この回のダイジェスト
猛暑・厳寒H1対応や調整力公募の案、震災実績と4~6月分析が示された。
この回で示されたこと
- 2016年度の猛暑H1需要に対し、東京で7月約130万kW、8月約15万kWの追加対策が必要と評価した。翌年度以降の確保策として、不足分を一般送配電事業者が暫定的に確保する「電源Ⅰ´」案を提示した。2017年度の試算は平年H3需要向け必要予備率を仮に8%と置き、東京129万kW、中部33万kWなどである。資料5
- 東日本大震災時、東京では約2,100万kWの電源脱落後、UFR等で約570万kWを負荷遮断し、約5分後に周波数が回復した。瞬時調整契約と石油火力の必要性・必要量は結論に至らず、継続検討とした。資料3
- 石油連盟は、石油火力を調整力・予備力に位置付け、燃料供給網維持のため平時から一定の稼働を求める提案を行った。石油火力の発電量は2016年度561億kWhから2025年度266億kWhへの減少見通しであり、供給網を維持する制度や稼働量は決まっていない。資料4
- 電源Ⅰは供給予備力のうち小売事業者に期待できない部分を一般送配電事業者が確保する案を提示し、容量確保の仕組みが整うまで小売に期待する部分も原則確保する暫定案を示した。必要予備力の数値や調整力の細分化は未決である。資料2
- 今年度の電源Ⅰ´公募では、周波数制御に対応できない電源やネガワットも応募可能とする事務局案が示された。DR事業者は最低容量1万kW、90%以上の成功率などを提案したが、制度上の決定ではない。資料2資料7
- 2016年4~6月の分析では、小売の需要予測は前日から1時間前への更新で誤差が大きく縮まず、高めに見積もる傾向があった。FIT特例①の予測誤差は四国・九州で顕著で、九州ではH3需要の±10%以上となるコマ数が他エリアの約3倍だった。資料6
前回からの変化
- 調整力公募の日程は、第4回の「第2四半期に準備、第3四半期に公募、第4四半期に契約」から、第5回では「第1四半期に準備、第2四半期に公募、第3四半期に契約」へ変更された。資料1
- 前回は調整力必要量・要件やネガワットの扱いが今後の論点だったが、今回は電源Ⅰを供給予備力に基づいて暫定確保する案と、電源Ⅰ´にネガワットを含める公募案が具体化した。いずれも決定事項ではない。資料2
- 前回予定されていた新制度下のデータ分析が、4~6月の需要予測誤差、FIT特例①の出力予測誤差、30分コマ内変動の報告として示された。資料6
- 前回、今秋中の暫定結論が提案されていた瞬時調整契約・石油火力について、震災時の実績と燃料供給網の論点が示されたが、必要性・必要量の結論は持ち越された。資料3資料4
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
検討スケジュールについて
- 本資料は需給バランス評価、調整力、稀頻度リスク、マージンの検討日程を示し、個別の必要量や基準値の決定は今後の審議事項である。 - 平成29年度分の調整力公募は、事業者が第1四半期に準備、第2四半期に公募、第3四半期に契約手続きを進める予定であり、詳細日程は各事業者が検討する。 - 短期の調整力実績データを四半期ごとに分析・報告し、上げ下げ調整力の必要量や電源Ⅰの必要量・区分を審議する。 - マージンは目的別に5区分で整理され、北本の一部は現状維持または廃止方向を確認済みだが、他の区分や増設分の利用方法は継続検討である。
- 2
電源Ⅰの必要量・要件について
- 電源Ⅰは、実需給で必要な上げ調整力の総量から単独で算定しにくく、電源Ⅱの余力を含む確保状況が前提となる整理である。 - 暫定案では、小売事業者の確保に期待できない供給予備力を電源Ⅰで確保し、小売に期待する部分も原則として一般送配電事業者が確保するが、小売の供給力確保義務は続く。 - 今年度の公募では、必要性を説明できる場合に電源Ⅰへ周波数制御要件を設定でき、電源Ⅰ´には周波数制御に対応しない電源やネガワットも応募可能とする案である。 - 必要予備力の量や調整力の細分化、ネガワットの要件は未確定であり、今後の検討・実証結果を踏まえて定める。
