混雑が見込まれる地内基幹系統(上位2電圧)について、一般送配電事業者へのアンケートにより、運用容量の算出と混雑緩和策の適用状況を確認した。抽出された系統では混雑緩和策が実施済み、または適用予定であり、現時点で不合理な算出は確認されなかった。一部は適用可否を検討中であり、引き続き状況を確認する。
制約要因は熱容量が大半で、一部に同期安定性・電圧安定性があった。混雑緩和策としては、N-1電制、算出断面の細分化、電源態勢を反映した運用容量の再算出などが適用されている。例として、東京北線ではN-1電制を適用予定で、対象発電機の定格出力による最大緩和量は52万kWである。関西のAフェンスでは季節ごとに最新の原子力稼働想定を反映して再算出し、2026年夏は原子力5台稼働で運用容量890万kW、4台で830万kWとの試算である。
運用容量は、通常想定される故障時にも系統を安定運用できるよう、熱容量・同期安定性・電圧安定性・周波数維持の各限度を満たす潮流の上限として定める。熱容量は設備過負荷、同期安定性は発電機の脱調、電圧安定性は限界を超えた際の電圧低下、周波数維持は故障による需給不均衡を制約する。
主な運用対策は、熱容量に対する短時間容量や電制、同期・電圧安定性に対する電制や算出断面の細分化、周波数維持に対するN-2故障時の電源制限である。短時間容量は、N-1故障後に供給支障を伴わず短時間で常時容量まで戻せる場合に適用する。N-1電制は故障時に発電出力を瞬時に抑制し、平常時の運用容量を拡大する対策である。
N-1電制は基幹系放射状系統では原則適用、基幹系ループ系統では個別判断である。ループ系統は必要な電制量が過負荷解消量を上回り、制御システムが複雑・高額になる場合があるためである。アンケートでも、ループ構成のため適用困難とされた箇所や、混雑量に対して費用対便益が成り立たず適用を見送った箇所がある。今回の抽出は常時系統または蓋然性の高い系統を前提としており、系統構成や潮流が変われば対象外の箇所で混雑する可能性がある。
地域内送電線は、広域系統整備委員会が毎年行う5年後の混雑見通しに合わせて確認し、別の事情で混雑が見込まれた場合も都度確認する。地域間連系線は、市場分断率を踏まえた検討断面の見直し等の機会に混雑状況と算出方法を確認する。確認で新たな運用容量上の課題が見つかった場合は、残課題の検討・フォローアップと合わせて取り組む。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「混雑が見込まれる地内系統の運用容量の算出等の確認について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/unyouyouryou_sagyoukai/)をもとに当社作成
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