2022年度容量市場における約定処理の概要
本資料は、2022年度の容量市場における約定処理の概要を説明するものであり、2022年7月27日に容量市場の在り方等に関する検討会で報告された内容を基にして作成された。
目的と背景
- 昨年度およびその前年度におけるオークションの約定処理の流れを整理し報告することを目的としている。
- 特に2022年度メインオークションに向けた整理内容が反映されている。
反映内容
2022年度の約定処理には以下の3点が反映されている:
- 発動指令電源の募集量
- 発動指令電源の調整係数に基づく約定処理
- 経過措置の扱い
主なポイント
発動指令電源の募集量
- 募集量の設定が**現行の4%から5%**に拡充される(メインオークション4%+追加オークション1%)。
- 応札容量に調整係数を乗じて約定処理を実施する。
経過措置の扱い
- 約定価格がNetCONEの半分以下の場合、経過措置を適用しない。
- 約定価格がNetCONEの半分を超え、受取額がNetCONEの半分を下回る場合は受取額をNetCONEの半分とする。
監視対象
- 監視の対象は500kW以上の発電規模を有する事業者とされており、必要に応じて500kW未満の事業者も対象となる可能性がある。
約定処理の具体的プロセス
約定処理は以下のステップで行われる。
ステップ1:準備
- 全国の需要曲線を作成し、フィット電源を含む目標調達量を設定。
- 発動指令電源の応札上限量は**平年H3需要の5%**を基準に設定。
ステップ2:全国市場での約定処理
ステップ3:供給信頼度計算と市場分断
- 供給信頼度を計算し、不足エリアおよび充足エリアを特定する。
ステップ4:供給力追加・減少処理
- 不足エリアに電源を追加し、充足エリアから高価な電源を減少させる。
ステップ5:エリアプライスの決定
| エリア | エリアの状態 | エリアプライス |
|---|
| ブロック1 | 不足 | β円/kW |
| ブロック2 | 充足 | δ円/kW |
ステップ6:同一価格の約定処理方法
- 同一応札価格の電源が複数存在する場合、最小組み合わせでの落札が行われる。
今後のスケジュール
- 2022年度メインオークションの応札受付は2022年11月に予定されている。
- 各事業者は8月からの参加登録準備を進める必要がある。
経過措置に関する概要
本資料では、2025年度以降の経過措置に関する審議結果と具体的な減額方法について説明する。
経過措置の概要
- 経過措置の目的: 電源等の経過年数に応じた減額と入札価格に応じた減額を組み合わせることが決定された。
- 2026年度の入札価格減額:
- 約定価格の14.4%を下回る価格で応札した電源には、約定価格から14.4%が減額される。
- 約定価格がNetCONEの半分を超える場合、経過措置適用後の受取額がNetCONEの半分以下になる場合には、その受取額がNetCONEの半分に設定される。
減額率の設定
2025年度以降、減額率は以下のように定められている。
| 減額方法 | 2025年度 | 2026年度 | 2027年度 | 2028年度 | 2029年度 |
|---|
| ① 電源等の経過年数に応じた減額 | 7.5% | 6.0% | 4.5% | 3.0% | 1.5% |
| ② 入札価格に応じた減額 | 18.0% | 14.4% | 10.8% | 7.2% | 3.6% |
- 減額の算定には以下の式が適用される。
- 約定価格 × (1 - ①の減額率) × (1 - ②の減額率)
経過措置適用の条件
- 前回の議論では、約定価格がNetCONEの半分以下の場合には経過措置を適用しない案が議論された。
- 一部の意見では、NetCONEの半分を超えた価格で約定した場合に経過措置が適用されることで受取金額が逆転する可能性が指摘された。
受取額の変動イメージ
受取額には以下の変動がある。
- 経過措置の適用には、①のみ、②のみ、または両方の条件が適用される場合がある。
- 約定価格が約4,700円/kWから約5,800円/kWの範囲で受取額が逆転することがある。
マルチプライス適用について
入札価格に応じた減額のプロセスは以下の通りである。
- 市場分断処理
- 市場競争が限定的なエリアに対するマルチプライス適用
- 入札価格に応じた減額
具体的な例
| 電源 | 応札価格 | エリアプライス | 減額後 |
|---|
| A5 | 7,000円 | 未定義 | 7,380円 |
| A6 | 8,000円 | 12,000円 | 9,000円 |
| A7 | 12,000円 | 12,000円 | 12,000円 |
未定義のケース
- エリアプライスがNetCONEの半分以下の場合には、経過措置は適用されない。
- 一部の価格適用については未定義な部分が存在し、適切な判断が求められる。
結論
本資料は、2022年度における容量市場の約定処理に関する重要な調整とそのプロセスを明確にするものであり、参加者や関係者にとって理解を深めるための材料である。また、経過措置についての整理は電力市場の安定性を確保するために重要であり、具体的な減額率や条件についての理解が求められる。今後の議論においても、受取額の変動やNetCONEに関連する条件についての考慮が必要である。