資料の対象と範囲
本資料は、電力広域的運営推進機関(本機関)が業務規程第32条の5に基づき作成した、2026年度メインオークション(対象実需給年度2030年度)の業務マニュアルの抜粋である。参加登録、電源等情報・期待容量の登録、応札、約定結果の確認、容量確保契約の締結・変更・解約を扱う。参加登録をしても応札は必須ではないが、応札には対象年度の参加資格通知書を受領していることが必要。提示範囲には後続手続の詳細が含まれない箇所があり、そこに示されていない期限・要件は確認できない。
2030年度向けの参考日程
本文記載の日程は次のとおり。いずれも参考日程で、不測の事態により変更される可能性があり、変更は本機関ホームページまたは容量市場システムで周知される。各登録の審査結果は、記載された審査期間内にシステムを通じて通知される。
- 事業者情報登録:2026年8月3~7日、審査は8月3~12日。
- 電源等情報登録:2026年8月3~17日、審査は8月3日~9月7日。発動指令電源で参加予定の全事業者は、リソース種類確認書(様式5)を8月17日までに提出する。
- 期待容量登録:2026年9月8~17日、審査は9月8日~10月2日。
- 参加資格通知書の発行:2026年10月8日頃。
- 応札受付:2026年10月13~23日。応札容量算定に用いた期待容量等算定諸元一覧の登録受付は10月26~30日。
- 約定結果公表:2026年12月頃の予定。
対象電源と主な適用条件(1.2)
募集対象は全国。ただし沖縄地域およびその他地域の離島は対象外。登録区分は、安定電源、変動電源(単独)、変動電源(アグリゲート)、発動指令電源で、原則として期待容量1,000kW以上が必要。アグリゲートは対象電源を組み合わせてリスト単位で1,000kW以上とする。発動指令電源では変動電源のみの組合せは対象外。
安定電源は、応札容量を供給したうえで需給ひっ迫時にそれを上回る供給力を提供できる場合、1計量単位を安定電源と発動指令電源の双方に登録できる場合がある。ただし、2030年度向けメインオークションで安定電源として未応札、または応札分が非落札の場合、その電源を発動指令電源のリソースとして登録できない。調整係数適用後に期待容量が1,000kW未満となる場合は、電源等情報登録時の区分選択に注意する。
FIT電源は、買取期間が実需給年度と重なる場合は原則登録不可だが、非FIT相当分、混焼バイオマスの非FIT相当分、所定手続を行う石炭・バイオマス混焼FIT電源などの例外がある。バイオマス比率に変更が生じた場合は本機関へ申告する。FIP電源も適用期間が重なる場合はFIT電源に準じるが、所定の洋上風力ゼロプレミアム案件で、初回応札の参加登録(運転開始後初回応札の場合は運転開始時)までにFIP制度の全支援期間にわたるバランシングコスト相当分の交付金受領を放棄している場合は登録可能。
本機関の電源入札で落札した電源、実需給年度中に供給力を提供できない電源、専ら自家消費・自己託送等に供する電源などは原則登録できない。ただし、必要容量を超えて供給力を提供できる部分は登録可能となる場合がある。実需給期間中に所定の発電量調整供給契約または接続供給契約がない電源等も原則登録不可だが、同期間中に契約が締結されていれば登録可能。長期脱炭素電源オークションで落札し、制度適用期間が重なる電源は、同オークションの対象容量部分を本オークションに参加させられない。運用・契約形態により扱いが異なる場合は本機関への個別照会が案内されている。
事前準備と事業者情報(1.3、第2章)
事業者情報・電源等情報の登録前に、事業者コード、クライアント証明書、対象電源等の系統コードを取得する。不備がなくても取得に15営業日程度かかり、申込集中時はさらに長くなる場合がある。期限後の受付はできないため、取得手続は早めに行う。自己託送用とそれ以外の事業者コードがある場合は、自己託送用でないコードを使う。クライアント証明書は事業者コードごとに必要で、期限切れ前に新しい証明書情報を登録する。アグリゲート・発動指令電源は電源等リストごとに系統コードが必要。
事業者情報が登録済みなら重複申請は不要で、内容を確認して必要に応じ修正する。様式1の誓約書をシステムで提出済みなら再提出不要。新規申込では当該年度の様式を取得し、記入・押印してシステムへアップロードする(原本郵送不要)。本機関の審査後、合否がメールで通知される。合格時は管理者ユーザ2件分のログイン情報が別メールで届き、初回ログイン時にパスワード変更が必要。仮パスワードは通知日を含め3日間有効。不合格の場合は理由を確認し、登録手続を最初から行って再申込する。
変更・取消はシステムで仮申込後、審査画面から申込完了操作を行う。審査開始前なら取下げ可能。変更時は理由を記入し、内容によって誓約書が必要。取消が合格すると事業者情報が取り消され、システムにログインできなくなる。
電源等情報の登録(第3章)
