東北電力株式会社の個別原価計算に関する説明
資料の目的・背景
本資料は、東北電力株式会社が示す個別原価計算に関する費用配賦の方法を詳細に説明するものである。資料では、総原価の算定及び各部門への配分プロセスが示されている。
主要な検討内容・論点
1. 費用の配賦(個別原価計算)の概要
- 総原価は以下の式で算定される。
- 総原価 17,779億円 = 営業費 24,386億円 + 事業報酬 660億円 - 控除収益 ▲7,267億円
2. 個別原価計算のフロー
個別原価計算は以下のステップで行われる。
STEP 1: 部門への整理
- 電気事業報酬は「一般管理費等」に整理し、その後、各部門の資産割合に応じて配分する。
STEP 2: 送配電関連費の整理
- 販売費及び購入販売電力項目を整理し、発生の主な原因に応じて各費用を配分する。
STEP 3: 固定費・可変費への整理
- 固定費は最大電力などに基づき配分し、可変費は発電量に基づいて整理する。
STEP 4: 需要種別への整理
- 各需給種別に原価を整理し、最終的な配分を実施する。
3. 原価算定に関する数値
2023年から2025年度の原価算定期間において、以下の詳細が示されている。
| 項目 | 金額(億円) |
|---|
| 総原価 | 17,779 |
| 営業費 | 24,386 |
| 事業報酬 | 660 |
| 控除収益 | ▲7,267 |
4. 二次原価の配分
以下の表は、原価の二次配分結果を示している。
| 部門 | 水力 | 火力 | 原子力 | 新エネ等 | 販売 | 一般管理費等 | 合計 |
|---|
| 固有 | 382 | 12,449 | 1,378 | 93 | 257 | 1,263 | 15,822 |
| 一般管理 | 128 | 427 | 392 | 26 | 290 | 1,263 | - |
5. 差異の要因
固定費及び可変費のそれぞれに関して、様々な要因(例: 発電量、需要家の分類)に基づいて配分計算が行われる。
6. 料金の決定等に関する表
以下に固定費、可変費等の料金決定に関する情報を示す。
| 固定費 | 可変費 | 需要家費 | 送配電関連費 | 合計 | 販売電力量(億kWh) | 単価(円/kWh) | 想定料金収入 |
|---|
| 537 | 1,843 | 156 | 959 | 3,494 | 89 | 39.44 | 3,493 |
7. 課題・リスク
費用配分において、多数の基準(規則第6条、規則第8条など)に従った整備が求められ、実施が複雑になる可能性がある。
今後の予定
今後のスケジュールは示されていないが、2023年から2025年の間に行われる収集データに基づき、定期的な見直しが期待される。
今回申請原価の具体的配分結果
原価配分の概要
今回の原価配分結果は、送配電における非関連費の規制(特定需要)と自由化(非特定需要)に関して以下のようになっている。
原価には以下の2種類の費用が含まれている。
- 可変費:販売電力量によって変動する費用(例:燃料費)
- 固定費:販売電力量にかかわらず必要な費用(例:修繕費)
費目別の配分結果
以下の表は、費目別の規制・自由配分結果を示している。
| 費目 | 合計 | 規制特定 | 自由非特定 |
|---|
| 人件費 | 459 | 91 (20%) | 368 (80%) |
| 燃料費 | 11,299 | 1,503 (13%) | 9,796 (87%) |
| 修繕費 | 868 | 127 (15%) | 741 (85%) |
| 減価償却費 | 971 | 141 (15%) | 830 (85%) |
| 事業報酬 | 660 | 115 (17%) | 545 (83%) |
| 購入電源費 | 8,963 | 1,201 (13%) | 7,762 (87%) |
| 公租公課 | 481 | 70 (15%) | 411 (85%) |
| その他 | 5,921 | 713 (12%) | 5,209 (88%) |
| 計 | 17,779 | 2,535 (14%) | 15,244 (86%) |
| 販売電力量 | 688 | 89 (13%) | 599 (87%) |
注記
料金算定規則上は費目別の規制・自由配分は行っておらず、算定は料金算定規則に準じたものである。
修繕費の詳細配分
修繕費についての詳細な配分結果は以下の通りである。
| 費目 | 合計 | 規制特定 | 自由非特定 |
|---|
| 電源費給電費 | 862 | 125 (14%) | 737 (86%) |
| 需要家費 | 2 | 2 (71%) | 1 (29%) |
| 一般販売費 | 3 | 0 (14%) | 3 (86%) |
| 計 | 868 | 127 (15%) | 741 (85%) |
この結果から、各費目における規制と自由部門の配分比率が明確に示されている。