電力・ガス取引監視等委員会は、送配電部門の改革を、自由化後の公平な託送、安定供給のための需給調整、中立性確保の三分野で進めてきた。資料は、予定された制度の多くが導入・運用段階に入り、委員会が監視と制度設計の双方を担ってきたと整理する。一方、需給調整市場の価格規律や新託送料金制度などは、設計・監視の継続課題である。
低圧託送制度と30分単位の計画値同時同量制度は2016年度に導入された。導入初期にはシステム障害や使用量通知の遅延があったが、運用は安定し、2020年3月末までに大手から新電力等へのスイッチングは約1,314万件に達した。約款上の送電ロス率が実績を上回っていた問題では、委員会の要請を受けて約款が改定され、2020年2月から新率が適用された。
送配電部門は沖縄電力を除き2020年4月までに法的分離され、人事・情報管理・業務委託等の行為規制も導入された。託送料金は効率化を踏まえて審査され、毎年の事後評価と収支監査が行われている。これまで値下げ命令の発動基準を超えた事業者はない。監査・指導では誤算定や通知遅延等への是正を求めてきた。
調整力は2016年度からエリア内で公募調達され、2021年度から需給調整市場を段階的に導入し、エリアを越えた調達・運用へ移る予定である。市場価格の規律や監視方法は検討中であり、市場支配力を持つ電源提供者への対応も論点である。
インバランス料金は、2016年度以降、前日スポット市場価格等を基に算定されてきたが、エリア・時間帯ごとの需給状況を十分反映しない場合があった。2022年度からの新制度では、原則として実需給で稼働した調整力の限界的なkWh価格を用い、需給ひっ迫時には停電リスク等を反映して料金を上乗せする。2022~2023年度はひっ迫時補正の暫定上限を200円/kWhとする。出力抑制時の系統余剰は0円/kWhとするなど、個別条件も設ける。委員会は制度を詳細設計し、料金の動きを監視して過去の算定上の問題についても改正を提言してきた。
委員会は、託送料金審査・事後評価、送配電業務の監査、調整力公募のガイドライン策定と運用監視、インバランス料金制度の設計などを実施した。容量市場では制度設計に参画し、2020年度の初回オークション監視では売り惜しみや価格つり上げを確認しなかったと公表した。
今後の制度設計課題は、2023年度導入予定のレベニューキャップ制度、発電側基本料金、系統混雑時の管理手法、配電事業の料金規制である。レベニューキャップ制度では、送配電事業者が5年ごとに事業計画と収入上限を設定し、委員会が期初審査と事後評価を担う。制度の詳細設計と審査体制の整備を進める段階であり、資料は、行為規制の監視、需給調整市場の価格規律、各新制度の設計・審査に今後注力すべき論点として議論を求めている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「電力システム改革の進捗と委員会の取組について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_kensho.html)をもとに当社作成
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