長期脱炭素電源オークションは、新規電源投資の長期的な収入予見性を高めるため、固定費水準の容量収入を原則20年間確保する仕組みであり、容量市場の一部として広域機関が運営する。マルチプライス方式で落札価格を決め、卸市場・非化石市場等の収益は可変費に充当し、可変費を超える収益の約9割を還付する。調達費用の仕組みはメイン・追加オークションと共通とする。
対象は脱炭素電源の新設・リプレースと、既設火力の脱炭素化に資する改修への新規投資である。原則として10万kW以上などの最低入札容量を設ける一方、蓄電池は1万kW以上。既に容量市場で落札された電源やFIT/FIP認定電源は原則参加できない。LNG火力は、2050年までの脱炭素化と落札後6年以内の運転開始を条件に、初回から3年間の別枠で募集する。
| 論点 | 主な条件・数値 |
|---|---|
| 初回募集量 | 2023年度400万kW。LNG火力は2023~2025年度の3年間で計600万kWを別枠募集 |
| 上限価格 | 全電源一律ではなく電源種別に設定。国民負担抑制等の観点から閾値は10万円/kW/年。資料掲載値は試算であり、入札前に再計算予定 |
| 供給力・適用期間 | 案件ごとに供給力提供開始年度を設定し、開始翌年度以降、原則20年間提供。物価変動を事後反映 |
容量市場共通の供給力要件に加え、運転開始期限、火力の脱炭素化ロードマップ提出・遵守、混焼率、調整機能、変動電源の年間設備利用率などを求める。火力のロードマップは専焼化に限らず、CCSやバイオマス等も含め電源全体を脱炭素化する道筋を示すものとする。
水素・アンモニア混焼設備には年間最低混焼率(熱量ベースで水素7%、アンモニア14%)を求め、未達時は容量確保契約金額を1~2割減額する案である。既設火力のバイオマス専焼化改修では、専焼設備を求めつつ、燃料調達環境を踏まえ年間70%以上の混焼率を要件とする。
水素・アンモニア関連のサプライチェーン支援・拠点整備支援と本オークションの支援が重なる場合、重複部分の支援額を入札価格から控除する整理である。支援制度の適用が入札前に未確定なら想定支援額を控除して入札し、契約後3年以内に適用が決まらない場合などの市場退出は不可抗力としてペナルティを課さない案が示されている。支援額確定後は本オークションの支払額を修正する。
水素発電は技術開発・実証段階にあり、小型タービンは混焼・専焼とも実機検証まで終了、大型は混焼器開発が完了した一方、実機運転実証や専焼技術が未完了である。資料はGI基金等による開発継続と、サプライチェーン構築・需要創出を組み合わせた導入拡大を示す。洋上風力は2030年約1,000万kW、2040年約3,000~4,500万kWの導入目標が掲げられている。変動電源には想定設備利用率(太陽光18.3%、陸上風力28.0%、洋上風力34.8%、流込式水力44.8%)の達成を求める案である。蓄電池は放電可能時間3時間以上と調整機能の具備が要件となる。
資料時点では、募集要綱・約款案の作成と市場運営準備を進めており、募集要綱案の公表・意見募集や事業者説明を経て詳細を周知する予定である。参加登録は2023年10月頃、応札受付は2024年1月を想定し、詳細日程は確定後に案内するとしている。募集要綱は実施年度ごと、約款は各年度共通で策定する方向である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「長期脱炭素電源オークションの開始に向けて:オークションの概要と進め方など」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/youryou_kentoukai/)をもとに当社作成
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