需給調整市場における三次調整力②に関する資料
資料の目的・背景
本資料は、需給調整市場における三次調整力②(以下「三次②」)に関連する意見募集のために、電力広域的運営推進機関が作成したものである。意見募集の対象は、需給調整市場の設計や運用に関する内容であり、広く意見を求めている。
検討内容・スケジュール
主要な検討項目
本小委員会では以下の項目について検討を行っている。
- スケジュールについて
- 需給調整市場におけるリクワイアメントおよび契約体系について
- 事前審査について(アグリゲーターも含む)
- アセスメントおよびペナルティについて
- 精算について
スケジュールの詳細
| 前日スポット市場時間前市場のスケジュール | AM | PM | GC |
|---|
| 16時 | 前日スポット市場 | 8時 | 12時 |
| 入札受付期間 | 入札受付期間 | 約定処理 | 小売発販計画需調計画提出 |
| 17時30分 | TS0 翌日計画提出 | | |
リクワイアメントおよび契約体系
リクワイアメントについて
需給調整市場では以下のリクワイアメントが定められている。
- 調整電源を、落札した量、買い手が調整できる状態に維持し、指令を受けた場合にはそれに応じる義務を負う。
- 具体的なリクワイアメントの詳細は契約にて定める。
需給調整市場における契約体系
需給調整市場において契約は以下の通り。
- 属地TSO - 調整力提供者間の契約:
- 需給調整市場に関する契約(ΔkW・kWh)
- 余力活用に関する契約(kWh)
資格要件
調整力提供者は以下の要件を満たす必要がある。
事前審査の具体的な方法
事前審査は参加リソースの商品要件への適合を確認することを目的とする。具体的には以下の項目が評価される。
| 項目 | 実施内容 |
|---|
| 評価方法 | 実出力実需要と基準の差 |
| 評価対象 | 応動時間出力変化量継続時間等 |
| 計測間隔 | 5分 |
| 許容範囲 | 応札予定ΔkWの10% |
アセスメントおよびペナルティ
アセスメントの目的
- アセスメント I: ΔkWの供出可否確認
- アセスメント II: 応動実績の確認
ペナルティについて
- アセスメント I の結果によるペナルティは、ΔkWの供出不足に基づき課される。
- ペナルティはデフォルトで1.5倍の強度で設定される。
需要家リストおよびパターン
需要家リストの内容
需要家リストには以下の情報が記載される。
- 需要家名称
- 電源等種別
- 所在地
- 供出電力
- 供出方法
- 他の需要抑制契約
スケジュールにおける提出・変更
需給調整市場に係る需要家リストは以下の流れで提出される。
- 事前審査までにリスト・パターンを一般送配電事業者に提出。
- 審査を受け、合格したものが応札可能。
- 需給調整市場へ参入する場合は、四半期ごとの変更が可能。
契約不履行への対応
第11回需給調整市場検討小委員会において、契約不履行に対するペナルティに関する詳細が決定された。以下に、アセスメント I とアセスメント II に分けてまとめる。
アセスメント I の内容
- 目的: 発電計画等に対する評価
- 主な規定:
- 通常、故意または過失がない場合はリクワイアメントを果たさない事象は発生しない。
- 故意または重過失により複数回の是正勧告にも改善が見られない場合には、以下の対応を検討する:
- 電源脱落やシステムトラブルによる契約不履行に関しては、改善の状況を踏まえた上で、一般送配電事業者と協議し、是正勧告の対象とするかを決定。
- ペナルティは事業者単位で課すこととする。
アセスメント II の内容
- 目的: 契約不履行のペナルティを評価
- 評価基準:
- 落札時間(30分×6コマ 計3時間)ごとにペナルティの発生を確認する。
- ペナルティの発生回数が月あたり3回以上の場合、事前審査を再実施する。
- 電源脱落やシステムトラブルに関しては、是正勧告の対象とするかを協議。
- ペナルティは入札単位(発電機またはパターン単位)で課すこととする。
精算および精算データの取り扱い
精算の基本方針
- 落札ブロック内は全て調整力として精算する。
- 落札ブロック前後の電力量に関しては実績と基準の差をインバランスとして精算する。
精算時期と預託金の取り扱い
- ΔkWの精算は電力量によらず、オンラインTMを用いて1~2ヶ月後に実施する。
- 精算時期が一致するため、預託金は不要とする。
精算フローの概要
| フロー | 現在 | 市場開設後 | 課題 |
|---|
| 精算データアセスメント | オンラインTM電力計等 | オンラインTM | 計量器の整理 |
| 監視方法 | オフライン簡易指令システム | オンラインTM | 中継接続の是非 |
| アセスメント実施方法 | 手動 | システム化 | システムの開発 |
| 精算方法 | 手動 | システム化 | 精算システムの開発 |
| 精算時期 | 23ヶ月後 | 翌週等 | |
商品の要件の見直し
調整力の要件
以下は一次調整力、二次調整力、三次調整力に関する要件一覧である。
| 英呼称 | 一次調整力 | 二次調整力① | 二次調整力② | 三次調整力① | 三次調整力② |
|---|
| 指令制御 | オンライン自端制御 | オンラインLFC信号 | オンラインEDC信号 | オンラインEDC信号 | オンライン |
| 監視 | オンライン一部オフライン可 | オンライン | オンライン | オンライン | 専用線オンライン |
| 応動時間 | 10秒以内 | 5分以内 | 5分以内 | 15分以内 | 45分以内 |
| 継続時間 | 5分以上 | 30分以上 | 30分以上 | 商品ブロック時間 | 商品ブロック時間 |
| 並列要否 | 必須 | 必須 | 任意 | 任意 | 任意 |
| 指令間隔 | 自端制御 | 0.5数十秒 | 1数分 | 1数分 | 30分 |
| 供出可能量・入札量上限 | 5MW | 5MW | 5MW | 5MW | 5MW |
| 最低入札量 | 5MW | 5MW | 5MW | 5MW | 5MW |
| 入札単位刻み幅 | 1kW | 1kW | 1kW | 1kW | 1kW |
まとめ
今回の資料は、需給調整市場における三次調整力②に関する概要、意見募集の対象、検討内容、スケジュール、リクワイアメント、契約体系、事前審査およびアセスメント方法について詳細に取り上げている。市場関係者はこれらの情報をもとに意見を提出することが重要である。
その他
上記の内容は、需給調整市場における契約不履行への対応、精算方法、および商品要件の見直しを含む重要事項をまとめたものである。詳細については、今後の審議を通じて更に具体化される予定である。