資料の位置づけと対象
本資料は、電力広域的運営推進機関の業務規程第32条の5に基づく「容量市場業務マニュアル 追加オークションの参加登録・応札・容量確保契約書の締結 編」の一部である。冒頭の記載では対象実需給年度は2025年度、第1版は2024年1月31日発行で、従来別冊だった参加登録編と応札・契約締結編を統合したとされる。本文は事業者情報、電源等情報、期待容量の登録・変更、調達・リリースオークション、容量確保契約等を扱うが、抜粋ごとに対象年度や掲載範囲が異なる。資料全体の結論や、本文にない年度への適用は判断できない。
参加対象と主な適用条件
参加登録は本機関の送配電等業務指針第15条の3に基づき、本マニュアルに従って行う。登録しても応札は必須ではない。追加オークション前に登録済みで期待容量に変更がない電源は、追加オークション向けの再登録が不要とされる。
募集対象は、沖縄地方とその他地域の離島を除く日本全国のうち、調達またはリリースオークションの開催が決定されたエリアであり、開催エリアは本機関ホームページで確認する。原則として登録できるのは期待容量1,000kW以上の供給力を提供する電源等である。対象区分は、調整式・貯水式水力、所定の揚水・火力・原子力・地熱・バイオマス・廃棄物・蓄電池等の安定電源、期待容量1,000kW以上の変動電源(単独)、同一供給区域の小規模電源を組み合わせ合計1,000kW以上とする変動電源(アグリゲート)、および要件を満たす複数電源等で合計1,000kW以上を提供する発動指令電源である。変動電源または変動電源のみの組合せは発動指令電源の対象外。
安定電源は、応札容量を提供したうえで需給ひっ迫時にその容量を超えて供給できる場合、1計量単位で発動指令電源の1リソースとしても登録できる。本文でいう需給ひっ迫時は、前日以降の需給バランス評価で低予備率アセスメント対象コマに該当すると判断された場合である。
登録対象外の例として、実需給年度と買取・適用期間が重なるFIT・FIP電源(所定の非FIT相当分等の例外あり)、本機関の電源入札で落札した電源、実需給年度中に供給力を提供できない電源、専ら自家消費・自己託送等に用いる電源、所定の発電量調整供給契約または接続供給契約がない電源等が挙げられる。自家消費等に必要な容量を超えて逆潮流等で提供できる部分は登録可能な場合がある。石炭主燃料火力でHHV・発電端設計効率42%以上を申請する場合は、建設時または設備改造時の設計効率を確認できる証憑が必要。
事前準備・2025年度の参考日程
容量市場システムの利用には事業者コードと、事業者コードごとのクライアント証明書が必要。変動電源(アグリゲート)・発動指令電源は電源等リストごとの系統コードも必要で、申込集中時には取得に最大3週間程度かかる可能性がある。自己託送用とそれ以外の事業者コードを持つ場合は、自己託送用でないコードを用いる。証明書の期限切れ前に新しい証明書情報を登録し、有効期限の異なる証明書を複数登録できる。
表1-1の2025年度向け参考日程は、事業者情報登録が2024年2月9~16日、電源等情報登録が2月9日~3月8日、期待容量登録が3月21日~4月5日、応札が5月10~22日、応札容量算定に用いた期待容量等算定諸元一覧の登録が5月23~29日。参加資格通知書は5月8日、約定結果公表は6月末頃の予定、契約書等の締結手続期間は結果公表日から8月30日まで、契約結果公表は9月頃、実需給年度は2025年4月1日~2026年3月31日と記載される。これは不測の事態等で変更される可能性がある参考日程であり、審査結果は各審査期間内にシステムを通じて通知される。
