この回のダイジェスト
7社の補正後原価と燃料・購入販売電力料の審査案が示された。
この回で示されたこと
- 7社の規制料金改定申請について、補正後の平均値上げ率は北海道25.2%、東北25.2%、東京EP17.6%、北陸46.9%、中国30.6%、四国27.9%、沖縄40.9%となった。いずれも補正結果で、認可決定ではない。資料6
- 北海道電力は燃料・市場価格の採録期間変更を反映し、総原価を532億円減の7,819億円、平均値上げ率を34.87%から27.85%へ再算定した。資料3
- 東北電力の再算定では平均値上げ率が32.94%から約25%に低下し、東京EPは29.3%から17.6%、北陸は45.8%から46.9%、中国は31.33%から30.59%、四国は27.85%、沖縄は43.8%から40.9%となった。資料4資料10資料5資料9資料8資料7
- 事務局は購入・販売電力料の審査基準案を提示した。数量は供給計画等、価格は市場価格・実績・既契約値を基本とし、合理的な個別事情があれば補正を認める案である。購入単価が販売単価を上回る場合の差額原価算入を認めない案なども示し、結論は会合での議論に委ねた。資料20
- 燃料費審査では、石炭を重量当たりまたは発生熱量当たりで査定する案、LNGを契約類型別に査定する案などが示された。ロシア産代替費用や航海日数補正の扱いも提案段階であり、査定方法は未決定である。資料14
- 資源エネルギー庁は、規制料金・電力システム改革や需要家向け情報提供の現状と方針を回答した。節電プログラム後にDRメニューを持つ事業者が約30社から約280社に増えたとし、需要家ニーズに応じた料金メニューやDR普及に取り組むとしている。資料2
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
これまでに委員から頂いた御意見・御指摘への対応状況について
- 料金制度専門会合で出された委員意見への対応一覧であり、料金改定の決定や審査結論を示す資料ではない。 - 需要想定、卸市場価格、容量市場、人件費、修繕費、廃棄物処理費など多くの論点は既回答とされる一方、出向者の扱いとDX関連費用は一部回答済みである。 - 購入・販売電力料と燃料費では、分社化事業者の費用扱いや算定方法、調達コスト・傭船料等の複数論点が本日回答予定だが、回答内容は資料にない。 - 値上げ後の財務計画、自由料金、人員・設備・修繕費など幅広い論点が次回以降の回答予定として残る。
- 2
消費者庁及び消費者委員会からの御意見等に関する現時点での取組状況等について(資源エネルギー庁からの回答)
- 再エネ賦課金の使途は買取費用など再エネ導入拡大に充てられ、資源エネルギー庁はFIT/FIP制度等の周知を続けるとしている。 - 2030年度の電源構成見通しは再エネ36~38%、原子力20~22%、火力41%、水素・アンモニア1%である。 - 経過措置料金の解除基準を満たす供給区域は資料時点でなく、料金制度のあり方は競争環境や消費者保護を踏まえて引き続き検討するとしている。 - DRメニューを持つ事業者は促進事業後に約30社から約280社へ増え、情報提供や需要家側リソース活用の普及を進める方針である。
- 3
規制料金の再算定結果について
- 北海道電力の規制料金原価再算定では、総原価が8,351億円から7,819億円へ532億円減少した。 - 平均値上げ率は申請時の+34.87%から+27.85%へ7.02ポイント低下し、平均原価単価も43.68円/kWhから41.40円/kWhとなった。 - 燃料価格低下などで燃料費が371億円減る一方、市場購入量は14億kWh、市場販売量は6億kWh増え、自社発電量は8億kWh減少した。 - モデル試算の今回料金は現行比で従量電灯Bが月2,313円、従量電灯Cが13,802円、低圧電力が6,316円の値上げである。
- 4
燃料諸元と市場価格変更後の原価影響について
