三次調整力に関する取引状況及び調達不足の要因分析
1. 資料の目的・背景
本資料は、2022年6月6日に開催された第40回調整力の細分化及び広域調達の技術的検討に関する作業会において、三次調整力の取引状況や調達不足の要因について議論された内容をまとめたものである。
2. 三次調整力の取引状況
2.1 取引開始と現状
- 三次調整力の取引開始: 2022年4月より取引が開始されている。
- 取引の安定性: システムトラブルは発生しておらず、順調に取引が実施されている。
- 調達不足: 複数のエリアで調達不足が継続している。
2.2 取引実績(4月1日〜5月31日)
- 落札量の推移: 落札量は低位で推移しているが、取引自体は問題なく進行している。
落札量の推移(全国合計)
| 日付 | 落札量 (MW) |
|---|
| 4/1 | 7,000 |
| 4/15 | 6,000 |
| 4/29 | 5,000 |
| 5/13 | 4,000 |
| 5/27 | 3,000 |
2.3 調達不足の発生状況(4月1日〜5月31日)
- 調達不足は主に以下のエリアで発生している:
- 4月: 北海道、東北、関西、九州
- 5月: 北海道、九州
調達不足量の推移(エリア別)
| エリア | 4月前半 調達不足量 (MW) | 4月後半 調達不足量 (MW) | 5月 調達不足量 (MW) |
|---|
| 北海道 | 13,715 | 13,230 | 12,091 |
| 東北 | 4,322 | 850 | 2,023 |
| 東京 | 0 | 0 | 0 |
| 中部 | 0 | 86 | 0 |
| 関西 | 21,221 | 0 | 0 |
| 九州 | 16,875 | 20,300 | 44,138 |
3. 調達不足の要因分析
3.1 主な要因
- エリア内からの応札量が少ないことが調達不足の主な要因として考えられる。
- 北海道と九州エリアでは連系線が市場を分断しており、広域調達ができない状況である。
3.2 アンケート調査の実施
- 対象: 取引会員15社に対して、三次調整力応札量の算定や改善点に関するアンケートを実施。
- 実施期間: 2022年4月12日〜4月18日
- 主な内容:
- 応札量算定方法
- 応札量を増加させるためのルール改善
4. 課題と今後の検討事項
- 市場ルールの改善: 応札量が少ない要因として、入札単位や最低入札量の見直しが提案されている。
- 市場参加希望者: 現在、34事業者が取引会員で、そのうち15社が市場取引を実施中である。
5. 調達不足の要因と今後の対応
調達不足の要因
- 需給調整市場の取引状況に関しての分析を継続し、調達不足への対策を進める。
- 2024年度以降における調整力の調達手段が需給調整市場に限られるため、その準備が必要である。
調整力確保のための連携
- 一般送配電事業者が必要な調整力を確保するために、資源エネルギー庁や電力・ガス取引監視等委員会と連携して検討を進めることとする。
調達時期
| 調達時期 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度以降 |
|---|
| 年初 | 調整力公募電源Ⅱ | | 余力活用契約 |
| 調整力公募電源Ⅰ | | |
| 前週 | 需給調整市場三次① | | |
| 前日 | 需給調整市場三次② | | |
| 前日当日 | 卸電力市場 | | |
現状の整理における調整力の調達・運用イメージ
2022〜23年度
- 一般送配電事業者は、電源 I 公募を継続しつつ、需給調整市場で電源 II の余力から三次①、三次②を調達。
2024年度以降
- 調整力公募が終了し、需給調整市場でのすべての取引が必要となることから、発電事業者が系統並列した調整電源に対する余力活用契約による調整で需給バランスを調整する。
三次②の調達不足について
- 調達不足量: 2022年度の需給調整市場三次②において、特に北海道、東北、東京、中部、九州エリアでの不足が顕著である。
6. 今後の方向性
- 引き続き、需給調整市場における取引状況の分析を継続し、調整力の確保のための適切な仕組みを構築していくことが求められる。