登録情報に変更がなければ再登録不要だが、内容を確認し、修正は受付期間内に行う。追加オークション向け諸元一覧の公表後に期待容量変更または参加登録をした電源は一覧提出が必要。調整係数公表後に調達オークションへ参加する安定電源(純揚水・蓄電池)および変動電源が同一覧を利用する場合、調整係数を更新した期待容量を再登録する。参加しない場合は再登録不要。発動指令電源は参加登録期間前に電源等リスト登録と実効性テストを完了する必要があり、実効性テストで期待容量が確定済みなら期待容量登録は不要。リリース参加者は登録済みのため事前参加登録不要。リリースで契約容量を全量リリースする場合と発動指令電源は、応札容量算定に用いた諸元一覧の提出が不要。
事業者情報(第2章)
既に事業者情報を登録済みの事業者は新規登録不要で、様式3「容量オークションの参加登録申請に伴う誓約書」をシステム提出済みなら再提出不要。新規申込はシステムの「新規利用開始」から登録項目・書類を入力・アップロードし、利用規約に同意して申請する。様式3は記載・押印したものをアップロードし、原本郵送は不要。口座番号が7桁未満なら先頭に0を補い、名義が30文字以上なら先頭30文字を入力する。証明書シリアル番号は英大文字または数字で入力し、小文字は大文字に、空白は削除する。審査合格時は登録完了と管理者ユーザID・仮パスワードが通知され、初回ログイン時にパスワード変更が必要。仮パスワードは通知日を含む3日間有効。不合格時は理由が通知され、再申込は登録手続を最初から行う。
変更はシステムで情報を修正し、変更理由を記載して申請する。証明書情報は所定形式のファイルで変更でき、複数登録可能。変更申込は仮申込後、審査画面で「申込完了」を行って初めて完了し、審査開始前に限り取下げ可能。取消も理由を入力して仮申込し、審査画面で対象を選んで「申込完了」とする。仮申込だけでは完了しない。取消合格時は取消通知が登録メールアドレスに届き、その後システムにログインできなくなる。提示範囲では取消審査の詳細や具体的期限は示されていない。
電源等情報(第3章)
登録申込は事業者情報登録済みの事業者が行い、登録内容は実需給年度時点で想定される情報とする。調達オークション参加電源についてメインオークション時に登録・審査済みなら、新規登録せず登録済み情報を確認・必要に応じ修正する。発動指令電源は調達参加時に実効性テストで期待容量が確定しているため、事業者情報・電源等情報・期待容量の登録が不要と記載される。
安定電源と変動電源(単独)は、事前準備、基本情報、詳細情報、仮申込、申込完了の順で登録する。アグリゲートは先に小規模変動電源リストを作成する。基本情報は1計量単位ごと、詳細情報は号機ごとに入力する。新設で未発番の場合、受電地点特定番号は22桁の「9999999999999999999999」、系統コードは「YYYYY」とする。受電地点特定番号は22桁を保ち、先頭ゼロの欠落や指数表記等に注意する。複数号機のうち登録できるのは、参加する号機かつ基本情報で選択した区分に該当する号機。取次があり所有者が申請者と異なる場合は、合意書類に記載の所有者を入力する。
提出書類は原則写しで、登録項目や電源の状態に応じて異なる。新設電源は合理的理由があれば一部書類の期限延長が認められることがあるが、接続検討回答書または工事計画届出書は登録時に提出する。設備容量1,000kW以上の確認書類、該当する石炭火力の効率証憑、バイオマス混焼の主燃料資料、運開年月の確認資料、調整機能がある電源の余力活用契約書類等が必要となる場合がある。調整機能契約書類の提出期限は実需給年度前年12月まで。指定書類の代替は本機関が判断可能と認めた場合に限られ、追加書類を求められることもある。提出は表紙と該当ページでよく、該当箇所のマーキングが必要。
