調整力の細分化及び広域調達に関する技術的検討資料
資料の目的・背景
本資料は、調整力の細分化及び広域調達に関する技術的検討を行うための作業会におけるものであり、特に三次調整力の事前審査及びアセスメントの方法や課題についての議論が展開されている。
本日の議題
資料における議題は、調整力市場における主要な課題とその議論の方向性を整理したものである。議題は以下の通りである。
- 事前審査
- 契約・精算 (TSO-BG)
- 余力活用
- 商品設計
- 調達スケジュール
- 情報公開
- 調整係数
- リクワイアメント
- 調整力必要量
- その他複数の調整関連の課題
課題の詳細
資料において取り上げられている主な課題とその議論の方向性は以下の通りである。
| 課題 | これまでの議論の方向性 | 小委における論点 |
|---|
| 調整力に係る費用の透明性 | 確保と適正な市場競争の促進に向けた情報公開 | 情報公開の考え方、公開方法、時期、項目など |
| 性能に応じた調整係数の設定 | 加点減点対応、範囲は0.001から0.00 | 調整係数の考え方、性能に応じた設定など |
| 事前審査 | 審査の考え方、内容、方法、時期、頻度 | 容量市場の事前審査との関係、アグリゲータについて |
| リクワイアメントに対するアセスメント | アセスメントの考え方、実施方法、時期など | ペナルティの考え方、商品区分ごとの調達量 |
調整力の応動に関する考え方
調整力の応動に関連する重要な要素は、指令値に対する追従性である。各種調整力は、需給バランスを維持するために必要な役割を担っており、特に指令に即した適切な応動が求められる。
事前審査とアセスメント
事前審査の具体的な課題
- 明確な資格要件の整理
- 市場参加者が応札するリソースの適合性確認テスト
- サイバーセキュリティの要件
アセスメントに必要な課題
- 応動実績の評価方法
- ペナルティに関する詳細の整理
- 基準点の設定方法
調整力型と供給力型の評価方法
本資料では、調整力型と供給力型の評価方法について詳細を示している。
調整力型
- 特徴: 細かな粒度での監視により、応動時間や出力変化を正確に評価可能。
- 評価内容:
- 指令に対する実績を応動時間、継続時間、出力変化量といった観点から評価。
- メリット:
- 高精度な応動評価が可能であり、指令値の変更に対する過渡的な動作量も評価できる。
- デメリット:
- 再生可能エネルギー予測誤差への対応が必要になる可能性があり、監視設備の導入が求められる。
供給力型
- 特徴: 30分単位のkWh値で評価し、比較的評価が容易。
- 評価内容:
- メリット:
- 現行の30分kWh計量器を活用でき、新たな計量器の設置が不要である。
- デメリット:
- 30分単位でのみ評価するため、商品の要件への適合が確認できず、過渡応動が評価できない。
決定事項・制度変更
- 事前審査は「調整力型」を採用し、応動が指令値に追従しているかを確認する。
- アセスメントは30分単位での指令に基づき「供給力型」を採用し、応動を評価する。
- アセスメントを「供給力型」として運用する場合の不具合についても考慮し、必要に応じて「調整力型」の採用を検討する。
スケジュール・今後の予定
需給調整市場は、2021年度から三次②の市場取引が開始される予定であり、次のスケジュールが設定されている。
| 日程 | 内容 |
|---|
| 2019年度第一四半期まで | 市場設計に関連した審議を完了 |
| 2021年度以降 | 順次商品の検討を進める |
課題・リスク
- 各事業者における制度設計の確認が必要である。
- 市場運営におけるサイバーセキュリティ対策の重要性が増している。
その他重要事項
- 事前審査及びアセスメントの検討は、国内外の事例を参照しながら進める必要がある。
- また、調整力型と供給力型の選択は、将来的な市場の変化に対応するための柔軟性を求められている。他国の需給調整市場における事例も確認し、適切な考え方を模索していく必要がある。
本資料は、電力市場における調整力の検討の重要なステップを示しており、参加者による理解を深めることを目指している。