- 東北電力の再算定では、規制料金平均値上げ率は申請時の32.94%から25%程度となった。料金改定の決定を示す記載はない。 - モデル料金の値上げ率は、従量電灯Bが23.62%、従量電灯Cが22.04%、低圧電力が19.46%である。 - 市場価格は35円/kWhから21円/kWh、LNG価格は142,803円/tから132,509円/tへ低下し、石炭価格は51,875円/tから53,189円/tへ上昇した。 - 燃料費は申請比85億円減、他社購入電源費は2,824億円減、他社販売電源料は1,382億円減となった。
- 5
燃料価格・市場価格見直しに伴う原価補正結果
- 北陸電力の2023~2025年度原価補正により、総原価は3,720億円から3,785億円へ65億円増え、規制料金の平均値上げ率は45.8%から46.9%へ上昇した。 - 燃料費は石炭火力の発電量減少などで247億円減ったが、市場価格低下で他社販売電力料収入が331億円減り、原価増加の主因となった。 - 補正後はJEPX購入が10億kWh増、販売が4億kWh減、自社火力発電が14億kWh減となり、石炭火力の発電量が減少した。 - 主な契約メニューの月額試算は当初申請額より約1%増であるが、国の審査等により変動する可能性がある。
- 6
特定小売供給約款の変更認可申請の補正に係る概要について
- みなし小売電気事業者7社の規制料金申請は、直近の燃料・卸電力・先物価格を踏まえて補正された段階であり、認可決定ではない。 - 規制料金原価の改定率は6社で当初申請より低下し、北陸のみ45.8%から46.9%へ上昇した。 - 標準家庭(月400kWh)の補正後月額は現行比16〜46%増の試算で、東京・東北・北海道などでは当初申請より低下した。 - 補正内容について経済産業大臣から委員会へ意見聴取が行われたが、本資料に認可結論や日程の記載はない。
- 7
規制料金の再算定結果について
- 沖縄電力の規制料金原価再算定では、平均改定率は申請時43.8%から40.9%へ2.9ポイント低下した。認可決定ではなく、再算定結果を示す資料である。 - LNG・原油価格の低下を受け、自社火力燃料費は971億円から944億円へ減少し、購入電力料もFIT分の減少などで約29億円減少した。 - 需給構造・電源構成は申請時と同様で、供給力・総需要は各69億kWhである。 - 従量電灯の月260kWhモデルでは、値上げ額が3,473円から3,245円へ縮小し、再算定後の月額は12,092円となる。
- 8
規制料金の再算定結果について
- 四国電力の再算定で総原価は6,027億円となり、申請比12億円減である。 - 規制料金単価は35.36円/kWh、値上げ率は27.85%となり、申請比でそれぞれ0.06円/kWh、0.23ポイント低下した。 - 火力燃料費は154億円、購入電力料は183億円減る一方、販売電力料は325億円減り、総原価の減少幅を相殺した。 - 供給電力量は3か年平均で237億kWhのまま、自社・他社火力から市場購入への差替えが生じた。
- 9
燃料価格等の採録期間変更を踏まえた原価等の算定結果について
- 中国電力の燃料・市場価格採録期間変更後の再算定では、規制料金の平均値上げ率は当初申請の31.33%から30.59%へ低下した試算である。 - 従量電灯A(月260kWh)のモデル料金は、当初申請10,428円から補正後10,371円へ57円減る試算である。 - 火力燃料費は20億円減、購入・販売電力料の合計は74億円減となり、石炭系燃料費は増加した一方、ガス系・石油系は減少した。 - 補正では市場価格低下などに伴い、取引所の購入量が15.8億kWh増、販売量が7.4億kWh減となった(3か年平均)。
- 10
燃料費等の採録期間変更に伴う再算定結果について
