力 | -0.8% |
| 四国電力 | 1.1% |
| 九州電力 | -2.4% |
| 沖縄電力 | 2.8% |
| 平均 | 2.93% |
追加検証が必要な事業者の利益率
東北電力と東京電力EPは、両基準ともに認可申請命令の対象とならないことが確認された。
重要な財務データ
各事業者の財務データは次の通りである。
北海道電力
| 指標 | 平成26年度 | 平成27年度 | 差異 |
|---|
| 売上高 | 6,639 | 6,957 | 317 |
| 営業費用 | 6,594 | 6,595 | 1 |
| 営業利益 | 45 | 361 | 316 |
| 当期純利益 | 42 | 170 | 128 |
東北電力
| 指標 | 平成26年度 | 平成27年度 | 差異 |
|---|
| 売上高 | 19,516 | 18,688 | -827 |
| 営業費用 | 18,111 | 17,121 | -989 |
| 当期純利益 | 624 | 799 | 174 |
東京電力EP
| 指標 | 平成26年度 | 平成27年度 | 差異 |
|---|
| 売上高 | 66,337 | 58,969 | -7,368 |
| 営業利益 | 2,789 | 3,407 | 618 |
| 当期純利益 | 4,270 | 1,436 | -2,834 |
沖縄電力
以下に沖縄電力の平成26年度と平成27年度の決算概要を示す。
| 項目 | 平成26年度 | 平成27年度 | 差異 |
|---|
| 売上高 | 1,775 | 1,742 | -32 |
| 営業費用 | 1,699 | 1,686 | -12 |
| うち燃料費 | 571 | 461 | -110 |
| 営業損益 | 75 | 55 | -19 |
| 経常損益 | 57 | 37 | -19 |
| 当期純損益 | 39 | 29 | -10 |
課題・今後の予定
- 各事業者は経営効率化や料金原価の合理性について引き続き検討・評価を進める必要がある。
- 電力市場における動向を監視し、必要に応じて追加的な規制の検討を行う方針である。
原価算定期間終了後の検証
- 料金原価と実績費用の比較を行う必要がある。
- 規制部門と自由化部門の利益率比較を実施する。
- 経営効率化への取り組みの進捗を確認する必要がある。
その他の検証対象事業者
東京電力においても同様の検証が求められ、特に人件費や購入電力料の実績が料金原価を上回る項目についての検討が必要である。
参考情報
- 各事業者間での透明性向上を図り、消費者への情報提供を充実させる方針が示されている。
- 電気事業法に基づく値下げの届け出の場合、経済産業省はその検証を行う方針である。
この資料は、電力事業者の決算および原価算定に関する重要な情報を提供し、今後の議論に必要なデータを明示している。