この回のダイジェスト
需要シナリオの暫定試算を示し、想定幅や前提の検討を続ける段階である。
この回で示されたこと
- 需要試算は確定値ではなく、基礎的需要・省エネ・電化の要素間の関係を踏まえて組み合わせ、第4回で需要シナリオ案を報告する予定である。資料2
- 電中研の暫定試算では、自家消費を含まない電力需要は2040年度820~837TWh、2050年度805~873TWhである。2050年度の電化需要は87~155TWh、省エネ削減量は57~188TWhと試算された。資料1
- RITEのモデル試算では、系統電力需要は3シナリオとも2050年にかけてほぼ横ばい、発電電力量は2050年に2015年比約10~30%増となる。いずれも前提条件に依存する試算である。資料3
- デロイトの2050年カーボンニュートラル試算では、2019年度比の系統電力需要の増加は2040年に46~52TWh、2050年に92~238TWhである。2050年の水電解需要は自給率条件により36~164TWhとなる。資料4
- 想定幅の案として、技術検討会社3社のMid値の最大・最小を幅とする案①と、High/Lowを含む最大・最小とする案②が提示され、採用案は未決定である。資料5
- 資料5の会社別比較では、民生用需要は各社とも2040年・2050年に減少試算となる一方、産業用の会社間の幅は2040年2,780~4,810億kWh、2050年2,740~4,420億kWhである。資料5
前回からの変化
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この回の資料と要約
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2050年度までの全国の長期電力需要想定:基礎的需要・追加的要素(省エネ・電化)の暫定試算結果
- 全国の自家消費を含まない電力需要の暫定試算は、2050年度に805~873TWhであり、2019年度実績834TWhに対し、Low・Midでは減少、Highでは増加する。 - 2050年度の基礎的需要は775~906TWh、省エネ効果は57~188TWhの削減、電化需要は87~155TWhの増加を見込む。 - 電化需要の最大要因は運輸部門であり、2050年度に46~68TWh、全体の電化率は2019年度29%から39~46%へ上昇する想定である。 - 結果は暫定値であり、産業構造やデータセンター・水素製造・DAC需要などを踏まえて再検討・精緻化される可能性がある。
- 2
需要想定の検討状況について
- 2040・2050年の電力需要は検討途中であり、基礎的需要・省エネ・電化のシナリオ案を第3回検討会で審議する段階である。 - 2012~2019年度の電力需要は運輸を除き年平均約1.0%減少し、家庭・業務・産業すべてで減少傾向だった一方、電化率の上昇は近年緩やかである。 - 将来推計では、過去トレンドの扱い、産業構造や設備ストックの反映、基準年度・統計出所・需要定義の統一が論点となっている。 - 海外事例では前提により需要が大きく変わり、フランスの2050年試算は省エネ充足で555TWh、再工業化で752TWhだが、日本の決定値ではない。
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2050年に向けた日本の電力需給の見通し(基礎的需要・省エネ・電化)
- RITEによる2050年の電力需要試算では、3シナリオすべてで系統電力はほぼ横ばい、発電電力量は2040年に2015年並み、2050年に約10~30%増となる見通しである。これらは前提条件に基づくモデル試算である。 - 電化による電力需要増分は送電端で2040年に約225~330 TWh/年、2050年に約360~510 TWh/年と推計され、省エネ効果と同時に進む。 - 排出削減条件により電源・燃料構成は異なり、最良推計・公式排出削減では水素系エネルギーの利用が増える一方、世界調和では化石燃料が2050年にも相当程度残る。 - モデルは日本固有の制約や素材生産縮小による需要低下を十分に反映しておらず、数値は前提次第で変動する。
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将来の電力需給シナリオに関する技術検討
- 2050年カーボンニュートラル前提の試算では、系統電力需要は2019年度比で2040年に約46〜52TWh、2050年に約92〜238TWh増加する。これは確定見通しではなく、シナリオ分析の結果である。 - 2050年の増加幅は、自給率条件なしのLow、自給率30%以上のMiddle、40%以上のHighで大きく異なり、水電解需要の差が主な要因となる。 - 家庭は自家消費により系統需要が減少する一方、業務・運輸は電化で増加し、産業はおおむね現状並みとなる試算である。 - 家庭の太陽光・燃料電池導入や自動車保有台数の約7〜8割のEV化を想定し、船舶・航空は運輸試算に含まない。
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技術検討会の将来想定を踏まえた方向性について
- 技術検討会社3社の電力需要試算を比較し、将来想定幅として案①(Mid値の最大・最小)と案②(High/Lowを含む最大・最小)を提示したが、採用案は未決定である。 - 民生用は各社とも2019年実績から減少する試算で、2040年は約4,780~5,260億kWh、2050年は約4,270~5,560億kWhである。 - 産業用は試算のばらつきが大きく、2040年は約2,780~4,810億kWh、2050年は約2,740~4,420億kWhである。 - 手法や人口・経済指標、省エネ・電化、供給力・価格条件の扱いが各社で異なるため、資料は各社の前提も踏まえた幅の水準に関する意見を求めている。
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将来の電力需給シナリオに関する検討会
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