この回のダイジェスト
自由化準備と取引ルール改正を報告し、卸市場・託送制度の提案と論点を整理した。
この回で示されたこと
- 小売電気事業者は2016年3月14日時点で225社に登録され、2月26日までの切替申込は東京電力管内約18万6千件、関西電力管内約7万3千件であった。相談件数は2016年1月82件、2月151件、3月11日時点で126件となり、消費者向け案内や相談対応を展開している。資料1
- 経済産業省と公正取引委員会は、電力取引監視等委員会の3月4日の建議を経て、3月7日に「適正な電力の取引についての指針」を制定した。託送料金相当額の明記を望ましい行為とし、誤認を招く誘導、卸市場のインサイダー取引・相場操縦、託送での差別的対応を問題行為に位置付けた。資料1
- 認可出力10万kW以上の発電ユニットの停止情報をJEPXのサイトで公開する案が示された。計画外停止は発生から1時間以内に速報し、48時間以内に詳報する。資料時点では3月末までの構築、4月初旬のユニット登録開始、4月11日の事業者説明会を予定していた。資料2
- 卸電力市場では2015年4~9月の販売電力量に対する取引シェアが約2%にとどまり、一般電気事業者のスポット売入札約定率は6.7%、新電力は81%であった。一般電気事業者9社の予備力確保や入札制約について、個社別の確認・ヒアリングを進める方針が示された。資料4
- 事業者は安定供給に必要な予備力を確保しつつ、余力の売り入札や電源差し替えの買い入札を続ける方針を示した。買いブロック入札の導入、売りブロック数の拡大、容量メカニズム等は事業者側の要望として提示された。資料3
- 託送料金の割引評価、潮流改善効果の測定、費用負担の公平性、全国一律料金、発電側・小売側の負担配分や連系線利用などが論点として整理された。事業者資料では、連系線ルール、調整力活用、地産地消向け料金、スマートメーター発電量データ提供、ネガワット活用も提案されたが、制度変更の決定や実施時期は示されていない。資料5資料7
- JPEAは、分散電源の潮流改善や損失低減を反映する託送料金の見直しを提案した。2016年4月適用の電力10社平均損失率は低圧8.0%、高圧4.3%、特別高圧2.4%と示され、電圧階級別料金やFIT電源の割引額を賦課金低減に充てる案が提示された。資料6
- 送電線利用制度では、先着優先に代わる市場分割・送電容量オークション・再給電などの混雑管理、下げ代調整力の広域運用、利用率を考慮した設備形成・料金体系が提案された。2015年4~9月の東京中部間連系線の市場分断発生率は月ごとに14.0~97.0%であった。資料8
前回からの変化
- 適正取引ガイドラインは前回の意見募集結果・修正方針の段階から進み、3月7日に制定された。託送料金相当額の明記、誤認を招く誘導、卸市場のインサイダー取引・相場操縦、託送の差別的対応が整理された。資料1
- 卸電力市場は前回の今後の議論の進め方から進み、東京・中国・九州電力などへのヒアリング資料が示され、各社の入札実績、予備力・入札制約、約定を妨げるブロック商品上の課題や市場整備要望が提示された。取引拡大策の決定には至っていない。資料4資料3
- 託送制度では、前回の近接性割引・損失・送電線利用ルール等の意見整理に続き、潮流改善の評価や費用負担の論点を再整理するとともに、連系線、調整力、データ提供、地産地消料金、混雑管理・広域運用に関する追加提案が示された。制度変更は未決定である。資料5資料7資料6資料8
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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第5回 制度設計専門会合 事務局提出資料 ~小売全面自由化に向けた状況について~
- 2016年4月の小売全面自由化を前に、新電力の販売シェアは2015年7月に7.7%、供給事業者数は同年11月に106社となり、登録事業者は2016年3月14日時点で225社である。 - 2月26日までのスイッチング申込は東京・関西に集中するが、東京の件数には既存電力会社内の自由料金への移行分も含まれる。 - 誤認を招く広告・勧誘等への指導実績があり、一部事案は確認中である。相談窓口、説明会、情報発信など消費者保護策も展開している。 - 3月7日制定の適正取引ガイドライン改正では、誤認誘導や市場操作、託送での差別的対応などを問題行為として明確化した。
- 2
第5回 制度設計専門会合 事務局提出資料 〜情報公開サイトについて〜
