対象者・対象年度・資料の範囲
本資料は、電力広域的運営推進機関が発行した、2026年度応札の「長期脱炭素電源オークション」参加事業者向け業務マニュアルの抜粋です。参加登録、電源等情報・期待容量の登録、応札、落札後の容量確保契約書締結に関する手続と容量市場システムの操作を説明しています。本文は複数の章・付録の抜粋であり、記載のない手続や要件、資料全体としての結論は示していません。参加希望者は2026年度の募集要綱を確認します。審査状況等の問合せには回答できない旨も記載されています。
参加登録・2026年度の日程
参加登録は、事前手続き、事業者情報、電源等情報、期待容量の登録で構成されます。登録しても応札は必須ではありません。応札には、期待容量登録完了後、応札受付開始前に発行される2026年度の参加資格通知書が必要です。2026年度は専用画面がないため、メインオークション用の画面・機能を便宜上使い、電源等情報登録以降は画面に指定情報を入力するとともに、正式情報を指定様式に記入して添付します。
- 事業者情報登録受付:2026年10月13~16日、審査:10月13~21日
- 電源等情報登録受付:10月19~23日、審査:10月26日~12月8日
- 期待容量登録受付:12月9~15日、審査:12月16~25日
- 応札受付:2027年1月19~26日
- 応札容量算定に用いた期待容量等算定諸元一覧の登録受付:2027年1月27日~2月3日
日程は不測の事態で変更される場合があり、変更は機関ホームページまたは容量市場システムで告知されます。約定結果は応札受付終了から約3か月後を目途に、応札年度の翌年度に公表予定ですが、監視状況等により前後する場合があります。物価・金利変動等に伴う契約単価補正方法と、水素・アンモニア・CCSの補正後応札価格に関する情報は応札受付期間中に提出します。
対象電源・参加条件(第1章1.2)
対象は、今後設備投資が必要で、応札時点で運転開始前の安定電源・変動電源です。既設原子力の安全対策投資は2013年7月の新規制基準導入後初めて再稼働する前、既設火力の改修は改修後の運転開始前が基準時点です。参加可能設備容量は発電端容量から所内・自家消費、自己託送等、熱供給、FIT/FIP対象分や要件を満たさない発電容量等を控除した送電端容量で扱います。
主な区分は、指定された火力・原子力・地熱・バイオマス等の脱炭素安定電源、指定された水力・蓄電池・長期エネルギー貯蔵システム、太陽光・風力等の変動電源、LNG専焼火力です。原則容量要件は、電源種・改修内容により10万kW、5万kWまたは3万kW以上など異なります。揚水・蓄電池・長期貯蔵システムには運転継続能力等の条件があり、火力(既設火力改修を除く)、揚水、蓄電池、長期貯蔵システムには調整機能の具備・維持が必要とされます。燃料のCI値、燃料種、蓄電池の組合せ、洋上風力ゼロプレミアム電源などにも個別要件・例外があります。複数電源の合算や、落札済み電源の追加改修等に例外が示されています。相対契約の締結予定の有無にかかわらず参加可能とされています。
参加できない電源には、既に容量オークションで落札済みの電源、FIT/FIP適用電源、本機関の電源入札で落札した電源、専ら自家消費等に使う電源、制度適用期間に発電量調整供給契約がない電源などがありますが、本文には改修電源等に関する例外も記載されています。落札容量の制度適用期間は供給力提供開始年度の翌年度から原則20年間で、電源区分により1年単位の長期化を希望でき、上限は30年または40年です。
事前準備・事業者情報(第1章1.3、第2章)
事業者情報登録には事業者コード、システムアクセスには事業者コードごとのクライアント証明書、電源等情報登録には系統コードが必要です。取得には不備がなくても約15営業日かかり、申込集中時はさらにかかる可能性があるため、早めに手続きします。期限後の受付はできません。未採番の系統コードは所定の仮値を入力し、証明書は期限切れ前に更新登録します。落札後に国内法人を設立するコンソーシアムは、事前手続を行った代表事業者名義で登録申込をします。
事業者情報登録(第2章2.1)はシステムで行い、指定様式の誓約書を記入・押印してアップロードします。原本郵送は不要で、過去の容量オークションで提出済みなら再提出不要です。既登録事業者は新規登録せず、内容を確認・修正します。申請者名、所在地、口座、担当者、適格請求書発行事業者登録番号等を入力します。口座は当座または普通預金で、7桁未満の口座番号には先頭に0を付けます。登録番号は13桁の数字部分を入力し、未登録なら実需給期間開始前までに登録します。法人未設立コンソーシアムは代表企業名で登録し、設立後ただちに契約承継手続きを行います。登録完了時には管理者ユーザ2件分のID・仮パスワードがメールで通知され、初回ログイン時にパスワード変更が必要です。仮パスワードは通知日を含め3日間有効です。不合格時は理由が通知され、再申込は最初から行います。
