電力・ガス取引監視等委員会活動実績に関する資料
資料の目的と背景
本資料は、経済産業省が提供した「電力・ガス取引監視等委員会」(以下、電取委)の活動実績に関するものである。特に、令和6年4月16日に行われた第495回委員会における活動について検証を行い、今後の組織方針を策定することを目的としている。
検証の内容
検証の論点
本日の検証では、以下の点について議論が行われる。
- 電取委における活動及び果たしてきた役割
- 総論: 組織発足からの活動実績
- 各論: 電力部門およびガス部門に分けた詳細な活動内容
各論の内容
-
電力部門
- 電力小売全面自由化を踏まえた監視・審査と制度改革
- 卸電力市場等の公正性の確保および取引の活性化
- 送配電関連分野の監視・審査と制度改革
-
ガス部門
- 小売自由化を踏まえた監視・審査と制度改革
- ガス卸等の公正性の確保および取引の活性化
- 導管関連分野の監視・審査と制度改革
組織方針の策定
- 中期方針や監視機能の強化方針を策定する。
- 組織を取り巻く状況や活動実績について整理し評価を行う。
スケジュール案
今後の検証スケジュールは以下の通りである。
| 検証回 | 日時 | 内容 |
|---|
| 第1回検証 | 2024年2月26日 14時15分 | - |
| 第2回検証 | 2024年3月18日 10時12分 | 有識者等ヒアリング(電力小売自由化等) |
| 第3回検証 | 2024年4月16日 15時17分 | 各論電力part・ガスpartの活動実績検証 |
| 第4回検証 | 2024年5月17日 14時16分 | 有識者ヒアリング |
| 第5回検証 | - | 本検証のとりまとめ案の提示 |
| 第6回検証 | 6月下旬 | 本検証とりまとめ |
活動実績の検証
前回検証の振り返り
前回の検証(2020年)では、以下の項目が設定された。
- 電力小売全面自由化
- 卸電力市場の公正性確保
- 送配電関連分野の制度改革
- ガスシステム改革
本検証における分野・項目整理
本検証では、前回の内容を参考にし、以下の分野・項目に基づいて検証を行う。
-
電力
- 小売全面自由化を踏まえた監視・審査
- 卸電力市場等の公正性の確保
- 送配電関連分野の監視・審査
-
ガス
- 小売自由化を踏まえた監視・審査
- ガス卸等の公正性の確保
- 導管関連分野の監視・審査
検証ヒアリングとプレゼンター
本日は有識者や実務者からの意見をもとに、議論を進める予定である。
検証ヒアリング対象者
| 氏名 | 所属 |
|---|
| 大山 力 | 電力広域的運営推進機関 理事長 |
| 河野 一生 | 電力総連 会長代理 |
| 平瀬 祐子 | 東洋大学理工学部 准教授 |
検証プレゼンター
| 氏名 | 所属 |
|---|
| 早川 光毅 | 一般社団法人日本ガス協会 専務理事 |
| 村松 久美子 | PwC Japan 有限責任監査法人 ディレクター 公認会計士 |
| 山本 竜太郎 | 送配電網協議会 理事事務局長 |
託送料金(収入の見通し)の審査体制
検証体制の概要
託送料金の検証は、料金制度専門会合で計16回(第14回~29回)、さらに審査チームによるインナー会合も19回行われ、延べ約13,000時間にわたる厳格な検証が実施された。
料金制度専門会合のメンバー
料金制度専門会合は以下のメンバーで構成されている:
-
座長
-
専門委員
- 北本 佳永子(EY新日本有限責任監査法人 常務理事・パートナー・公認会計士)
- 園尾 雅則(SMBC日興証券株式会社 マネージング・ディレクター)
委員構成(計4チーム)
| チーム | メンバー |
|---|
| チームA | 東條委員、園尾委員、村上委員 |
| チームB | 男澤委員、松村委員、山内委員 |
| チームC | 梶川委員、川合委員、平瀬委員 |
| チームD | 安念委員、北本委員、華表委員 |
配送料金(収入の見通し)の検証経過
検証のタイムライン
