この回のダイジェスト
中間整理を軸に、排出算定・MRV・CI基準とe-メタン事業化の論点が示された。
この回で示されたこと
- 都市ガスの中間整理は、2050年に向けて化石LNGを合成メタン・バイオメタンへ段階的に置き換え、既存導管・需要家設備を活用する方向を示した。水素は専用導管・ローリー供給、代替ガスの安定調達が難しい分は2050年以降にクレジットやCCUS等を伴うLNG利用を想定する。資料1
- 合成メタンはサバティエ反応で毎時1万~数万㎥の製造技術を2030年に確立する目標であり、海外製造・輸入案件は2025年の事業投資判断を目指す検討段階とされた。燃焼時CO₂の制度ルール、技術開発支援、LNG輸入価格との差への配慮は今後の検討事項である。資料1
- 合成メタンの排出計上は、二重カウントを認めない前提で利用側をゼロとする案1を基に検討するのが望ましいとの中間整理が示されたが、制度決定ではない。原排出者・回収側への誘因、海外ルールとの整合、国内導管注入・海外輸入分の事業者別/メニュー別係数への反映が論点として残った。資料2
- バイオマス由来CO₂による合成メタンは、国際的にはバイオメタン扱いが一般的との説明を踏まえ、国内制度でもバイオガスまたは同様に扱う案が論点として提示された。低熱量ガスの熱量差補正による係数算定も提案され、需要家向け説明や法的責任が論点となった。資料2
- 大阪ガスは2030年導入を目指すe-メタン案件として、米国キャメロン年13万トン、豪州・ペルー・マレーシア各年6万トン、米国中西部最大年20万トンの検討計画を示した。キャメロン案件は2024年度FEED、2025年度最終投資決定、2030年輸出を目指し、同社は2024年のFEED意思決定までの商用化支援とカウントルール整理を要望した。資料3
- e-メタンのMRVでは天然ガス利用をベースラインとし、原料調達から消費までの評価範囲を方法論ごとに定める考え方が示された。ISO 14067準拠CFP、IMO LCA、JOGMECガイドライン第2版案はそれぞれ検討・提案段階で、燃焼ゼロ扱いやCO₂控除は原排出者側で排出計上済みであることを前提とする。資料4
- JOGMECのCIガイドライン第2版は、Well to Gateでの算定に主要排出源の一次データ推奨、水電解水素、e-メタン製造・混合液化を追加する準備段階とされた。e-メタンの混合・液化排出は天然ガスとの割合に応じ熱量ベースで配分する。資料5
- e-メタンを導入推進対象とする炭素目標・算定方法を日本として整理し、サプライチェーン全体・世界規模の削減貢献を評価・発信する案が提示された。水素の低炭素基準3.4 kg-CO₂e/kg-H₂や海外基準が参照例として示されたが、算定範囲が異なり単純比較できず、e-メタンの目標・方法は未決定である。資料6
前回からの変化
- 燃焼時CO₂の扱いは前回も制度検討中だったが、今回は二重カウントを認めない場合に利用側ゼロとする案1を基に検討するのが望ましいとの中間整理まで進んだ。原排出者・回収側への補完的誘因は未解決である。資料2
- 前回はSHK制度で事業者別・メニュー別係数を導入する方針と算定詳細の継続検討が示されていた。今回は、合成メタンの国内導管注入・海外輸入分の係数反映や、低熱量ガスの熱量差補正が具体的論点となったが、制度結論は示されていない。資料2
- 前回はCIガイドライン第2版に水電解水素・e-メタン算定を追加する予定で作成中だった。今回は主要排出源で一次データを推奨すること、e-メタン製造と天然ガス混合・液化の算定方法が追加内容として示され、公表に向けた準備段階である。資料5
- 前回示された米国中西部案件の最大年20万トン構想と2025年度投資判断目標に対し、今回は初期FS完了、2024年度FEEDに向けた現地調査、2025年度最終投資決定・2030年輸出目標が示された。資料3
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
都市ガスのカーボンニュートラル化について:中間整理(概要)
