この回のダイジェスト
制度設計案や業界要望が示され、CC₂の扱いと貯留規制が主な論点となった。
この回で示されたこと
- 事業法の規制案として、分離・回収と輸送を届出制、貯留を許可制とし、託送義務や貯留事業権などを設ける考え方が示された。いずれも検討案である。資料3
- CCS監督機能を経済産業省が総合的・包括的に担うべきとの見解が示された。講演者の見解であり、決定事項ではない。資料4
- 石油・ガス・電力関係団体は、2030年事業化と2026年の民間事業者による最終投資決定に向け、来年度の事業法制定を要望した。資料2
- 貯留リスクへの対応案として、貯留事業権の設定、第三者賠償責任の実質的制限、モニタリング責任の分担・縮小・移管が挙げられた。制度化は未決定である。資料3
- 分離回収CO₂は経済価値と所有意思を持ち、無主物ではないとする法的見解が示された。また、排出者に所有権を残し、一定期間後の国への移管とモニタリング責任移管を組み合わせる案が提示された。資料9資料11
- 国内EOR・ECBM実証として、頸城で9,777トン、申川で10,450トン、夕張でCO₂ 884トンを圧入し、増油またはメタン増産が確認された。資料5
前回からの変化
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この回の資料と要約
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第1回WGの振り返りと今後のWGでの議論の進め方
- CCSの事業規制、貯留事業権、事業者責任、CO₂輸出の制度設計が主要論点であり、具体的な法的整理は未決定である。 - 規制では既存の鉱業・保安制度を参照する意見とCCS固有の制度を設ける意見があり、一体的監督、合理的な監視、責任範囲や廃止後の責任分担も検討課題である。 - 事業化は参入促進、ハブ・輸送網整備、持続可能性の3観点で進める提案であり、コスト低減、政府支援、競争確保、国民理解を並行して検討する。 - 予定では11月・12月のWGで制度論点を扱い、12月20日(予定)にロードマップを取りまとめるが、日程変更の可能性があり、2023年1月以降も法整備の具体化を検討する。
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CCUSに関する緊急提言
- 石油・ガス・電力関係団体は、CCUSの2030年事業化と2026年の最終投資決定に向け、来年度の事業法制定を要望している。 - 投資判断の予見可能性を確保するため、貯留権の創設や国への責任移管を含む法整備を求めている。 - 二酸化炭素を資源としても捉え、CCU/カーボンリサイクルを安定的に事業化する仕組みの早期整備を提案している。 - いずれも団体側の提言であり、法制定や制度整備が決定済みであることを示すものではない。
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CCUS事業に関する法的枠組みに関する基本的考え方
- CCUSの分離・回収、輸送、貯留を対象とする事業規制の必要性と制度案を示す資料であり、具体的な法制度は検討段階である。 - 分離・回収と輸送は届出制、貯留は許可制とし、それぞれガス製造事業、導管事業、鉱業権を参考に規律する案である。 - 地下構造の不確実性や投資負担への対応として、貯留事業権、賠償責任の制限、モニタリング責任の見直し等を提案している。 - 改正JOGMEC法ではCCS事業・地層探査への出資や債務保証等が追加され、リスクマネー支援の枠組みが設けられた。
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事業法の枠組みについて
- CCS事業法の具体案や決定事項ではなく、事業法の機能と国内外の制度例を整理した検討資料である。 - 講演者は、経済産業省の任務を踏まえ、CCS事業規制の監督も同省が総合的・包括的に担うべきとの見解を示すが、決定ではない。 - 国内60法律の調査では、事前規制は共通して見られた一方、公益・監督等の機能は事業ごとに異なり、振興と規制を別の大臣が所管する例はなかった。 - 海外制度には既存の石油・ガス法制を活用する例、CCS専用規則、既存の大陸棚制度にCCSを加える例があり、環境機関の関与方法も異なる。
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EOR/EGR技術概要および日本でのCO₂圧入事例
- 国内では頸城・申川のCO₂-EOR、夕張のCO₂-ECBMが実証され、いずれも増産効果が確認された。 - 頸城は全観測井で圧力上昇・増油・CO₂到達、申川は累計35,217 bblの生産、夕張はメタン500 m³/日の生産を記録した。 - CO₂-EORは原油増産と一部CO₂貯留を両立する一方、適用地域が限られ、純粋CCSではデータ不足や長期貯留の安定性が課題として示されている。 - 国内実証の成果は技術確認であり、広域適用や事業化の決定を示すものではない。