- 燃料費・市場価格の採録期間変更を反映した再算定では、揚水発電と取引所販売が各1億kWh増え、ガス火力は2億kWh増加した。 - 1月23日申請値に比べ、他社購入電力料は年平均1兆816億円、他社販売電力料は4,057億円減り、差引額は6,759億円減少した。 - 2023年3月30日補正後、規制部門の料金原価は1,172億円減、平均値上げ率は29.3%から17.6%へ低下した。 - 3モデル料金の値上げ率も補正後に低下しているが、資料は最終認可・適用状況を示していない。
- 11
需要想定・供給力について④
- 7社は直近の燃料・卸電力市場・先物価格を踏まえて原価を補正したが、小売需要は当初申請から変わっていない。 - 補正後の供給力では、火力発電と市場調達の差替えなどが生じたが、算定方法の基本的な考え方に変更はない。 - 審査では需要種別の算定根拠、節電・離脱・戻り需要の反映、供給計画と異なる前提の合理性を確認する。 - 北海道・東京の届出済み供給計画と申請時案の差異は事務局が確認し、必要に応じて補正を検討する。
- 12
燃料費について(第31回料金制度専門会合における委員からのご質問に対する回答)
- 中国電力の新小野田向け石炭価格は、品代91%、外航輸送費4%、税2%、内航輸送費3%、その他1%で構成され、内航輸送費にはコールセンター費用を含む。 - 新小野田は喫水制限で外航船が着桟できず、コールセンター経由で内航輸送するため、外航船が着桟できる三隅との間に購入価格差が生じる。 - 同社は9~10万トン級の大型船を活用して海上物流費の低減に取り組んでいる。 - 同社はスポット価格インデックスが成約価格とビッド・オファーを参照すると認識するが、各要素の影響度は把握困難としており、調達先・受入品位の拡大で交渉力向上を図るとしている。
- 13
燃料費について
- 北海道電力は、2023〜2025年度の燃料原価を、長期契約や調達先の代替を織り込み、燃料価格上昇下でも競争力ある調達を前提に算定した。主要なCIF価格は国内炭29,280円/t、海外炭53,070円/t、LNG130,912円/t、重油87,496円/tである。 - 中長期調達では、長期契約を軸に安定確保を図り、低品位炭・高硫黄C重油の活用やLNG長期契約の拡大で経済性を高め、在庫・配船・数量変更オプションで需要変化に対応する方針である。 - 火力燃料の購入総額は2023〜2025年度平均3,242億円で前回改定時の1.5倍となり、石炭系では数量より単価と為替の上昇が大きい。国内炭火力は2026年度末に廃止し、引取終了を計画している。 - 今後の効率化効果は3ヵ年平均41億円の見込みで、海外炭の低品位炭拡大が4億円、LNG長期契約の拡大等が36億円である。
- 15
委員から頂いた御質問への回答について(燃料費)
- 東北電力の燃料調達は、重油の輸入分とLNGの大半がDES、石炭とサハリンⅡのLNGがFOBであり、2022年11月~2023年1月のFOB受入実績では輸送費比率は国産重油約10%、石炭約4%、サハリンⅡLNG約2%である。 - 低硫黄C重油・内航船の需給逼迫を受け、重油の輸入比率は前回24%から今回92%へ上昇した。 - 発電所ごとの受入船型に大きな差はないとし、稼働・在庫見通しに応じた配船調整で安定供給に必要な在庫水準を維持する。 - 日本の電力会社が石炭スポット価格に与える影響の程度は不明としつつ、低品位炭などの調達拡大が豪州一般炭価格を押し下げる可能性を示した。
- 16
【燃料費】委員からのご質問への回答
- 四国電力は石炭をFOB契約で調達し外航輸送を自ら手配する一方、LNG・重油は輸送代込みのCIF価格で調達する。 - 石炭輸送契約は2019~2021年度平均で長期57%、中期19%、短期・スポット24%であり、大型専用船を軸に契約期間を組み合わせている。 - 西条はコールセンター経由の内航船受入れで中継・内航費用が別途必要だが、二港揚げにより西条・橘湾向けの外航輸送コストに大きな差は見込まれない。 - 指数価格を参照する契約はあるものの、Global CoalやPlattsを介した実取引には現時点で参加していない。
- 17