- 3
稀頻度リスク対応について(大規模自然災害対応)
- 東日本大震災では東京で約2,100万kWの電源が脱落し、周波数低下に対してAFC・EPPS・負荷遮断などが動作、約5分後に周波数が回復した。 - 供給力不足により3月14日から計10日間の計画停電を実施したが、電源復旧・融通・需要対策を進め、8月18日は予備率10.9%を確保した。 - 瞬時調整契約の震災時の実際の遮断量は確定できず、石油火力固有の停電抑制効果も確認されていない。 - 瞬時調整契約と石油火力の必要性・必要量は未決であり、委員会で継続検討する方針である。
- 4
「石油火力」の位置付けと石油火力向け石油燃料の供給について
- 石油連盟は、石油火力を調整力・予備力に位置付けるか早急に検討し、位置付けるなら平時から一定稼働させるよう提起しているが、委員会の決定ではない。 - 供給計画上、石油火力発電量は2016年度561億kWhから2025年度266億kWhへ、燃料需要試算は12,597千kLから5,973千kLへ減少する。 - 需要縮小により、低硫黄原油の調達、専用設備・精製余力、内航輸送力が細る懸念があり、内航黒油油送船は2025年度26隻との推計である。 - 震災後には燃料の緊急増産・輸入増などで供給を確保した実績がある一方、将来の供給網維持策や必要な稼働量は未決定である。
- 5
稀頻度リスク対応について(猛暑・厳寒H1需要への対応)
- 10年に1回程度の猛暑・厳寒でも、電源トラブルがないのに供給不足となり特別な節電要請や計画停電に至る事態を避けるため、追加供給力等を確保する案が示された(提案段階)。 - 手段は電源に限らず需要抑制も含め、制度整備までの暫定措置として一般送配電事業者が原則確保する案であり、小売事業者の供給力確保義務は継続する。 - 必要量はH1需要向け必要供給力とH3需要向け必要供給力の差とし、2017年度の試算は平年H3需要向け予備率を仮に8%と置いた場合、東京129万kWなどである。 - 2016年度夏季評価では東京のみ7月約130万kW、8月約15万kWの追加対策が必要とされたが、厳気象を超えるリスクや厳気象と電源故障の同時発生まで停電等を必ず回避する措置ではない。
- 6
調整力の検討のためのデータ収集結果について~4・5・6月分~
- 2016年4~6月の分析では、小売の需要予測は前日から1時間前に更新しても誤差が大きく縮まず、高めの予測傾向が見られた。東京で偏りが顕著で、沖縄は低めの予測傾向であった。 - 一般送配電事業者の需要予測の偏りは小売より小さく、沖縄以外ではH3需要の±10%を超える誤差はほとんどなかった。小売・FIT①の該当コマ数は九州で他エリアの約3倍であった。 - FIT①の前日予測は前々日予測より誤差の標準偏差が概ね小さく、四国・九州では大きな誤差が目立った。予測誤差は風力より太陽光が支配的である。 - 九州の残余需要は午前に減少、午後に増加する時間内変動が多く、東京など太陽光導入量が比較的少ない地域では午前の増加傾向が見られた。本資料は分析結果の報告であり、必要調整力の決定ではない。
- 7
ディマンドリスポンス事業と調整力公募への期待
- 2016年時点の事業者提案であり、厳気象需要向けの「電源Ⅰ´(電源Ⅰ-b)」公募にDRを参加可能とするよう求めている。 - 欧州の周波数調整、再エネ余剰時の需要創出、需給逼迫時の56.1万kW抑制実績を、DR活用の根拠として示す。 - 公募要件案は最低1万kW、応答は3時間前(前日予告あり)または1時間前、継続1~3時間、成功率90%以上などである。 - DRを予備力の選択肢に加え、柔軟性・経済性、需要家のコスト低減、産業競争力向上につなげることを期待する。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
調整力及び需給バランス評価等に関する委員会
ほかの開催回と資料を、開催日の順に確認できます。