以下は、配送料金の検証に関する重要な日程である:
- 2022年7月25日: 一般送配電事業者10社による「収入の見通し」の算定に関する書類の提出。
- 第14回 (7月29日): 今後の検証事項、一般送配電事業者による事業計画説明(5社)。
- 第15回 (8月3日): 一般送配電事業者の事業計画説明、今後の検討体制の確認。
- 第30回 (12月19日): 収入の見通しに関する承認申請の審査。
重要なポイント
- 国民の声の実施: 10月5日~11月4日。
- 消費者庁からの意見聴取と料金制度専門会合における考え方の整理。
託送料金の検証対応
検証のテーマ
託送料金の検証では、以下の項目について対応している:
- 目標計画、前提計画の妥当性
- 投資計画の妥当性
- OPEX費用、CAPEX費用の検証
- 次世代投資費用についての検証
電取委の対応と制度設計
新制度の導入
- 2023年度からレベニューキャップ制度が開始され、事業者は効率化計画を含めた事業計画を実施することが求められる。
- 新たに設置された**送配電効率化・計画進捗確認ワーキンググループ(WG)**で、審査の進捗確認やマクロ・ミクロの分析を行う。
実施される検証内容
- サプライヤー構造等のマクロ視点からの分析
- 個別プロジェクトの抽出とミクロの検証
監査活動
監査の実施状況
- 電取委は、毎年度、一般送配電事業者及び送電事業者に対する監査を実施し、問題点が認められた場合は速やかに指導している。
- 2015年度以降の指導件数は合計109件。
| 年度 | 指導件数 |
|---|
| 2015 | 9 |
| 2016 | 9 |
| 2017 | 36 |
| 2018 | 23 |
| 2019 | 7 |
| 2020 | 5 |
| 2021 | 9 |
| 2022 | 11 |
不正事案への対応
情報漏えい事案
- 2023年1月13日に情報管理体制の緊急点検を実施。
- 各電力会社に対して経営の中立性・信頼性の確保を求め、監査及び調査を行っている。
再発防止策
- 内部情報管理体制の強化を促進するため、集中改善期間を設け、モニタリングを継続して実施。
電取委における活動実績に係る論点
概要
本資料では、電取委におけるガス事業の監視などに関する活動実績を中心に、以下の論点について議論することが提案されている。
小売規制料金の審査・評価・解除対応
電取委による小売規制料金に関する具体的な論点は以下の通りである。
- 審査・評価・解除の透明性:
- 審査条件が透明性、客観性、説明性、専門性、迅速性を確保できていたか。
- 効率性の考慮:
- 電取委の組織リソースを考慮した場合、これら審査が行う際の行政コストは妥当か。
- 専門性の確保:
- 今後、審査・評価に必要な体制や人材育成をどのように進めていくべきか。
改善点の検討
上記の各論点に対し、電取委として改善できる点がないかについても検討が行われる。
送配電関連分野の監視・審査と制度改革
電取委の対応
電取委は以下の分野に関して具体的な対応を行っている。
- 需給運用の最適化
- 託送料金制度の設計
- 不正事案への対応
- 最終保障供給制度の見直し。
- 制度班対応案件
ガス関連の監視・審査
ガス事業に関しては以下の点が挙げられている。
- 小売自由化を踏まえた監視・審査。
- ガス卸の公正性確保や取引の活性化。
- 導管関連分野の監視・審査。
有識者・実務者のヒアリング結果
送配電関連分野
評価
- レベニューキャップ制度:
- 大規模投資を念頭においた制度であり、現場で評価されている。
- 災害時の対応:
- デジタル・AIの活用が求められるが、現行制度では効果が不十分。
- 最終保障供給制度:
- 市場連動項が導入され、運用の見直しが評価されているが、意見もある。
今後の課題・論点
結論
本日の議論を踏まえ、電取委の活動評価は次回以降の組織方針に反映される予定である。各論における充実した議論が、今後の制度改正や業務の効率化につながることが期待される。