アグリゲートの提出書類は原則CD-R等の電磁的記録媒体で郵送し、小規模変動電源リストはシステムにアップロードする。提出期限は2024年11月末日で、合理的理由を本機関が認めた場合は延長されることがある。リストは実需給年度時点の想定情報を1計量単位ごとに記載し、4MB超または10,000件超なら分割し、ファイル名に枝番を付ける。低圧家庭用で同時最大受電電力が存在しない場合は書類不要でリストに「99999999」と入力する。個別系統コードがない場合は低圧群コード、新設未発番なら「YYYYY」を入力する。設備容量は0.1kW単位で小数第2位以下を切り捨てる。システム詳細情報の設備容量はリスト内訳合計を1kW単位で入力し、小数第1位以下を切り捨て、運開年月は「2999年12月」、FIT認定ID・特定契約終了年月は空欄とする。リスト上の発電BGコードは登録時不要で、対象実需給年度の前(時期別途公表)までに入力する。
仮申込後は審査画面で内容を確認し「申込完了」を行う。合格通知は登録メールアドレスに届き、不合格時は理由を確認して修正・再申込する。変更・取消も仮申込と申込完了の二段階で、審査開始前に限り取下げ可能。既にオークション参加・容量確保契約締結済みなどの場合、電源等情報を取り消せないことがあり、契約解約手続等が必要とされる。
対象実需給年度が違う電源等情報は別情報・別識別番号となり、共通変更も年度ごとに申請する。運開年月が2010年度以前の情報は「経過年数に応じた控除」の対象とされる一方、詳細画面と登録通知書の表示には相違がある。入札内容に応じた控除は入札結果で判定され、登録画面等では確認できない。調達オークションで個別電源の約定価格が同指標価格の50%以下(50%相当額は円未満切捨て)の場合、記載された2種類の控除は行わない。
期待容量(第4章)
調達オークションに応札する事業者は応札前に期待容量を登録する。未登録またはメインオークション登録値から変更があれば登録・変更する。本文では調整係数を2024年2月末(予定)に公表するとし、対象一覧を利用する安定電源(純揚水・蓄電池)と変動電源が調達に参加する場合は調整係数更新後の期待容量を再登録する。参加しなければ再登録不要。期待容量は供計ガイドライン、本機関提示の考え方・調整係数および諸元一覧に従って算定する。
安定電源は原則1計量単位ごとに様式14-1または14-2、変動電源(単独)は様式14-3を1計量単位ごと、アグリゲートは様式14-3を小規模リスト単位で作成する。期待容量は原則1,000kW以上。メインオークション落札済み電源は契約容量控除後に1,000kW以上(純揚水は調達時換算値を控除)、アグリゲートはリスト単位で1,000kW以上とする。諸元一覧への入力は整数値で、複数号機は原則号機ごとに算定して合算するが、発電方式区分が同じなら号機をまとめた算定も可能。
期待容量登録はシステム入力、諸元一覧アップロード、仮申込、審査画面での申込完了、審査の順。仮申込だけでは完了しない。申込完了後、審査開始前に限り取下げ可能。不合格時は審査コメントを確認し、修正・書類追加のうえ再申込する。追加オークション後の登録には、事前登録できなかった事由とその証明書類も必要。登録変更は原則として追加オークションの期待容量登録期間中のみ可能で、やむを得ない理由を記載・証明する。設備容量を超える期待容量は登録できず、増出力時は先に電源等情報の設備容量を変更する。市場退出後の期待容量増加は不可。発動指令電源は実効性テスト後に発動実績を登録する時に限り変更可能。通常の登録期間や変更申込の具体日付は抜粋にない。
調達オークション(第5章)
参加資格通知書は要件を満たす事業者に発行され、メール通知後、システムでPDF確認・CSV出力できる。発動指令電源は実効性テストで契約容量の供給力を確認するため、本章の応札容量算定と諸元一覧提出が不要。それ以外は区分別諸元一覧を使って応札容量を算定する。
応札可能容量はメインオークション等の状況で異なる。非落札電源は原則メイン時の期待容量相当、落札電源は期待容量増加分(退出電源は応札不可)、未応札電源は売り惜しみがなく合理的理由が解消している場合に限り期待容量相当、メイン後に登録した電源は期待容量。応札容量は1,000kW以上かつ算定値以下を1kW単位、価格は0円以上を1円単位で登録する。受付期間中は容量・価格の変更や取消が可能。登録完了は容量確保契約の申込みまたは変更申込みとみなされ、約定結果公表日に公表内容に従う契約等が成立するとされる。
