この回のダイジェスト
小売自由化後の競争状況を評価し、監査規程改正案と九州電力の災害特別措置延長案を示した。
この回で示されたこと
- 自由化後約半年の評価では、新電力の参入・シェアや料金メニューの多様化が進んだ一方、みなし小売電気事業者は旧供給地域の小売シェア約9割を占め、卸市場の取引所取引比率も2016年9月時点で約2.8%にとどまるとされた。資料1資料2
- 経過措置料金の解除は、2020年4月に旧供給区域のみなし小売電気事業者の供給義務等を撤廃する制度であり、2019年4月以降は2020年4月以降も経過措置料金が必要な地域を指定できる。解除基準は未確定であり、発電・卸・小売の構造や地域間競争を含む市場全体を総合的・構造的に評価する方針が示された。資料3資料1
- ガス事業監査規程は新ガス事業法への対応と監査報告書の様式・記載要領の見直し、電気事業監査規程は監査報告書の様式・記載要領の見直しを行う案である。両規程に基づく平成29年度監査計画は4月中を目途に定め、監査時期・実施先・監査事項などを記載する予定である。資料4
- 九州電力の熊本地震に係る災害特別措置の延長について、委員会は経済産業大臣が認可等を行うことに異論がない旨を回答する案を示した。対象地域は熊本県全市町村のほか、福岡県3市、大分県4市町、宮崎県6市町村、鹿児島県2市で、支払期限の延長や電気を使用しない月の料金免除などが対象となる。資料5
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この回の資料と要約
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電力市場における競争状況の評価
- 平成28年4月の小売全面自由化から約半年の初回評価では、新電力の参入やシェア拡大、料金・サービスの多様化が見られたが、改革の成果はまだ初期段階である。 - 新電力の総需要シェアは約8%、旧供給地域のみなし小売事業者のシェアは約9割であり、卸市場の取引所取引も総需要の約2.8%にとどまるなど、市場構造の変化は限定的である。 - 需要家の認知度は9割超で、購入先変更者の多くが手続きを簡単と評価する一方、制度理解には地域差があり、競争促進には分かりやすい情報提供が重要とされた。 - 経過措置料金の解除基準は未具体化であり、2020年4月の供給義務等の撤廃に向け、市場全体と地域間競争を継続評価する必要がある。
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電力市場における競争状況の評価
- 平成28年9月時点で新電力の販売電力量シェアは総需要の7.7%、低圧の2.5%であり、みなし小売が小売市場の92.3%を占める。地域別HHIも高く、市場集中度はなお高水準である。 - 発電設備出力の85%は旧一般電気事業者・旧卸電気事業者が保有する。JEPX取引は前年同期比で増えたが総需要の2.8%にとどまり、連系線分断時には寡占的な卸市場が頻繁に生じる。 - 送配電部門の独立運営と調整力の公募調達が進む一方、託送手続への不満や自由化直後のシステム障害が報告された。ネガワット制度は平成29年4月施行予定、連系線の間接オークションは検討段階である。 - スマートメーター普及率は29.7%で、切替経験者の約8割が手続を簡単と回答した。小売料金は燃料費調整の低下で概ね下落したが、低圧電灯では夏季の使用量増加が一部地域の単価上昇要因となった。
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「電力市場における競争状況の評価」について
- 小売全面自由化後、低圧分野で新電力のシェアや参入事業者、料金メニューは増えたが、旧供給地域のみなし小売のシェアは約9割で、卸・地域間競争にも大きな変化は見られない。 - 自由化の認知度は高い一方、理解には差があり、需要家の選択を促す分かりやすい情報発信が重要である。 - 平成31年4月以降、経過措置料金が必要な地域を指定可能となり、平成32年4月に旧供給地域でのみなし小売の供給義務等が撤廃される予定である。 - 解除基準は未確定であり、発電・卸・小売市場の構造や地域間競争、市場間の影響を含む総合的な評価が今後必要である。
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監査規程の改正について
- 新ガス事業法の施行に伴い、ガス事業監査規程を改正する。 - 平成28年度の監査状況や要報告事項の事例を踏まえ、ガス・電気両規程の監査報告書様式と記載要領を見直す。 - 見直しの目的は、より柔軟かつ効果的・効率的な監査の実施である。 - 平成29年度監査計画と報告徴収の具体的項目を4月中を目途に定める予定である。
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特定小売供給約款及び託送供給等約款以外の供給条件の認可について
- 九州電力による熊本地震の災害特別措置の延長について、委員会は認可等に異論がない旨を回答する案である。 - 対象は被災需要家と託送供給利用者で、支払期限の延長や不使用月の料金免除などを措置内容に応じて延長する。 - 対象地域は熊本県全市町村と、福岡・大分・宮崎・鹿児島県の一部市町村である。 - 九州電力の申請は3月31日、経済産業大臣の意見照会は4月3日であり、延長期間は資料に記載されていない。
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電力・ガス取引監視等委員会
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