事業者情報の変更(2.2)は原則として登録期間中のみ可能です。期間後は原則認められず、やむを得ない事情がある場合は速やかに機関へ連絡し、可否は個別判断です。システム上「実行」しただけでは仮申込であり、審査画面で「申込完了」が必要です。審査開始前は取下げ可能です。取消(2.3)も仮申込後に審査画面で申込完了操作を行います。取消後はシステムにログインできません。2026年10月13日~12月25日は参加登録を優先するため機関は取消処理を行わず、この期間の取消申請が認められるのは期間終了後です。
電源等情報の登録・変更・取消(第3章)
登録対象は事業者情報登録を完了した参加希望事業者で、電源(ユニット・号機)単位です。安定電源と変動電源で手続きが分かれます。指定様式D1等を取得・記入し、容量市場システムの「参加登録」から「電源等情報管理」に登録します。安定電源では蓄電池事業計画や対象電源の脱炭素化ロードマップ等も提出します。画面上の実需給年度は本文指定の「3026年度」、電源等識別番号は審査合格後に機関が発番するため入力不要です。D1の参加可能設備容量は制度適用期間を通じて維持するものとされ、自家消費等・熱供給による減少容量は電源単位の最大値を記載します。
全電源が接続検討回答書(D2)を登録時に提出します。提出できないと参加資格通知書が発行されず、応札できません。認められる証憑は、2023年6月21日以降発行の回答書、接続契約申込み以降の手続中であることを示す資料と回答書(回答書がない場合は機関に連絡し個別判断)、または接続検討不要との一般送配電事業者の回答書類です。申込受付まで約2か月、受付後の回答書発行まで約3か月を要すると記載されています。系統コード未採番時は「YYYYY」、受電地点特定番号未採番時は22桁の「9999999999999999999999」を入力し、所定期限までに実番号を提出します。調整機能がある電源は「有」とし、制度適用期間開始年度の前年度1月末までに余力活用契約の証憑を提出します。
事業計画書、資金調達計画、燃料調達計画等は登録受付期間中に確度の高い情報で提出します。「未定」が多いなど実施能力・継続の確実性が認められない場合や、蓄電池事業計画が不十分な場合、応札が認められないことがあります。登録受付期間後に計画内容が変わっても、事業計画書等の更新・再提出は不要とされる一方、D1容量は監視等委に共有され、受付期間終了後から約定結果公表までは原則変更できません。新設電源等で合理的理由により資料を提出できない場合は期限延長の可能性があります。D20の環境影響評価方法書手続開始証明は、登録時に添付できない場合、約定結果公表後5か月以内に提出します。方法書そのものは証拠として認められません。公募占用計画の変更認定後の計画は速やかに提出し、2026年12月28日までに提出できない場合は参加資格通知書が発行されず応札できません。蓄電池のセキュリティ、立地説明、廃棄、復旧体制等の資料も条件に応じ提出します。
入力後「実行」すると仮申込となり、審査画面で内容を確認し「申込完了」を実行して初めて完了します。審査結果は合格・条件付き合格・不合格です。条件付き合格は合理的理由で未記入項目や未提出資料がある状態で、不足情報を別途提出します。不合格時は理由を確認し、指定期日までに再申込します。再申込は1回のみで、修正様式と初回分を含む証憑一式を再アップロードします。前回資料は引き継がれません。
電源等情報の変更(3.2)はシステムから理由を入力して申し込み、審査画面で申込完了します。登録受付期間終了後は、同時落札条件に伴う識別番号追記等を除き、約定結果公表まで原則変更できません。やむを得ない場合は機関へ連絡し個別判断を受けます。取消(3.3)は参加を見送る場合等に申し込みますが、2026年10月13日~12月25日は取消処理が行われず、期間後に判断されます。既に容量確保契約を締結している場合等は取消できず、契約後は解約手続等が必要と記載されています。
期待容量の登録・変更(第4章)
期待容量は応札可能容量の最大値で、応札希望事業者は応札前に登録します。対象は電源等情報を登録した事業者です。2026年度用の期待容量等算定諸元一覧を電源単位で作成し、発電方式に応じた様式を選びます。ファイル名は「エリア_長期期待容量_電源等識別番号.xlsx」です。原則整数値を入力し、変動電源は小数を入力しても算定は整数値です。蓄電池・揚水・LDESと変動電源の調整係数は応札年度に公表される値を制度適用期間中適用し、実需給年度ごとには変更しません。