- 2050年に向け、都市ガス中の化石LNGを合成メタン・バイオメタンへ段階的に置き換え、既存インフラを活用する供給像が示された。水素は専用導管やローリーで供給する想定である。 - 合成メタンは大規模製造技術の確立を目指す段階で、電力・水素コストと燃焼CO₂の扱いに係る制度整備が課題である。 - バイオメタンは技術的に確立した移行手段だが、コストの大幅低下は見込みにくく、LNGとの価格差を踏まえた導入促進が検討課題である。 - 今後、競争・新規参入を促す規制と支援の仕組みを、需要家の視点や財源負担も含めて具体化する方針である。
- 2
合同会議における検討内容の報告
- 合成メタンの排出計上は、二重カウントを認めない制度では利用側ゼロの案1を基に検討することが望ましいとの中間整理であり、制度決定ではない。 - 案1では原排出者・回収側への補完的な誘因づくりが課題であり、案4(双方ゼロ)にも実排出への責任や国際ルールとの整合性に留意が必要である。 - ガス事業者の係数に国内供給・海外輸入の合成メタンを反映する必要性や、低熱量ガスの熱量補正方式が議論されたが、算定方法の確定には至っていない。 - バイオマス由来CO₂からの合成メタンをバイオガス同様に扱う案が提示されたが、国内定義とSHK制度への反映は今後の検討事項である。
- 3
2030年からの社会実装に向けた e-メタン製造に関する実現可能性の検討
- 大阪ガスは、2030年導入を目指し、米国・豪州・ペルー・マレーシアなどでe-メタン供給網を検討中であり、案件はいずれも計画段階である。 - 産業由来CO₂案件では国際的な排出カウントの整理、バイオ由来案件では原料の調達・確保が主な課題である。 - 同社は、2024年のFEED意思決定までに、価格差を踏まえた商用化支援と、利用側排出ゼロを実現する二国間協議・国内制度整備を求めている。 - e-メタンの環境価値・原産地証明を示して取引する証書制度も要望しているが、資料時点で制度は未確立である。
- 4
MRV(測定・報告・検証)の方法論について
- e-methaneの削減成果を定量化するMRV方法論の整備は進行中であり、企業間・国家間の帰属ルールにつなげることが目指されている。 - 算定では天然ガス利用をベースラインとし、評価範囲はISOが消費まで、IMOが船舶航行まで、JOGMECが製造までと異なる。 - ISO算定式は専門分科会に提案中、IMOガイドラインは検討中、JOGMEC第2版案にはe-methaneが追加されている。 - CO₂のマイナス計上や燃焼排出ゼロの扱いは、原排出者側でCO₂が既に計上済みであることが条件である。
- 5
LNG・水素・アンモニアの温室効果ガス排出量及び Carbon Intensity 算定のための推奨作業指針(CI ガイドライン第2版)概要説明資料
- JOGMECはLNG・水素・燃料アンモニア・合成燃料のGHG排出量とCIの算定指針第2版を準備中であり、CIの対象範囲は原料生産から製造までのWell to Gateである。 - 第2版では、主要排出源の特定と一次データの使用推奨、水電気分解水素の算定、e-methaneの製造・混合液化段階の算定を追加する。 - 主要排出源は対象バリューチェーンの排出量の約8割を占めると2022年度調査で確認され、燃料・電力由来とプロセス由来の排出を算定し、CCSの削減量を控除する。 - e-methaneの混合・液化排出は供給割合に応じて熱量ベースで配分し、大気由来CO₂の回収・輸送排出も含めて二重計上や未算定を防ぐ。
- 6
合成メタン(e-methane)利用に係る研究・検討
- e-methaneの導入推進に用いる炭素目標と算定方法を日本として整理し、利用によるGHG削減効果を科学的に評価・発信することが提案されているが、具体的基準は未決定である。 - 検討は関係企業等が参画する団体・研究会で行い、本協議会へ報告する案である。 - 水素基本戦略はIPHE方法論に基づき、Well to Production Gateで3.4 kg-CO₂e/kg-H₂以下を低炭素水素の基準として提示している。 - 海外の水素基準は算定範囲や条件が異なるため単純比較できず、日本では輸送やキャリア変換等の排出評価も論点となる。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
メタネーション推進官民協議会
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