長期脱炭素電源オークションに関する資料
資料の目的・背景
本資料は、2023年4月21日に開催された「第46回 容量市場の在り方等に関する検討会」に提出されたものであり、長期脱炭素電源オークションの概要と進め方に関する内容が含まれている。国の審議会で、電源投資を確保するために固定収入を得る仕組みとして、このオークションの制度設計が進められている。
主なポイント
1. 長期脱炭素電源オークションの概要
- 電源投資促進のため、長期の固定収入を確保する制度措置を導入することを検討
- オークション方式はマルチプライス方式を採用
- 固定費水準の容量収入を原則20年間得られる仕組み
- 他市場からの収益は可変費に利用し、可変費を超過する部分は還付される
電源投資の課題
- 収入は市場動向に影響され、予見可能性が低い
- 建設、運転、廃止に関する長期的なビジョンが必要
投資判断に必要な要素
- 収入の水準を確定させたい
- 長期間の収入を確定させたい
2. 募集量
- 2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、約70%の化石電源(約1.2億kW)を脱炭素電源に置き換える必要がある。
- 年平均600万kWの導入が求められる。
- 2023年度の募集量は400万kWから開始
- LNG火力の新設・リプレースについては、安定供給を考慮し、2050年までに600万kWを3年間で募集
3. オークション対象の電源
- 脱炭素電源の新設・リプレース、および既設火力の脱炭素化への改修が対象
- 安定電源と変動電源を含む
- 既に容量市場で落札された電源およびFIT/FIP認定電源は参加不可
今後の進め方
本オークションの進め方に関する具体的な検討が行われる予定であり、以下の項目が含まれる。
- 事業者からの意見を反映しながら、おおくの意見を基にオークション市場の運営を行う
- 募集要綱や事業者とのやり取りについて情報発信を行う
- 市場運営に必要な検討を継続して実施
1. オークションの準備状況
- 現在、これまでの国の審議会における議論を踏まえ、初回のオークション開催に向けた準備を進めている。
- 参加登録の開始は2023年10月頃を予定
- 応札時期は2024年1月を想定
- 募集要綱等の作成を進めており、市場運営の準備が行われている。
準備状況の整理
| 機能 | 詳細 |
|---|
| 制度設計・検討のとりまとめ | 制度の枠組みおよび詳細検討 |
| 市場の準備 | 募集要綱・マニュアル等の作成 |
| 事業者説明会・オークション実施 | 事業者向け説明会の実施、参加登録、応札 |
2. 容量市場の全体イメージ
- 容量市場に関する市場管理やオークションの開催について、広域機関の業務規程に反映する予定である。
- 本オークションは容量市場の一部として、新たな制度導入を考慮した市場管理の内容を含む。
容量市場に関わるオークションの種類
- メインオークション
- 追加オークション
- 調達オークション
- リリースオークション
- 長期脱炭素電源オークション
- 特別オークション
3. 募集要綱・約款の発行予定
- 本オークションの募集要綱・約款は、メインオークションや追加オークションとは別途で発行される予定である。
- 募集要綱はオークション実施年度ごとに策定、約款は各年度共通で策定される方向で準備が進められている。
| オークション実施年度 | メインオークション | 追加オークション | 長期脱炭素電源オークション |
|---|
| 2020年度 | 対象実需給年度2024年度 | - | - |
| 2021年度 | 対象実需給年度2025年度 | - | - |
| 2022年度 | 対象実需給年度2026年度 | - | - |
| 2023年度 | 対象実需給年度2027年度 | 対象実需給年度2024年度 | 対象実需給年度落札電源による原則20年間 |
| 2024年度 | 対象実需給年度2028年度 | 対象実需給年度2025年度 | 対象実需給年度落札電源による原則20年間 |
4. 長期脱炭素電源オークションに関する今後のスケジュール
- 応札方法やリクワイアメント等の詳細については、今後公表される募集要綱案や意見募集を通じて情報提供が行われる予定である。
- 事業者向け説明会などを通じて周知を図ることが計画されている。
今後のスケジュール
| 月 | 概要 |
|---|
| 2023年10月 | 事業者情報・電源情報・期待容量の登録開始予定 |
| 2024年1月 | 応札の受付、約定処理・監視期間 |
重要な数値・データ
| 内容 | 数値 |
|---|
| 2030年までに目標導入量 | 約600万kW毎年 |
| 2050年までに募集量 | 合計600万kW |
| 2023年度の募集量 | 400万kW |
| 容量収入期間 | 原則20年間 |
課題・リスク
- 電源投資のリスクが今後の施策に与える影響
- 新規電源投資の確保が長期的なエネルギー供給において重要であること
本資料は、長期的な脱炭素化のための基盤を形成するものであり、その進行状況と実施計画が注目される。