電源等情報は事業者情報登録後に申請する。安定電源・変動電源(単独)は、事前準備、基本情報、号機(ユニット)ごとの詳細情報、仮申込、申込完了の順で進める。変動電源(アグリゲート)は事前に指定Excelのリストを作成する。2029年度向けに登録済みの情報は原則本機関が移行するが、取次登録とみられる情報、アグリゲート、修正が必要と判明している情報は移行されず、新規登録が必要。長期脱炭素電源オークションで登録した情報も移行されない。実需給年度時点で想定される情報であることを確認し、期待容量登録時の確認欄にチェックする。チェックがなければ再提出を求められる。
提出書類は写しでよく、原則システムから提出する。登録項目を確認できる箇所にマーキングし、表紙と該当ページのみでもよい。ファイルはパスワード保護せず、ファイル名は拡張子込み50文字以下。本機関は必要に応じ追加書類を求めることがあり、登録内容を判断できる場合は指定書類以外で代替できる場合がある。新設電源で合理的理由により書類を準備できない場合、提出期限延長が認められることがあるが、追加登録期限(2030年1月末予定)までに登録されないと市場退出(全量退出)となる場合がある。本機関がやむを得ないと判断する場合の例外も記載されている。
受電地点特定番号は22桁で、先頭の0の欠落・置換や指数表記に注意する。未発番の新設電源は「9999999999999999999999」、系統コード未発番は「YYYYY」を入力する。登録項目に応じ、既設電源の届出書、新設電源の接続検討回答書・工事計画届出書、受電地点明細表、同時最大受電電力の確認書類、取次合意書類、FIT認定通知等を提出する。新設で登録時に未運転の場合、供給力提供開始後、翌月末までに開始証明を提出する。既設電源は運開年月の証明書類不要。
安定電源では、火力、水力、バイオマス、地熱、蓄電池等に様式4「調整機能の詳細情報」が必要。登録時にシステム提出せず、期待容量登録受付期限の2026年9月17日までに様式記載のメールアドレスへ提出する。調整機能を有する電源は需給調整市場への参加状況にかかわらず「有」とし、実需給年度に先立って余力活用契約を締結する。契約書類は実需給年度前年(時期は別途公表)までにシステム提出する。安定電源では風力・太陽光を選択できず、蓄電池は電源種別「その他」、発電方式「蓄電池」とする。変動電源(単独)は水力または再生可能エネルギーに限り、火力・原子力・その他は選択できない。
アグリゲートの小規模変動電源リストは、対象年度ごとの指定Excelに1計量単位ごとに記載する。4MB超または内訳10,000件超の場合は分割する。受電地点特定番号、系統コード、エリア、同時最大受電電力、電源種別・発電方式、設備容量等を記載し、未発番や家庭用低圧電源等には所定の代替値を入力する。提出期限は実需給年度の3年前の3月末日まで(2030年度向けは2027年3月末日)で、本機関が合理的理由を認めれば延長されることがある。電源所有者と登録事業者が異なる場合は、登録前に所有者の合意を得る。リスト変更は実需給期間中、毎月10日締切で、要件を満たす変更後リストは翌月1日から有効。供給できなくなったリソースは電源等差替ではなく情報変更申込で更新する。
発動指令電源で参加予定の全事業者は、様式5を事業者ごとに2026年8月17日までに提出する。登録済み電源も記載し、未発番の識別番号は「新規登録電源」とする。オンライン指令の性能確認試験結果は実効性テスト前の2028年2月までに提出するが、所定のサイバーセキュリティ準拠書類を提出した対象事業者は試験結果提出が不要。個々の電源情報は2028年2月末までに登録する。オンライン指令は「有」とし、アグリゲーターは実効性テスト前までにオンライン機能を備える。
基本情報は1計量単位ごと、詳細情報は号機ごとに登録する。複数号機がある場合、参加する号機のみ登録できる。仮申込後、審査画面で申込IDを確認し「申込完了」を実行して初めて申込完了となる。合否はメール等で通知され、不合格なら理由を確認して修正・再申込する。審査開始前に限り取下げ可能。
期待容量の登録・変更(第4章)
期待容量はメインオークションで応札できる容量の最大値。応札を希望する事業者は毎年、応札前に登録し、過去に登録済みでも2030年度向けに改めて登録する。登録期間は募集要綱による。供給計画に計上する見込みがある電源が原則対象だが、発動指令電源を除き、所有者が発電事業者に該当しない場合等は対象外となる。電源等情報が実需給年度時点で想定される内容であることを確認し、申込書類の確認欄にチェックする。
安定電源・変動電源(単独・アグリゲート)は発電方式に対応した様式2を使い、前二者は1計量単位ごと、アグリゲートはリストごとに算定する。値は整数入力。複数号機は原則号機ごとに算定して合算するが、発電方式区分が同じなら合算算定も可能。水力(純揚水)、蓄電池、長期エネルギー貯蔵システムには別様式がある。発動指令電源は登録単位で1kW刻み、1,000kW以上で算定し、実効性テスト結果に基づいて最終容量が確定する。ビジネスプラン申請書は指定Excelで提出する。書類は本機関ホームページの2030年度向け指定様式を用い、再提出時は改訂回数をファイル名に付ける。
