経過措置料金の撤廃に向けて競争の持続性を評価する際は、旧一般電気事業者の小売部門と新電力の電源アクセスが、中長期にわたり同等となることが制度や自主的取組などで担保されているかが重要な判断要素となる。発電能力の83%を旧一般電気事業者と旧卸電気事業者が保有する構造では、発電部門の市場支配力が小売市場で利用されると、新電力の事業継続が困難になり得る。中長期の電源投資を支える環境にも留意が必要である。
常時バックアップ、余剰電力の全量市場供出、電源開発電源の切出し、グロス・ビディングなどにより、新電力の調達機会と卸市場の流動性は改善してきた。ただし、調達の短期市場への偏りや、安価なベースロード電源へのアクセス制約は残る。
英国は大手垂直統合事業者に先渡市場のマーケットメイクと小規模小売事業者への電源アクセス提示を義務付け、規制機関Ofgemは2017年のレビューで流動性指標の改善を評価し、運用変更を伴う継続を議論している。フランスではEDFの発電容量利用権を競売するVPP制度や、原子力電力の卸売りを義務付けるARENHが導入された。テキサス州では一定の発電シェアを持つ事業者に市場支配力軽減計画を求め、設備容量の一部を対象とする利用権オークションを実施した。各制度は対象電源、供給方法、義務の強さが異なる。
資料は対応策を決定しておらず、競争持続性の評価に向けた論点を提示している。短期市場に調達が偏れば、価格高騰時に新電力の経営が困難となるおそれがあり、発電事業者の投資回収の予見可能性も低下し得る。余剰電力やグロス・ビディングを通じた市場調達では、原子力・水力など低コスト電源をベースとして確保しにくく、旧一般電気事業者の小売部門が安価な電源を利用する場合の競争歪曲も懸念される。今後の評価では、創設予定のベースロード市場も考慮しつつ、中長期市場の流動性、発電部門から小売部門への内部補助、自由化前に稼働した電源開発電源の扱いなど、必要な対応を検討する必要がある。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「指定等基準に関する検討①:(競争の持続的確保)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_keika.html)をもとに当社作成
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