この回のダイジェスト
FS調査の公募開始と、交直変換器・ケーブル各社から技術・体制案が示された。
この回で示されたこと
- NEDOは「洋上風力等からの高圧直流送電システムの構築・運用に関する調査」を2021年4月26日~5月26日に公募した。調査対象はルート、必要設備、費用・工期、海外事例であり、成果は公開し検討会で中間・最終報告する予定である。資料1
- FS調査は技術的実現可能性の検討とし、成果を将来整備の基本要件に直結させず、仮定に基づく検討にとどめる方針を示した。調査実施者が将来整備に参加する可能性は妨げず、公平性確保の取組を行う。資料1
- 直流用絶縁材料で空間電荷の蓄積を抑制し、異径導体の接続試験を完了したとの古河電工の報告があった。設計例では海底部導体を2,000mm²から1,000~1,200mm²に縮小できる。水深1,500m級ケーブルは研究開発目標である。資料5
- 住友電工は、±525kV級CVケーブルや製造・敷設実績、500mメッシュの海底データを用いるルート探索システムを紹介した。多端子直流送電の運用仕様・信頼度を確保するには、電力会社とメーカーの共同開発体制が必要との見解を示した。資料6
- 東芝は、導入計画の可視化、人員・設備・試験体制の整備、大型高電圧試験設備の共同運営、実系統を意識した解析・実証への支援を提案した。日立資料は、2,000MW・500kV級の自励式技術は確立済みとの説明や、国内変換所費用の参考試算を示した。いずれも事業者資料の提案・説明であり、決定事項ではない。資料3資料4
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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海底直流送電の導入に向けて
- 国内に長距離海底直流送電の実績がないため、NEDOが複数海域を想定した技術的FS調査を公募し、ルート・設備・費用・工期・海外事例を調べる計画である。 - 日本の急峻で複雑な海底地形、堆積物移動、漁業・海洋利用等を考慮する必要があり、欧州事例の単純適用はできない。 - 調査成果の公開や検討会報告、仮定に基づく検討などで公平性を担保する一方、調査実施者の将来整備参加は禁止しない方針である。 - メーカーへの体制・実績・費用等のヒアリングと、FSによる設備・費用・工期の具体化は今後の作業であり、結論は未確定である。
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長距離海底直流送電の整備に向けた検討会:直流送電システムを構成する技術(交直変換器)
- 国内外の直流送電システムの導入単価差は、国内の高信頼度・保守要件と、海外市場の大きな需要量が要因と資料作成者は推定する。これは提案資料の分析であり、差額の定量内訳は示されていない。 - 当社調査では、2019~2030年の市場規模は欧州が1,250.1から2,805.5百万ドル、日本が250.0から443.5百万ドルへ増加する見通しである。中国を除くプロジェクト実績は国内7件、海外50件である。 - 単価低減策として、初期価格に運転保守費・損失・停電時の電力逸失量を加味するLCOE総合評価方式と、中長期の系統増強計画の情報共有を提言する。いずれも決定事項ではない。
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資料5 ヒアリング資料(東芝エネルギーシステムズ株式会社)(PDF形式:14,803KB)
- 東芝は、再エネ拡大と国内の電力品質維持に向け、長距離HVDCの導入計画を早期に可視化し、ユーザ・メーカ・サプライチェーンが協働する体制整備を提言する。実施決定ではなく事業者からの提案である。 - 国内運用では地震・気象・用地制約への対応と、障害時に半日程度で現地対応を始める体制が求められるとする。資料記載の平均事故停止率は海外1~3%/年、国内0.5%/年以下である。 - 案件集中時には系統解析、制御保護設計、製造、試験、現地工事の人員・能力が制約となるため、案件工程の調整と長期的な設備・人材投資が必要である。 - 大型試験設備・検証専門機関の整備、次世代変換器開発支援、実系統を用いた多端子・マルチベンダー実証を産学官で進めるよう求める。
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日立のHVDCについて
- 日立とABBのHVDC事業基盤を背景に、自励式HVDCは9,000MW超が運転中、8,700MWの新設案件が進行中であり、国内案件も複数が2028年運開予定として記載されている。 - 自励式HVDCは電力制御や系統安定化に強く、長距離・ケーブル送電、再エネ連系などで有効とされる一方、方式・冗長性・端子数は個別条件に応じた選択が必要である。 - 国内変換所費用の参考試算は1,000MWで500~700億円、2,000MWで方式により900~1,200億円だが、日立見積ではなく、規格・特殊仕様・長期化などで費用は変動する。 - 再エネをHVDCで需要地へ運ぶ将来像は提案段階であり、実現には立地・連系要件に応じた個別設計と長期のプロジェクト・運用対応が必要である。
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資料7 ヒアリング資料(古河電気工業株式会社)(PDF形式:6,146KB)
- 古河電工は、直流海底ケーブルの適用拡大とコスト低減に向け、絶縁材料・異径導体接続・導体温度制御の技術開発と検証を進めている。 - 直流用絶縁材料は空間電荷の蓄積を抑制し、異径導体接続の初期電気・機械・開発試験は良好に完了した。 - 異径接続により、設計例では海底部の導体を従来の2,000mm²から1,000〜1,200mm²に小さくでき、ケーブルコスト低減を見込む。 - 水深1,500m級への布設は開発目標であり、別途、温度90℃以下の制御下で許容電流1,400Aの1.4倍以上の通電が可能との試験結果を示している。
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直流海底送電への取り組みご紹介
- 住友電工は直流CV・OF・MIケーブルの実績を持ち、±525kV CVの試験実績や開発技術を示している。 - 北本、阿南紀北、NEMOなどの運転・完工案件に加え、ドイツの長距離直流案件を受注している。案件の実績と資料作成時点の予定は区別が必要である。 - 同社は国内製造、敷設船・埋設機による施工、海洋情報を使ったルート設計を一体で担う体制を説明している。 - 多端子直流送電や深海ケーブルの開発に参画し、大規模網の実現には電力会社とメーカーの共同開発が必要としている。
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長距離海底直流送電の整備に向けた検討会
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