システム入力・実行後も仮申込であり、審査画面から「申込完了」を実行する必要がある。合否はメールで通知され、不合格理由は審査コメントで確認し、再申込では内容・書類を修正する。期待容量の変更は原則として登録期間中に限る。ただし応札期間終了後、発電設備更新等で期待容量を増加させる場合の扱いが記載されている。変更理由を入力し、書類再提出時は改訂回数を付す。変更手続の締切日そのものは本文に示されていない。
応札・約定結果(第5章)
参加資格通知書は、対象年度の期待容量登録を完了し参加資格を持つ電源等に、本機関がオークション前に発行する。通知はメールで届き、システムからPDFを閲覧できる。安定電源・変動電源は登録済み算定諸元一覧を用いて応札容量を算定し、発動指令電源は実効性テストで供給力を確認するため、同章の応札容量算定は不要。
応札は電源等ごとに行い、応札容量と価格を登録する。容量は1,000kW以上、期待容量以下、1kW単位。価格は税抜き0円以上、1円単位。受付期間中は応札容量・価格の変更・取消が可能。応札登録をもって容量確保契約の申込みとみなされ、約定結果公表日に公表内容に従って契約が成立すると記載されている。
市場支配力を有する事業者(本文では発電規模500万kW以上)が監視等委員会の事前確認価格を超えて応札する場合、または基準価格を超えて事前確認なしに応札する場合は、特段の事情がなければ取消対象と判断される。500万kW未満でも監視対象となる場合がある。発動指令電源は調整係数を応札受付後に決定し、係数適用後の容量が1,000kW未満なら非落札となる。
応札事業者は、受付終了後6営業日以内に応札容量算定に用いた諸元一覧を提出する(本文の日程は2026年10月26~30日)。発動指令電源は不要。元ファイルを削除せず追加欄から提出し、仮申込後に申込完了操作を行う。本機関は応札容量との一致を審査する。不備があれば速やかに修正再提出し、期限までに適切な一覧を提出しないと市場退出とみなされる場合がある。約定処理には受付終了後約2か月かかる場合があり、落札・非落札の結果はメールとシステムで確認する。2030年度向けは経過措置が適用されないが、システム等の経過措置関連表示は従前と同様とされる。
メインオークションに応札しなかった電源等は、期待容量登録時点で供給力として確定していないものを除き、原則として2030年度向け調達オークションに参加できない。例外条件は調達オークション募集要綱で公表するとされる。
容量確保契約の締結・変更・解約(第6章)
落札事業者は契約書の確認依頼を受けた後、システムで本紙・別紙を確認し、修正の有無と必要な修正内容(100文字以内)を連絡する。本機関の承認後、契約書2部が郵送され、事業者は甲側に記名・押印して1部を返送し、1部を保管する。契約の効力発生日・締結日は約定結果公表日。本文は契約書を課税文書に該当しないものとして収入印紙不要と記載する。発動指令電源は実効性テスト結果に基づき契約容量変更となる可能性がある。
契約変更が必要となる主な場合は、権利義務・契約上の地位の譲渡、発動指令電源の実効性テスト結果等が応札容量を下回る場合、調達オークションでの落札、リリースオークションでの契約容量売却、電源等差替、市場退出など。本機関が必要と判断する場合も含む。別紙変更に伴いアセスメント対象容量の再算定が必要なら、本機関が諸元一覧の提出を依頼する。安定電源・変動電源は指定ファイルを更新してシステムの期待容量情報管理から変更申込し、提出済み一覧は削除しない。申込完了後に審査され、合否はメール通知。本文に提出期限はない。承認後の変更契約書も2部郵送され、署名・押印して1部を返送、1部を保管する。
解約事由には、全契約電源等の市場退出(解約合意書)や、業務停止等の処分、支払停止・不能、信用状況の極端な悪化、債務超過のおそれ、倒産手続等、解散決議、市場の公正を害する違反行為(解約通知書)などがある。本機関が解約に該当すると判断する場合も手続が必要。解約合意書はシステムで内容を確認し、修正の有無を連絡する。承認後に2部郵送され、1部返送・1部保管。解約通知書は本機関指定の日付で解約となる。各変更・解約手続の期限は本文に記載されていない。
年度別管理・文書情報
同じ電源でも対象実需給年度が違えば電源等識別番号が異なり、別の情報として管理される。複数年度に共通する変更も年度ごとに申込が必要(3.4.1)。2026年度メインオークション(対象実需給年度2030年度)以降、経過措置は適用されない一方、システム等の関連表示は2029年度以前と同様(3.4.2、6.4.1)。2030年度用様式2は過去の様式と異なるため、該当様式を使用する。本文記載の発行日は2026年7月30日、変更履歴は初版・新規作成のみ。提示部分には図表一覧・業務手順全体図も含まれるが、図表の表題だけでは具体的な締切日や要件を確認できない。