資料の目的と背景
この資料は、2019年度第4回マージン検討会における北陸フェンスおよび中国四国間連系線のマージン設定実績をもとに、2020年度以降のマージン設定方針を検討するものである。
主要な検討内容
マージン設定の経緯
- 2018年10月に間接オークションが導入された。
- 北陸フェンスおよび中国四国間連系線について、2016年10月から2019年2月までの設定実績から最大値を基にマージンを設定。
- 実績データの確認の結果、年間計画の最大値と実績値に乖離が見られた。
2020年度以降のマージン設定に関する課題
マージン設定値の妥当性評価
- 供給計画の想定需要に基づいたマージン設定値の妥当性評価方法について検討が進められた。
マージン設定実績
北陸フェンス(順方向)の空容量実績(2016年10月〜2019年9月)
| 日付 | 順方向空容量 | マージン | 逆方向空容量 | 運用容量 | 計画潮流 |
|---|
| 2016年10月 | - | - | - | - | - |
| ... | ... | ... | ... | ... | ... |
| 2019年9月 | - | - | - | - | - |
- 最大マージンは530MWであり、設定は重負荷期に集中している。
中国四国間連系線(順方向)の空容量実績(2016年10月〜2019年9月)
| 日付 | 順方向空容量 | マージン | 逆方向空容量 | 運用容量 | 計画潮流 |
|---|
| 2016年10月 | - | - | - | - | - |
| ... | ... | ... | ... | ... | ... |
| 2019年9月 | - | - | - | - | - |
- 最大マージンは700MWであり、重負荷期や高需要期に見られた。
今後の検討の方向性
- 需給バランスに基づくマージン設定の見直し:
- 預備力に基づいてマージンを設定し、最大電源ユニットの脱落時における需要の確保を図る。
具体的な検討事項
- 最大電源ユニットの見直しに関して:
- 中国四国間連系線において、最大電源ユニットを930MWから1050MWに変更することが提案されている。これは、間接オークション導入による影響を考慮したものである。
マージン設定値について
1. マージン設定値案
-
北陸フェンスのマージン設定値:
- 間接オークション導入後の1年間の実績に基づき、0〜530MWとする。
-
中国四国間連系線のマージン設定値:
- 最大電源ユニットに変更があった場合も、間接オークション導入後の1年間の実績に基づき、0〜700MWとする。
- 最大ユニットの変更によるマージン設定の実績を確認し、必要に応じて見直しを行う。
-
2020年度以降も継続して実績データを蓄積し、必要に応じて見直しを実施する。
2. 北海道本州間のマージン設定実績
北海道本州間においては、需要(最小)に基づいて月毎のマージン設定値が算出されている。
- 算出方法:
- 順方向C1マージン:
- 北本運用容量 − 0.11/(1−0.11)×最小需要
- 逆方向B1マージン:
- 最大機出力カー系統定数(6%)× Δf(1Hz)× 最小需要
- 逆方向C1マージン:
- 北本運用容量 − 系統定数(6%)× Δf(1Hz)× 最小需要
マージン設定実績(平日PNのみ抜粋)
| 順方向 | 10月 平日P | 10月 平日N | 11月 平日P | 11月 平日N | 12月 平日P | 12月 平日N | 1月 平日P | 1月 平日N | 2月 平日P | 2月 平日N | 3月 平日P | 3月 平日N |
|---|
| 計画 | 252 | 292 | 212 | 252 | 182 | 212 | 132 | 142 | 162 | 162 | 232 | 232 |
| 実績 | 248 | 288 | 220 | 260 | 182 | 212 | 132 | 142 | 162 | 162 | 232 | 232 |
| 実績/計画% | 98% | 99% | 104% | 104% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
- 要求に応じたマージン設定は需要の最小値に基づき、エリア内予備力や再生可能エネルギーなどの予測差が小さいため、一定の正確性が見られる。
3. 実需給断面におけるマージンの必要量
論点
- 実需給断面において、マージンが必要とされる理由:
- 単一の電源の脱落(N-1故障)による供給支障を防ぐ目的。
- 国の需給検証において、需要の**3%**が最低限確保すべき予備力として使用されることを考慮。
提案される対応方向性
- エリア内の予備力と連系線を通じた応援で、需要の3%の予備力を確保する考え方には合理性がある。
- マージン設定量は以下のように算定される:
- 最大電源ユニット相当 + 翌々日需要想定値 × 3% − エリア内に確保される予備力(上限は最大電源ユニット相当量)
注意事項
- エリア内の予備力が3%を下回る状況で最大電源ユニットの脱落が発生した場合には、運用容量の超過や需給ひっ迫時の指導が必要となる。
- 想定外の設備故障等により供給区域の供給力が不足した場合、マージンの見直しが行われる可能性がある(送配電等業務指針第171条第2項)。
以上が、本資料に記載されたマージン設定に関する全体の説明である。