資料の背景
この資料は、2018年10月22日に日本商工会議所が作成した「第2回電気の経過措置料金に関する専門会合資料」である。中小事業者の視点から、電気料金の影響について検討されている。
商工会議所について
- 商工会議所法に基づき地域毎に設立される地域総合経済団体である。
- 全国には515の商工会議所が存在しており、総会員数は125万会員(2017年3月末現在)である。
電気料金上昇の影響
調査結果の要約
2017年8月及び2018年8月のLOBO付帯調査によると、電気料金上昇の影響を受ける企業が多く、その対応として以下が検討されている。
- 「悪影響がある・懸念がある」と回答した企業の約3分の1が「料金の安い電力会社への変更」を検討
- 電気料金を安い電力会社に変更した企業は年間で微増傾向である。
今後の対応策
高い電気料金が続いた場合の対応として企業が選択したい項目は次の通りである。
- 既存設備での節電の実施など人件費以外のコスト削減
- 省エネ性の高い設備の導入・更新
- 料金の安い電力会社への変更
- 販売価格への転嫁
- 人件費の削減
- 対策を講じることが困難
対応策の割合
以下の表に、実施を検討している対応策の割合を示す。
| 対応策 | 2018年8月 | 2017年8月 |
|---|
| 既存設備での節電の実施などコスト削減 | 51.8% | 54.0% |
| 省エネ性の高い設備の導入・更新 | 41.9% | 40.0% |
| 料金の安い電力会社への変更 | 35.7% | 33.4% |
| 販売価格への転嫁 | 15.5% | 16.1% |
| 人件費の削減 | 11.1% | 13.7% |
| 対策を講じることは困難 | 15.1% | 12.3% |
電力購入先の変更状況
変更の有無
2017年8月調査による電力購入契約先の変更に関する結果は以下の通りである。
- 変更した: 14.6%
- 変更を検討中: 8.4%
- 検討したが変更していない: 20.5%
- 検討していない: 56.5%
変更理由
変更した理由は以下のとおりである。
| 理由 | 割合 |
|---|
| より安価な電力料金や自社に適した料金体系を提示された | 76.5% |
| 電力の安定供給が受けられる | 34.2% |
| 他サービスとのセット料金により安くなる | 19.0% |
| 新契約先との関係がある | 11.8% |
変更していない理由
変更していない理由は以下の通りである。
| 理由 | 割合 |
|---|
| しばらく様子を見るべきと判断 | 55.9% |
| 電力の安定供給に不安がある | 28.1% |
| 他サービスとのセット料金にメリットを感じない | 16.9% |
| 将来的な電力料金の値上げに不安がある | 13.1% |
低圧電力利用事業者の考え方
- 低圧電力利用事業者には飲食店、理・美容店、クリーニング店などが含まれる。
- これら事業者の電気料金負担は多電力消費型の製造業よりは僅かであるが、確実に事業コストに影響を与えている。
- 消費者の値引きニーズや国際競争の中で、安価かつ安定的な電力供給は極めて重要である。
- 地域による電気料金の差をなくすため、全国を網羅する産業インフラ整備が求められる。
- 自由化による効果として、料金の引き下げやサービスの拡充が進んでいるが、急騰する電気料金に対する監視が必要である。