この回のダイジェスト
指針改定案を了承し、ガス託送料金の乖離率基準と電力市場の競争評価を整理した回である。
この回で示されたこと
- ガス取引指針の修正案を了承した。製造設備に余力があり事業に支障がない場合、設備保有者が十分な設備を持たない事業者からの熱量調整・付臭等の受託に積極的に応じることが望ましいとする修正を含む。独占禁止法関連部分は公正取引委員会の手続後、共同で成案を公表する予定である。資料1資料3
- ネガワット事業者に求める規律を含む電力取引指針の修正案を了承した。ネガワット取引が電源調達手段を多様化し、卸電力市場の活性化にも資する旨を加える案である。資料1資料5
- ガス託送料金の事後評価では、見直し検討に進む単価乖離率の基準を電気と同じマイナス5%から開始する方向で整理した。基準超過だけで直ちに値下げとはせず、事業者に料金維持の理由を説明させ、合理性を精査する。資料1資料4
- 電力市場の競争状況評価は、シェアやHHIだけで競争の有無を判断せず、価格、卸・発電市場、需要家の選択行動などを組み合わせた初期スクリーニングと位置付けた。地域市場や連系線制約、電源調達条件、家庭向け価格の分析を求める意見が出た。資料1資料6
- 一般送配電事業者の託送収支について、平成28年度実績分から委員会が原則3年ごとに公開評価する枠組みを決定した。超過利潤累積額と単価乖離率を確認し、効率化、設備調達・更新、研究開発や情報セキュリティ投資等を評価する。各社は毎年度、審議対象でない年度も収支と効率化の取組を公表する。資料7資料8
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この回の資料と要約
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[電力・ガス取引監視等委員会 第15回 制度設計専門会 議事概要]
- ガス・電力の取引指針改定案は、パブリックコメントを踏まえた修正が了承され、必要な改定手続へ進む。独禁法関連部分は公取委の手続を経て共同公表する予定である。 - ガス託送料金の事後評価は、乖離率マイナス5%を見直し検討の入口とする方向で整理されたが、超過だけで値下げが決まるものではなく、理由の精査を行う。 - 電力市場評価は初期的スクリーニングと位置付けられ、地域別市場、電源調達条件、オール電化料金などの分析・表現を引き続き検討する。 - 需要家が切替えない理由や情報収集の負担、低圧以外の需要家の動向などは、調査・評価の今後の課題とされた。
- 2
適正なガス取引についての指針(改定案)
- 平成29年4月の小売全面自由化を踏まえた改定案であり、小売・卸売・製造・託送供給の各分野について、望ましい行為と法令上問題となり得る行為を示す。具体的な適否は市場や取引の実態に応じて個別判断される。 - 小売では料金・サービスの自由設定を基本としつつ、標準メニューの公表や円滑な切替えを推奨し、不当な解約制約、誤認情報、切替え妨害等を問題行為として整理する。 - 卸・製造では、供給源やLNG基地等の第三者利用を促し、パンケーキ問題解消後は従来の区域別卸託送料金相当額を引き下げることが適切とする。 - 託送供給ではネットワークの公平な利用と情報遮断を求め、情報の目的外利用や自己・グループ部門への不当な優遇は命令等の対象となり得る。
- 3
第15回 制度設計専門会合 事務局提出資料 ~「適正なガス取引についての指針」改正案に係るパブリックコメント募集の結果について~
- 「適正なガス取引についての指針」改正案への意見は計4件で、事務局は製造分野の受託に関する修正を提案した。これは決定前の案である。 - 熱量調整・付臭等は、設備保有者が支障のない範囲で、十分な製造設備を持たない事業者から積極的に受託することが望ましいとし、対象を小売事業者から事業者全般へ広げる。 - 意見への考え方では、LNG基地の第三者利用、誤認を招く情報提供への規制、正当な理由のない導管接続拒否への対応などを整理した。 - 独占禁止法関係部分は公正取引委員会が審議・決定する。
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ガスの託送供給料金の事後評価(託送供給約款に係る新たな変更認可申請命令の仕組み)について
- ガス託送料金の事後規制に、超過利潤累積額を見る現行のストック管理に加え、想定単価と実績単価の乖離率で値下げを促す仕組みを導入する案である。 - 乖離率が基準を超えた場合、事業者に料金水準の説明を求め、合理性が認められず期限までに値下げ届出がなければ変更認可申請命令を発動する想定である。 - 電気事業と同じマイナス5%を基準とするかが議題だが、ガスでの具体的な基準値は未決定である。 - 導入に向け、収支計算規則と経済産業大臣の処分に係る審査基準等を改正する案が示されている。
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ネガワット取引に係るガイドラインのパブリックコメント募集の結果等について
- 「適正な電力取引についての指針」のネガワット取引分野について、パブリックコメントを踏まえた修正案が示された。 - 2016年12月5日から2017年1月10日までの意見募集で、計4件を受領した。 - 修正案は、ネガワット取引が小売市場に加えて卸電力市場の活性化にも資すると追記する内容である。 - 資料は修正を行う方針を示すものであり、独占禁止法関連部分は公正取引委員会が審議・決定する。
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「電力市場における競争状況の評価」の概要について
- 2016年9月、新電力の販売電力量シェアは総需要の7.7%に達したが、みなし小売電気事業者が92.3%を占め、地域別HHIも高水準である。 - 電源の85%はみなし小売・旧卸電気事業者が保有し、連系線分断が頻発する。JEPX取引は増加したものの需要の2.8%で、先渡市場はほとんど約定せず、電力先物は未上場である。 - 送配電部門の中立性確保や調整力の公募化が進む一方、自由化直後のシステム障害や託送手続への不満も報告された。ネガワット取引は2017年4月施行予定、連系線の間接オークションは検討中である。 - スマートメーター普及率は29.7%で、切替経験者の約8割が手続を簡単と回答した。小売料金は燃料費調整の低下を背景に多くの地域で下がったが、低圧電灯では夏季に上昇する例もある。
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一般送配電事業者の収支状況(託送収支)の事後評価について
- 送配電部門の託送収支は地域独占が続くため、委員会が原則3年ごとに公開で事後評価することを平成29年1月24日に決定した。評価は今年度決算から始める。 - 評価では、超過利潤累積額や想定原価と実績単価の乖離率に加え、収支要因、効率化、設備調達・更新、将来投資や具体的目標を確認する。 - 評価後は各社の取組に応じて審議周期を柔軟に検討し、先進事例の共有と効果的なインセンティブの仕組みを検討する。 - 目的は、需要減少・設備老朽化に対応しつつ、託送料金の低廉化と質の高い電力供給を両立することである。
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一般送配電事業者の収支状況(託送収支)の事後評価について
- 平成28年度実績分から、一般送配電事業者の託送収支と効率化の取組を委員会が公開の場で事後評価する決定である。 - 公開審議は原則3年ごとに行い、超過利潤累積額と想定・実績単価の乖離率を確認して託送料金変更命令の要否を判断する。 - 各社は審議のない年度も情報を公開し、設備調達・更新、投資、効率化目標などを短期・中長期の観点から評価される。 - 取組状況に応じた再審議や周期延長、先進事例の共有、インセンティブ制度を検討し、平成28年度分は7月末公表、秋以降審議の予定である。
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