電気料金及び収支実績に関する評価資料
資料の目的・背景
本資料は、東京電力エナジーパートナー株式会社による電気料金に関する評価を目的とし、料金改定、収支実績、規制部門と自由化部門の利益率の乖離要因、料金原価と実績の比較などが含まれている。
目次
- 2012年料金改定の概要
- 2016年度における収支実績
- 規制部門と自由化部門の利益率の乖離要因
- 料金原価・実績比較
- 経営効率化
2012年料金改定の概要
- 2012年5月11日、東京電力は経済産業大臣に対し、規制部門料金の値上げを申請した。
- 改定は、原価算定期間を2012年度から2014年度までの3カ年とし、平均10.28%の値上げを見込んでいた(自由化部門は16.39%)。
- 結果として、同年7月25日に規制部門で平均8.46%の値上げが認可され、9月1日より実施された(自由化部門は14.90%)。
前提諸元(旧東京電力単体)
| 指標 | 2012-2014年度 |
|---|
| 販売電力量 (億kWh) | 2,773 |
| 為替レート (円/$) | 78.5 |
| 原油価格 ($/b) | 117.1 |
| 原子力利用率 (%) | 18.8 |
| 事業報酬率 (%) | 2.9 |
| 平均経費人員 (人) | 36,283 |
2016年度における収支実績
- 2016年度の規制部門の電気事業利益は77億円、自由化部門は563億円となった。
- 全社を挙げたコスト削減の結果、規制部門・自由化部門ともに黒字を達成した。
電気事業利益または損失(億円)
| 指標 | 規制部門 (A) | 自由化部門 (B) | 合計 (A + B) | 旧東京電力単体 |
|---|
| 電気事業収益 | 16,487 | 23,351 | 39,839 | 42,296 |
| 電気事業費用 | 16,409 | 22,787 | 39,197 | 39,165 |
| 電気事業損益 | 77 | 563 | 641 | - |
| 利益率 (%) | 0.5% | 2.4% | 1.6% | 7.4% |
規制部門と自由化部門の利益率の乖離要因
利益率の乖離要因は以下の通りである。
- 自由化部門は原子力発電停止による燃料費影響が大きく、可変費の割合が高いため影響を受けやすい。
- 規制部門は需要減に伴う収支悪化影響が大きく、固定費の割合が高い。
主な影響試算
| 部門 | 燃料費影響 (①) | 需要減影響 (②) | 固定費負担割合補正影響 (③) | 合計 (① + ③) | 2016年度 | 2016年度除外後 |
|---|
| 規制部門 | 581 (3.5%) | 368 (2.2%) | 97 (0.6%) | 1,046 (6.3%) | 77 (0.5%) | 1,123 (6.8%) |
| 自由化部門 | 1,243 (5.3%) | 44 (0.2%) | 97 (0.4%) | 1,190 (5.1%) | 563 (2.4%) | 1,753 (7.5%) |
料金原価・実績比較
主な前提諸元の比較
- 以前の料金改定時の想定と実績を比較すると、販売電力量が減少し、為替レートが大幅な円安、原油価格が大幅に下落した。
| 指標 | 原価 ① | 実績 ② | 差異 ②-① |
|---|
| 販売電力量 (億kWh) | 2,773 | 2,417 | ▲356 |
| 為替レート (円/$) | 78.5 | 108.4 | 29.9 |
| 原油価格 ($/b) | 117.1 | 47.5 | ▲69.6 |
各費目の内訳
| 費目 | 原価 ① | 実績 ② | 差異 ②-① |
|---|
| 人件費 | 3,387 | 231 | 3,156 |
| 燃料費 | 24,585 | - | 24,585 |
| 修繕費 | 4,095 | 0 | 4,095 |
| 減価償却費 | 6,171 | 4 | 6,166 |
| 購入電力料 | 7,876 | 26,987 | 19,111 |
経営効率化
東京電力はコスト削減を図るために、様々な施策を実施し、経営効率を向上させることで継続的な収支改善を目指している。
経営効率化に関する分析
- 経営効率化に向け、外部専門家の活用や生産性向上に努め、3,626億円のコスト削減計画を上回る7,673億円のコスト削減を達成した。
コスト削減の主要項目
| 削減項目 | 主な削減内容 | 計画 (A) | 2016実績 (B) | 深掘額 (B) - (A) |
|---|
| 人件費 | 人員削減年収の削減、退職給付制度の見直し | 1,125 | 1,698 | 573 |
| 修繕費 | 工事点検の中止、実施時期の見直し、競争的発注 | 422 | 1,878 | 1,456 |
| 燃料費 | 燃料価格単価の低減、電源活用 | 450 | 2,585 | 2,135 |
| 設備投資関連費用 | 設備投資削減による償却費減 | 327 | 378 | 51 |
| その他 | 委託費、消耗品費などの削減 | 1,302 | 1,134 | 168 |
| 合計 | | 3,626 | 7,673 | 4,047 |
今後の見通し
- 2017年度の経常損益見込みは650億円だが、規制部門は100億円の赤字が予想されている。必要に応じた料金改定の判断を行い、サービス品質の向上を図る方針である。
このように、本資料は東京電力エナジーパートナーの電気料金、収支実績、及び経営効率化に関する重要な内容を扱っている。