調整力公募調達に関する審議会資料
資料の目的・背景
本審議会資料は、経済産業省が提出したものであり、2021年度向けの調整力公募調達に関する報告を目的としている。内容は以下の通りである。
- 調整力の公募結果の分析
- 旧一電の電源に関する意見聴取
- アンケート結果の公表
- 2022年度向けの公募における改善策の検討
本日の報告内容
本日報告される主なポイントは以下の通りである。
- 2021年度向け調整力公募の結果報告
- 電源 I および電源 I' に関する考え方の聴取
- 2022年度向け調整力公募の改善策検討のための議論
公募調達に関する経緯
公募調達に関する主要な経緯は以下のとおりである。
- 2016年7月: 公募調達に係る考え方を取りまとめ
- 2017年10月: 第1回公募調達を実施(2017年度向け)
- 以降、毎年改善策を検討しながら公募を継続
- 2021年9月: 第6回公募調達を実施(2022年度向け)
調整力公募調達の概要
調整力公募調達に関連する事項は以下の通りである。
- 電源 I:
- 一般送配電事業者が必要量を明示して募集
- 落札後は契約容量に応じた価格を支払う
- 電源 II:
- 必要量を明示せずに募集
- 価格支払いは発動指令に基づく
電源 I の入札・契約
- 入札者はユニットを特定し、容量単位で入札
- 価格が低いものから原則的に落札される
電源 II の募集・契約
今後のスケジュール
以下のスケジュールが予定されている。
| 年月 | スケジュール内容 |
|---|
| 2021年7月 | 公募要綱案の意見募集 |
| 2021年8月 | 公募要綱案の確定 |
| 2021年9月 | 第6回公募調達の実施(2022年度向け) |
調整力公募の改善策
2022年度向けの調整力公募に向けて、以下の改善策が検討される。
- 電源 I' の想定発動回数の見直し
- 電源 I' のペナルティの見直し
- 簡易指令システム適用対象の拡充
アンケート結果の概要
調整力の新規参入促進を目的としたアンケート結果は次の通りである。
- 調査対象: 小売電気事業者、発電事業者、DR事業者
- 回答数: 123社(回答率:約52%)
- アンケート結果からは、多くの事業者が応札可能な電源を持っていないことがわかった。
主な改善要望事項
- 電源 I' の運用見直し
- 簡易指令システムの工事申込の改善
応札結果の総評
2021年度の調整力公募結果から、以下の総評が得られた。
- 競争が進み、旧一電以外の事業者からの落札容量が増加
- 平均価格は前回よりも下降したが、一部エリアでの価格上昇も見られた
- 新たな課題が明らかとなり、今後の制度見直しが必要である旨が示された
電源 I’の発動基準と改善策
現行の電源 I’の発動回数の考え方
- 現行の電源 I’の想定発動回数は、年間3.6回と設定されている。
- この設定は過去の発動実績が不足していたため、推計に基づいて算出された。
2021年度冬季の発動状況
以下に、2021年冬季における電源 I’の発動状況を示す。
| 日にち | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 |
|---|
| 1月4日 | | | | | | | | | |
| 1月5日 | | 9:30-19:30 | 17:00-20:00 | | | 9:30-11:30 | 17:00-20:00 | | |
| 1月6日 | 16:30-22:00 | 9:00-20:00 | 17:00-20:00 | | | 16:00-19:00 | 17:00-20:00 | | |
| 1月7日 | 9:00-24:00 | 15:30-20:00 | 17:00-20:00 | | 15:00-21:00 | 9:00-20:00 | 9:00-19:00 | 17:00-20:00 | |
2022年度以降の電源 I’の発動基準
- **広域予備率8%**を下回ると見込まれる場合に発動指令が行われることが予定されている。
- 過去の実績に基づき、年間最大12回の発動を想定している。
ペナルティ制度の改善事項
- 現行のペナルティ制度に不公平感があり、達成度合いに応じた再設定が求められている。
簡易指令システムの適用対象拡充
- 三次調整力①への簡易指令システムの適用が導入される見込みである。
電源 I’の必要量算出方法の変更
- 電源 I’の必要量算出基準が見直され、全国で3%を確保する方法に変更される。
調整力に関する課題検討
- 昨冬の需給ひっ迫によって、調整力の運用に関する様々な課題が浮上している。
2025年度向けブラックスタート機能公募結果
公募の概要
2021年度に実施された2025年度向けのブラックスタート機能公募の結果には以下の内容が含まれる。
応札・落札状況
- 応札・落札箇所数は増加したが、旧一電のみが落札した。
- 東京エリアでは全ての応札が不落となった理由は技術的検討が未了であるためであった。
公募結果データ
| 合計 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 |
|---|
| エリア大の停電対応の機能 | 2932 | 7 | 3 | 47 | 2 | 2 | 3 | 2 | 4 |
| 特定地域の停電対応の機能 | 1919 | 9 | 4 | - | 5 | - | 1 | - | - |
ブラックスタート機能について
ブラックスタート機能とは、ブラックアウト状態からの再起動を可能にする機能である。
課題
- 技術的検討項目が不明瞭で準備計画に支障を来している。
まとめ
本資料は、調整力公募に関する制度改善の進展を促すものであり、エネルギー供給の安定に向けた重要な取り組みを示している。今後は、発動基準やペナルティ制度の見直しが重要な課題である。