この回のダイジェスト
第4回はNETsの市場形成・技術選定・ルール整備の論点を示し、農業・ブルーカーボンの実例を共有した。
この回で示されたこと
- 産業化するNETsの優先順位は決めず、市場形成の条件と技術選定の視点を提示し、追加論点を求めた。選定軸案はTRL、除去コスト・ポテンシャル、技術力、面積、効果確認、国内の地理・気候条件、社会・環境影響、コベネフィットである。資料1
- 農業を炭素固定・排出抑制・食料等の生産を組み合わせる手段とする提案を示した。稲わら由来バイオガスとバイオ炭の構想、高知県IoPの施設園芸で投入・排出を可視化し最適化する研究開発目標を紹介した。資料2
- 黒ボク土の4年間の試験では、木炭10・20・40t/ha施用区の炭素収支が4.89・13.4・29.9t C/ha、無施用区が−3.55t C/haであった。特定の土壌・試験条件下の結果として示された。資料2
- 浅海生態系の吸収量試算は、海藻養殖を含まない標準値で現在132万t-CO₂/年、2030年157万t-CO₂/年である。Jブルークレジット®は2022年度に21サイト、3,733.1tを認証し、計測・審査と購入資金の活動への還流を示した。資料3
- CDRルール形成を「気候変動対策での位置づけ」「定義」「技術別MRV」「技術固有ルール」の4分類で進める案を提示した。技術成熟度や目的に応じた段階的整備、産官学の戦略検討の場の必要性を論点として挙げた。資料4
- NETsのLCA/TEAには共通の世界基準・ガイドラインがなく、データの不確実性、評価範囲・機能単位、時間軸が課題とされた。DAC等には研究・算定例がある一方、風化促進やブルーカーボンにはガイドラインがないと整理した。資料5
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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産業化の際に重視すべき項目について
- 本資料は、優先して産業化するNETsを決定するものではなく、市場形成の論点と技術選定の視点を整理した議論資料である。 - 初期需要、政府支援、クレジット市場、コベネフィット、効果測定・認証ルールが産業化の主要論点である。 - DACCS・BECCSは国内のCCS適地や再エネが制約となる一方、海外では適地や支援制度を背景に市場形成が進みつつある。ブルーカーボンや風化促進は国内条件が利点となり得るが、除去量・環境影響の検証が必要である。 - 技術選定ではTRL、コスト、ポテンシャル、国際競争力に加え、面積、効果確認、地理・気候、環境影響、各国の取組、コベネフィットを考慮し、追加視点を議論する。
- 2
ネガティブエミッション市場創出に向けた検討会:ネガティブエミッションと農業の連携に関して
- 資料は、農業を食料生産に加え、炭素固定や物質・エネルギー生産、N₂O・CH₄排出抑制を担うネガティブエミッションの手段として提案する。政策決定ではなく、検討会で示された構想である。 - 高知県のIoPはSAWACHIが完成し、県内約1,500戸にデータ駆動型農業が定着したと報告される。野菜産出額はH27の622億円からR2の715億円へ増加した。 - バイオガス由来の炭素固定、施設園芸でのCO₂利用とバイオ炭施用を組み合わせる構想を提示し、投入・排出の可視化や最適化は今後の研究開発・実証目標としている。 - 黒ボク土の試験では木炭施用量の増加に伴い炭素収支が改善したが、結果は特定条件下のものとして示されている。
- 3
ブルーカーボンに関する国内外の動向
- 浅海生態系のCO₂吸収量は、海藻養殖を除く試算で標準値が現在132万t、2030年157万t-CO₂/年であり、内訳では海藻藻場が54%を占める。最新値は今後公表予定である。 - JBEのJブルークレジット®は、活動の吸収量を審査・認証し、購入資金を漁業者や市民団体等の保全・再生活動へ循環させる制度である。 - 認証には自主的活動の効果と追加性の提示が必要で、証拠の確実性は審査認証委員会が判断し認証量に反映する;2022年度は21サイト、3,733.1t-CO₂を認証した。 - 各地の事例は藻場・干潟の再生に加え、生物多様性、水産資源、水質浄化、環境学習等の便益を示す一方、継続的な資金・体制・計測方法の整備が課題として挙げられている。
- 4
CDR市場創出にかかるルール形成について
- CDR市場創出に向け、位置づけ・定義・技術別MRV・技術固有ルールの4段階で形成する案が示されたが、具体策は未決定である。 - 国際的な概念や対象技術、MRVは未確立の領域が多く、日本の強みを踏まえた技術定義には根拠の蓄積が必要である。 - 技術の成熟度と目的に応じて、概念提案からMRVの公的承認まで進め、除去量と環境影響の不確実性を段階的に低減する想定である。 - 産官学の議論の場を設ける必要性や、技術別課題を国際機関・標準化機関へ反映する方法が検討論点である。
- 5
ネガティブエミッション技術のLCA/TEAに関する現状と課題
- NETsのLCA/TEA研究は2018年以降増加しているが、評価に関する世界共通の基準・ガイドラインは存在しない。評価ルールの形成が重要とされる。 - 除去ポテンシャルの算定前提は技術ごとに異なり、DACのコストも燃料価格、規模、大気条件などに左右されるため、数値の単純比較には留意が必要である。 - 主な評価課題は、インベントリーデータの透明性・不確実性、評価範囲と機能単位、時間的要素の扱いである。 - DACや鉱物化には算定方法の研究例がある一方、風化促進やブルーカーボンなどにはガイドラインがなく、共通ルールの整備時期も示されていない。
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ネガティブエミッション市場創出に向けた検討会
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