経済産業省 ・ 経済産業分野におけるトランジション・ファイナンス推進のためのロードマップ策定検討会
第14回 経済産業分野におけるトランジション・ファイナンス推進のためのロードマップ策定検討会
この回のダイジェスト
第14回は鉄鋼・石油の技術ロードマップ更新案を示し、各分野の移行条件を整理した。
この回で示されたこと
- 鉄鋼は大型革新電炉への転換と水素還元等の複数技術を並行し、2030年をめどにグリーン・スチール年1,000万トン供給、2023年から10年程度で国内排出約3,000万トン削減、官民投資約3兆円以上を目指す方針である。資料2資料3
- JFEスチールは倉敷地区で年産200万トンの革新電炉を2028年度に、日本製鉄は3拠点で計年産290万トンを2029年度に稼働させる計画である。大型革新電炉は高炉比でCO₂排出を約60%減らすことを目指す。資料2資料3
- 高炉水素還元の小型試験で2024年12月にCO₂削減率43%を達成し、所内水素系ガス吹込みの実証を2026年に始める計画である。鉄鋼のロードマップ更新案は、外部水素を使う高炉還元や100%水素直接還元を2040年代以降の選択肢として示す。資料2資料3
- 石油分野は精製工程の省エネ・燃料転換に加え、排出の大部分を占める製品燃焼をバイオ燃料・合成燃料等へ転換する方向である。SAFは2030年に本邦航空運送事業者の燃料使用量の10%を置き換える目標があり、供給義務等の規制措置を小規模から段階的に導入する案が検討されている。資料2資料4
- 石油ロードマップ更新案は、2028年度を目途とする一部地域でのバイオエタノール先行導入、2030年度までの最大10%混合ガソリン供給開始、2040年度からの最大20%混合供給開始を目指す。また、合成燃料は2030年代前半までの商用化を目標とする。資料4
- 両ロードマップは企業の移行戦略や金融判断の参照資料であり、個社に一律の技術・削減経路を求めない。実装には安価で安定した水素・脱炭素電源、原料、CCUS等のインフラと、GX価値を評価する需要・調達の仕組みが条件となる。資料3資料4
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この回の資料と要約
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第14回ロードマップ検討会:事務局資料
- 第14回ロードマップ検討会は2026年2月5日に経済産業省主催で開催される予定である。 - 鉄鋼業は日本のGDPの**10.7%**を占め、2023年度のCO2排出は産業部門中の**39%**を占めている。 - IEAは2050年までに鉄鋼需給が増加し、グリーンスチール市場規模が**5億トン**に達すると予測している。 - 日本鉄鋼連盟は2050年カーボンニュートラルへの取り組みに賛同し、水素還元製鉄技術の開発を進めている。
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第14回ロードマップ検討会 事務局資料
- 鉄鋼は、2030年をめどにグリーン・スチール年1,000万トン供給を目指し、大型革新電炉への転換と水素還元技術の開発を並行する。水素・電力の安定供給、スクラップ確保、GX価値を評価する市場づくりが実装条件である。 - 石油は需要減少が見込まれる一方、災害時の供給基盤として位置づけられる。排出の大半を占める製品燃焼をバイオ燃料・合成燃料等に移し、精製工程も省エネ、水素、CCUSで低・脱炭素化する方向である。 - SAFは2030年に本邦航空運送事業者の燃料使用量の10%を置き換える目標があり、供給義務の段階導入や価格差支援などを検討中である。国内設備は供給開始の動きがある一方、建設計画の遅れも示されている。 - 2050年の削減経路は産業全体の想定であり、実現には技術開発に加え、水素・電力、原料、CCUS等のインフラ整備が前提である。
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「トランジションファイナンス」 に関する 鉄鋼分野における技術ロードマップ 更新案
- 2026年2月更新案は、鉄鋼分野の2050年カーボンニュートラルに向けた技術と導入時期を示し、企業の移行戦略や資金調達の参照資料とするものである。 - 排出の大部分を占める高炉還元の転換が必要だが、電炉だけではスクラップや品質の制約があり、省エネ・革新電炉・水素還元・CCUS等を段階的に組み合わせる。 - 試験高炉でCO₂削減率43%を達成し、2026年から実証予定の技術がある一方、2050年経路の実現には水素・脱炭素電源・CCUSインフラの整備が前提である。 - 投資目標は約3兆円以上、国内排出削減約3,000万トンであり、GX価値の見える化や需要・公共調達支援を進める方針である。
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「トランジションファイナンス」に関する石油分野における技術ロードマップ 更新案
- 2026年更新案は、石油分野の2050年カーボンニュートラルに向けた技術の道筋を示し、企業の移行戦略や資金調達の評価に用いる参照資料である。各社への技術選択・削減経路の義務づけではない。 - 2024年度の石油製品燃焼によるCO₂排出は約3.50億トンで、石油のライフサイクル排出の約93%を製品燃焼が占めるため、精製工程の削減と脱炭素燃料への転換が必要である。 - 2030年までは省エネ等、2030〜2040年は精製プロセス変革や水素・バイオ・合成燃料の導入、2040〜2050年は脱炭素燃料とCCUSの拡大を想定するが、実用化時期は現時点の見通しである。 - 2050年の達成イメージは他分野との連携によるCCUS・関連インフラ整備を前提とし、石油需要ゼロを意味しない。安定供給を前提に、技術・政策の進展に応じてロードマップを継続的に見直す。
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