応札事業者(発動指令電源を除く)は受付終了後5営業日以内に、応札容量を追記した諸元一覧を提出する。本文の2024年5月23~29日は具体例。既提出の期待容量欄は変更せず、ファイルを削除せずに再提出する。仮申込後に申込完了操作が必要で、適切な一覧を期限までに出さない場合、市場退出とみなされることがある。受付終了後、約1か月で落札電源・価格が決定する場合がある。落札・非落札を問わず結果通知があり、落札結果は公表される。
リリースオークション(第6章)
応札できるのはメインオークション落札電源の契約容量の全量または一部。全量リリースは契約容量全てが応札容量のため算定・諸元一覧提出不要。発動指令電源も諸元一覧による算定・提出を行わない。部分リリースは区分別に容量を算定し、受付終了後5営業日以内に算定諸元一覧を提出する。2024年5月23~29日は期限の例示であり、発動指令電源は提出不要。未提出の場合、約定結果を放棄したとみなされる場合がある。
応札容量は全量なら契約全容量、部分なら契約容量以下で、リリース後の契約容量が1,000kW以上となるよう1kW単位で入力する。最終契約容量が1~999kWとなる場合は応札できない。価格は対象年度メインオークションのエリアプライスの60%(円未満切捨て)以上を1円単位で入力する。約定結果の決定には受付終了後およそ1か月かかる場合がある。本文抜粋はリリースの結果手続の全詳細を含まない。
容量確保契約(第7章)
契約書は本紙、システムで確認する別紙、本機関ホームページ掲載の約款で構成される。新規落札事業者はメールの確認依頼後、システムで内容を確認し、修正依頼の有無を登録する。依頼事項は100文字以内。承認後に契約書2部が郵送され、事業者は記名・押印と押印日記入を行い、1部を返送し1部を保管する。契約効力発生日は約定結果公表日で、収入印紙は不要と記載される。
変更契約では、契約上の地位・事業者名変更、落札、部分リリース、電源差替、市場退出等が主なケース。本機関が必要と判断した場合も変更手続が必要。必要な場合は本機関から諸元一覧提出依頼があり、安定電源・変動電源は更新一覧を提出する。発動指令電源は応札容量がアセスメント対象容量となるため該当算定が不要。提出後の確認・承認・郵送・返送は契約書手続に沿う。提示範囲では、契約変更に伴う変動電源の全入力・提出詳細は含まれない。
全契約電源の市場退出または全量リリースでは解約合意書が送付される。監督官庁による業務停止、支払停止・不能等、信用資力に影響する事由、法的倒産手続、解散決議、市場支配力行使等の違反、リリース後の契約容量が1,000kW未満となる場合などは解約通知書の例として記載される。合意書は内容確認、必要時の修正依頼、承認後の記名・押印・返送を行う。解約通知書の場合は本機関指定の日付で解約され、本文に事業者の合意書返送手続は示されていない。
経過措置では運開年月2010年度以前は「経過年数に応じた控除」の対象、2011年度以後は対象外とされるが、画面・契約書の表示は対象外や空欄等となる場合がある。個別電源の約定価格が同指標価格の50%以下(50%値の円未満切捨て)なら、2種類の経過措置控除を行わない。
その他の手続・抜粋の限界
取次では他社電源を用いて応札し、容量確保契約・リクワイアメント・ペナルティ・契約金額は取次事業者に関係する。所有者の合意、対象電源、対象年度を確認できる書類が必要で、アセスメント情報は所有者から取次事業者を通じて提出し、精算は両者間で取り決める。応札情報は受付期間中に変更・取消できる。
図表一覧と全体図の抜粋は、章ごとの大まかな流れを示す一方、具体的入力項目、審査基準、提出書類、締切日・時刻を含まない箇所がある。明示のない日程や例外、後続手続の詳細はこの本文だけでは特定できない。