- 認可出力10万kW以上の発電ユニットの計画・計画外停止情報を公開する方針で、JEPXが情報公開サイトを構築中である。 - 公表案では、計画外停止は発生後1時間以内に速報、48時間以内に詳報し、復旧見通しや予定日を決定後に追加・更新する。 - 計画停止は決定後速やかに予定期間等を公表・更新し、復旧予定日は復旧の48時間前までに公表する案である。 - 3月末の構築、4月11日の事業者説明会、4月初旬のユニット登録開始を予定し、登録完了後に順次運用する。
- 3
第5回 制度設計専門会合 事業者回答:~卸電力市場活性化に係る事業者ヒアリング~
- 9社は安定供給を前提に取引所活用と自主的な市場活性化を継続する方針であり、複数社で売り入札目標の超過実績が示された。 - 売り入札はブロックの大きさ・時間・数、買い入札は段差制約や歯抜け約定が約定拡大の障害として挙げられた。 - 1時間前市場やスポット市場の365日開場に合わせ、各社は取引体制を整えて需給変動への対応を進める考えである。 - 買いブロック導入、ブロック数拡大、容量メカニズム、自主性への配慮などが要望されたが、資料上は事業者の提案であり制度決定ではない。
- 4
第5回 制度設計専門会合 事務局提出資料 ~卸電力市場活性化に係る事業者ヒアリング~
- 自主的取組後に取引は増えたが、卸電力取引所の取引シェアは販売電力量の約2%で、市場の厚みはなお不十分である。 - 2015年4~9月のスポット市場では、売入札の87%を一般電気事業者が占める一方、売約定の63%、買約定の59%は新電力が占めた。 - 一般電気事業者の低い売約定率には、価格競争力や予備力確保・入札制約が関係する可能性が示され、個社別の詳細ヒアリングが進行中である。 - 取引所活性化策は本資料で決定されておらず、次回会合では卸電気事業者、新電力、取引所などへのヒアリングが予定されている。
- 5
第5回 制度設計専門会合 事務局提出資料:~託送制度に関するこれまでの御議論について~
- 託送料金の見直しについて、需要地近接電源や分散電源の潮流改善・ロス低減効果を料金に反映する案が議論されたが、制度変更の決定はない。 - 系統全体で上位系統も利用するとの見方と、分散電源による実流量・上位系統負担の削減を評価すべきとの見方が併存し、効果の定量化が課題である。 - 割引の便益だけでなく他利用者への費用転嫁や3E+Sを考慮すべきとの意見があり、全国一律料金と地域別の送電負担反映にも両論がある。 - 議論対象は近接性割引に限らず、発電・小売の負担配分、送電線・連系線の利用ルールを含む託送制度全体に及ぶ。
- 6
託送料金制度の抜本的見直しの必要性について
- JPEAは、分散電源と需要側の調整参加による系統の双方向化を踏まえ、従来の託送料金制度の抜本的見直しを提案している。制度変更の決定ではない。 - 現行制度では、分散電源の逆潮流による損失・設備負荷の低減効果や、低圧電源の実際の損失率が十分評価されないと指摘する。 - 見直し案は、新規参入者への公平性、関連制度との整合、系統全体の最適化を重視し、電圧・地域・変電所別の料金区分や需要側インセンティブを検討するものである。 - 損失率8%を置いた参考例では、需要の半分を低圧分散電源で供給すると、大規模電源からの送電損失と最大負荷が半減するが、前提付きの試算である。
- 7
託送制度の見直しについて
- エネットは、電気料金の低減と利便性向上に向け、連系線・調整力・託送料金やサービスの見直しを提案している。制度変更の決定や実施時期は示されていない。 - 連系線では系統情報を短期に開示し、長期にはマージンや利用ルールを再検討して、市場活性化にも配慮するよう求めている。 - 調整力では需給情報の開示と公募条件の改善を短期策とし、ネガワット活用を含むリアルタイム市場の検討を長期策としている。 - 地産地消向け料金やスマートメーターの発電データ提供など、多様な系統利用に応じた料金・サービスの整備を提案している。
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送電線利用制度について
- 送電線利用制度の見直しは決定事項ではなく、全国的な発電設備の経済活用と送電設備の有効利用に向けた提案である。 - 先着優先に代わる経済合理的な混雑管理を検討し、現行事業の継続性と新規計画の予見性に配慮した移行措置を求める。 - 地域偏在する下げ代調整力を、エリア内で最大限活用した上で広域運用する仕組みを提案する。 - 送電線利用率を反映する料金体系と長期・全国的な設備配置の誘導により、システム全体のコスト抑制を目指す。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
制度設計専門会合
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