安定電源(蓄電池・揚水・LDES以外)は各月の供給力最大値を1kW単位で入力し、計画補修等による停止電力は差し引きません。FIT/FIPと非FIT/FIPが混在する場合は非FIT/FIP分を入力します。蓄電池・揚水・LDESは各月の発電可能電力と連続発電可能時間を入力し、能力減分は差し引く一方、計画補修等の停止電力は差し引きません。連続時間は3時間以上の整数で、1回あたりの継続時間を入力し、年平均6時間以上とします。変動電源は設備容量等を入力し、調整係数・月別供給力・期待容量が自動計算されます。
システムで期待容量情報を登録し、諸元一覧は「期待容量等算定諸元一覧ファイル(追加)」欄からアップロードします。「添付ファイル(追加)」欄ではありません。画面の実需給年度は本文で「3026年度」とされています(本文中に異なる表記の箇所もあるため、脚注の全電源一律「3026年度」という説明が併記されています)。「実行」後は審査画面で「申込完了」が必要です。不合格時は理由を確認し、修正・必要書類を追加して再申込します。再提出ファイル名には改訂回数を付けます。変更は登録期間中のみ可能で、期間後は原則不可、やむを得ない場合は機関が個別判断します。
応札・補正方法・契約(第5章・第6章)
参加資格通知書は応札開始前にメール通知されます。受付開始前営業日までに届かない場合は、システムで発行状況を確認して機関へ問い合わせます。通知書やシステム上の「メインオークション」表示は、本オークションの資格通知として便宜上読み替えます。応札容量算定では登録済み諸元一覧をダウンロードして追記し、区分ごとの運用リスク等を反映します。制度適用期間は20年以上の数値を入力し、原則変更できません。電源等識別番号は変更不可、応札容量欄は自動計算です。
応札(5.2)は電源単位で、応札容量[kW]と応札価格[円/kW/年、税抜き]を登録します。応札容量は期待容量以下の1kW単位です。実需給年度は「3026年度」、容量オークション区分は「メインオークション」とします。登録後、一覧で「応札済」を確認します。受付期間中は容量・価格の変更や取消が可能ですが、価格監視に伴う修正・取下げは別手続です。応札情報の登録により容量確保契約を申し込んだものとみなされ、約定結果公表日に公表内容に従う契約が成立します。
応札事業者は受付期間中に物価・金利変動等の契約単価補正方法を提出します。不適切な提出は応札が認められない場合があります。不備通知を受けた場合は速やかに修正・再提出します。水素・アンモニア・CCSの所定の火力で可変費補正を選ぶ場合、補正後応札価格情報も提出します。応札容量算定に用いた諸元一覧は受付終了後6営業日以内に提出し、受付期間中は提出できません。期限までに適切な一覧を提出しない場合、市場退出とみなされることがあります。機関は応札容量と一覧記載値の一致を審査し、不備があれば修正再提出を求めます。
受付終了翌日以降、監視等委から応札フォーマットの提出依頼が届き、指定期日までに提出します。価格修正が必要と通知された場合は指示に従い再算定し、監視完了連絡または取下げまで再監視を受けます。価格修正中または取下げを申し出た場合、機関から依頼を受領後、監視等委の通知日から14日以内に機関へ修正または取下げを申し出ます。価格修正時、約定処理は修正前価格で行い、落札時の契約金額は修正後価格で算定します。落札結果は受付終了後約3か月程度を要し、落札・非落札ともメール通知されます。落札事業者は監視終了済み応札フォーマットを機関へ提出します。
容量確保契約書(第6章)は本紙、電源別の別紙、約款で構成されます。落札事業者はメール依頼を受け、システム上の契約書を確認し、修正不要ならその旨を返信します。機関の承認後、本紙2部が郵送され、事業者は記名日を記載して記名・押印し、1部を返送、1部を保管します。契約締結日は記名日ではなく約定結果公表日で、収入印紙は不要です。コンソーシアム応札では代表企業と機関との契約が約定結果公表日に成立します。
付録等の記載事項
Appendix.2は、指定命名がないファイルにL2026、事業者コード、電源等名称、ファイルコード、改訂回数等を用いること、可能な限り統合し1ファイル4MB以下、50文字以内とすることを示します。蓄電システムのD48~D55にはJC-STAR★1適合ラベル・構成図、立地説明資料と議事録、廃棄物処理法上の広域認定証憑、廃棄処分を拒まない旨の誓約書、異常時の復旧・部品供給体制資料等が含まれます。Appendix.4は物価・金利補正の選択と費用別指標、CCS海外貯留の可変費補正に必要な情報等を示します。補正要否は応札受付期間以降変更できず、不要とした費用は制度適用期間終了年度まで補正されません。例示値は登録値を示すものではありません。