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EOR、EGRと鉱業法・鉱山保安法、「CCS実証事業の安全な実施にあたって」について
- CCSのCO₂圧入技術は、1972年からEOR・EGRで商業利用されている確立済み技術とされる。 - EOR・EGRには鉱業法・鉱山保安法が適用され、既存の保安体制のCCS活用や鉱区と貯留区の重複許容が検討提案として示されている。 - 2009年策定の安全ガイドラインはCCSの一連の作業を網羅し、苫小牧事業で適用されている。 - ガイドラインの貯留事業運営への活用は、産業界の予見可能性向上に資するとの見方であり、制度化の決定は示されていない。
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CCS実証事業の安全な実施にあたって
- 本資料は、CCS大規模実証事業で望ましい安全・環境基準を示す指針であり、実用化段階の規制を先取りするものではない。 - 実証前に地質モデルとサイト条件を確認し、貯留能力、キャップロックの性能、断層・坑井、地震活動を評価して圧入計画を定める。 - 圧入前後の環境データと地層・坑井の監視を行い、観測結果でモデルや運用計画を更新する一方、圧入後の監視期間は井戸閉鎖時に改めて検討する。 - 異常シナリオ、検知基準、停止・遮断・通報等の対応を事前に整え、海底下貯留には海防法、その他の工程には関連法規を遵守または準用する。
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二酸化炭素の法的性質
- 分離回収CO2は売買やクレジットなどの経済的価値を持つため、資料は所有権放棄の意思が認められず、無主物にならないと解するのが合理的とする。これは法的見解であり、決定事項ではない。 - 長期放置された廃炭の最高裁判例は、利用価値や将来の利用意思などから所有権放棄を否定し、Porthos契約例も接続点で排出者から貯留事業者への所有権移転を定める。 - IEAは、CO2の所有権をバリューチェーン全体で明確化し、廃棄物規制が輸送・貯留の障壁となる場合は適用免除を検討するよう勧告する。 - EU・英国・米国の規定例は廃棄目的で加えられた廃棄物等をCO2 Streamから排除し、資料は分離回収CO2 Stream自体を廃棄物ではないものと解している。
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都市ガス業界のメタネーションの取組み
- 都市ガス業界は、回収CO₂と水素から合成メタンを製造・利用する実証を進めており、2030年に合成メタンの導管注入1%以上を目指す。 - 燃焼時のCO₂削減効果を算定するには、原料CO₂の由来証明と環境価値の扱いを定めるルールが必要であり、国際ルールは未整備である。 - 国・企業活動レベルの制度検討や国際標準化への参画が進められており、業界は2025年頃までに国レベルのルール整備の目途を立てる必要性を示す。 - CCS由来CO₂の安定調達、燃料価格変動の抑制、原料由来の証明が、CCSによるCO₂利活用への期待として挙げられている。
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CCUS事業における二酸化炭素の法的性質について
- CCUSで管理するCO₂は単なる廃棄物として扱わず、流通と所有者を明確にする必要があるとの認識である。 - 所有権を排出者に残し、適切な貯留による排出量控除やクレジット化、自家利用・売却を可能にする案である。 - 一定期間後に所有権とモニタリング責任を国へ移し、国が備蓄・緊急放出する案を示す。 - 漏洩分は排出量控除の対象外とし、貯留済みCO₂の取り出しは最終手段とするなど、運用の詳細は今後検討する。
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合成燃料の実用化・商用化に向けた挑戦
- 合成燃料はCO₂フリー水素と回収CO₂から作る液体燃料で、既存の石油供給網や自動車・燃焼機器を継続利用する構想である。 - 商用化の課題は安価で大量の水素・CO₂の安定調達と収率向上であり、製造コストは現状試算で約200〜700円/Lと水素価格に左右される。 - 年44万トンの製造例でも、約5GW相当の太陽光電力と年100万〜200万トンのCO₂が必要とされる。 - 業界は2025年の1BPD、2028年の300BPD製造を計画し、2040年頃の自立商用化と2050年のガソリン価格以下を目指すが、いずれも目標である。
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CCS長期ロードマップ検討会
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