第31回料金制度専門会合で頂いた燃料費に関するご質問について(回答)
- 沖縄電力の石炭CIF価格に占める海上物流費は、2017~2022年度で4~14%であり、2022年度値は足元の見通しである。 - 具志川・金武両発電所の石炭受入港は同様の仕様で、輸送コストは同水準とされる。最大9万トン級まで着桟できるが、ケープサイズは着桟できない。 - 石炭専用船「津梁丸」を使い、2港揚げによる連続満船航海で運用している。 - 市場調達実績がなくIndex準拠の相対取引のみのため、沖縄電力はスポット価格形成に直接影響していない。
- 18
【燃料費】川合委員からのご質問に対する回答
- 北陸電力はLNG・重油をCIF一括契約、石炭を品代・傭船料・保険に分けて契約しており、2022年11月~2023年1月の石炭CIF価格では品代が95%を占めた。 - 石炭傭船は期間契約とスポットを組み合わせ、安定調達と所要量・市況変動への対応を図る方針である。 - 入港制限に対応する幅広浅喫水船はパナマックスより約2万t多く積載でき、切替による年3.5億円の効率化実績がある(2021年度)。 - Global Coal指標は長期契約価格にも反映されるが、北陸電力は高品位炭を志向するため、価格形成に関わるスクリーン取引には参加していない。
- 19
他社購入・販売電力料
- 2023~2025年度の原価試算では、新たな市場等関連を除く他社購入電力料は54,616億円、他社販売電力料は11,078億円で、前回申請原価からそれぞれ46,761億円、9,520億円増加する。主な背景は燃料・市場価格の上昇や卸販売・市場取引の増加である。 - 取引所からの買いは契約電源の不足分を経済性比較に基づき計上し、売りは需要を上回る供給力を対象とする。JERAへ火力の余力供出主体が移管されたため、東電EPの取引所販売は揚水発電を前提とする。 - 新市場等関連では、購入側に容量市場拠出金・非化石証書費用を平均1,664億円、販売側に関連収入176億円を算入し、発電事業者の容量確保契約金相当額1,564億円は購入電力料の減として織り込む。 - 調整力公募収入は2023年度までで、2024年度以降は需給調整市場へ移行する。非化石証書の目標調達比率は2023~2025年度に17.82%から21.44%へ段階的に上がる想定である。
- 20
購入・販売電力料について③
- 購入・販売電力料を直近燃料価格と2023年2月時点の先物価格で再算定し、各社の購入・販売額は増減した(原価算定期間は2023~2025年度)。 - 審査基準案は、数量を供給計画等、価格を市場価格・実績・既契約値を基本とし、合理的な事情を個別に考慮するもので、原則として増査定は行わない。 - 沖縄電力では購入平均単価が販売平均単価を上回るため、その差額を原価に算入しない案が示された。相対販売はスポット市場で全コマ販売した場合の収入を上回ることを確認した上で、各社の算定方法を認める案である。 - FIT買取量は補正前後で不変、価格は下落した。中国電力には月単位算定を求め、8~16時価格を用いる東北・中国電力の方法には一定の合理性があるとの案だが、各論点は審議中である。
- 21
購入・販売電力料について
- 北海道電力の購入・販売電力料を再算定した結果、3か年平均で購入電力料は前回原価比967億円増、販売電力料収入は1,000億円増である。 - 購入増は卸電力取引所からの調達増・単価上昇とFIT電源拡大が主因であり、市場購入にはメリットオーダーに基づく調達を反映している。 - 販売増は常時バックアップ等の相対販売と市場販売の電力量増加・単価上昇が主因である。 - 容量拠出金、非化石証書費用、容量確保契約金額、需給調整市場収益等を今回原価に織り込んでいる。
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料金制度専門会合
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