2025年容量市場に関する検討会議資料の説明
概要
本資料は、2025年12月18日に開催された第70回容量市場の在り方等に関する検討会における、Net CONE(ネットコスト・オブ・ニュー・エントリー)の扱いについての検討内容をまとめたものである。容量市場の需要曲線の算定に関する情報が含まれている。
目次
- はじめに
- 国の審議会におけるNet CONEの検討状況
- 包括的検証のCall for Evidenceで得た情報提供
- 海外のNet CONEについて
- 国の審議会の検討内容を参考としたNet CONEの仮算定
- 近年採用されているLNG火力の発電方式について
- まとめ
1. はじめに
- 容量市場では、毎年度のオークションにおいてNet CONEの算定を行う。
- 需給曲線は、オークション前に公表される仕組みとなっている。
2. 国の審議会におけるNet CONEの検討状況
第109回制度検討作業部会の活動
- 2025年12月に実施された第109回制度検討作業部会において、Net CONEに関する論点が検討された。この検討内容は、今後のオークションの参考とされる。
容量市場の振り返り
- 2024年度メインオークションでは、以下のような結果が得られた。
- 不足エリアが複数存在し、上限価格以下の電源が全て追加された。
- 約定価格が第2回以降、全エリアで最も高くなった。
- 応札状況では、Net CONEを上回る応札が増加し、非落札電源も増加した。
2024年度および2023年度のエリアごとの供給信頼度
| エリア | 2024年度供給信頼度 | 2023年度供給信頼度 |
|---|
| 北海道 | 1.605 | 20.371 |
| 東北 | 0.245 | 0.445 |
| 東京 | 0.246 | 0.928 |
| 九州 | 1.350 | 2.860 |
3. 包括的検証のCall for Evidenceで得た情報提供
- 2025年10〜11月に、容量市場関係者に対してCall for Evidenceが実施された。回答内容には、指標価格(Net CONE)の適切性や形状に関する意見が含まれている。
4. 海外のNet CONEについて
- 海外の調査データに基づくNet CONEの運用状況にも言及されている。
5. 国の審議会の検討内容を参考としたNet CONEの仮算定
- 最新の発電コストを考慮してNet CONEを仮算定した結果が提案されている。
日本の仮算定
| 項目 | 単位 | 現行のNet CONE | 国の審議会の検討内容を参考とした仮算定 |
|---|
| Net CONE指標価格 | 万円/kW | 1.01 | 2.05 |
| 設備容量モデルプラントCCGT | 万kW | 140 | 60 |
| 建設費 | 万円/kW | 12.0 | 26.8 |
| 業務分担費一般管理費 | %/年 | 14.5 | 14.0 |
6. 近年採用されているLNG火力の発電方式について
- LNG火力の発電方式が近年どのように採用されているかについて情報が含まれている。
7. まとめ
- 今後の審議会では、Net CONEの見直しや応札状況についての詳細な検討が求められる。
- 全体として、今後の容量市場における安定供給の確保に寄与する見直しが進められる。
資料の目的・背景
本資料は、包括的検証に基づいた電力市場の指標価格に関する情報を提供し、特に容量市場の在り方に関する意見を集約するためのものである。様々な電力事業者や関連機関からの情報をもとに、今後の指標価格設定や需要調達量算定の改善点を示している。
主要な検討内容・論点
1. 指標価格関連の意見
以下の表は、包括的検証のCall for Evidenceで得られた情報を整理したものである。
| No | 属性 | 該当部分抜粋 |
|---|
| 1 | 発電事業者安定電源変動電源 | Net CONEの物価補正が続いているが、従来の実コストとの乖離が生じているため、価格設定の見直しが必要 |
| 2 | 小売電気事業者 | Net CONEを電源別に設定することにより、新設の経済性が促されるべきである |
| 3 | 発電事業者 | 上限価格の引上げについて、発電事業者のインセンティブ確保が必要 |
| 4 | 発電事業者 | 既設電源の維持が困難であるため、Net CONE及びその倍数の見直しが求められる |
2. 目標調達量算定に用いる算定諸元
以下の表は、目標調達量に関する意見と提案を示している。
| No | 項目 | 意見内容 | 事業者からの提案アイデア | 件数 |
|---|
| 1 | 目標調達量算定 | 追加オークション分の控除が必要な供給力を確保できない可能性 | 控除量の見直しを検討 | 5件 |
| 2 | 市場外供給容量の控除 | 供給力として期待できない可能性がある | 控除量の見直し | 5件 |
| 3 | 年間停止可能量 | 庫は2.1か月であると確認された | 実態に即した量を反映 | 5件 |
| 4 | 再生可能エネルギー評価 | 需給が不安定になるのは8月最大需要時ではない | 下支えの構想を検討 | 数件 |
| 5 | FIT電源の評価 | 調整係数が実態に反映されていない | 算定プロセスの見直し | 数件 |
今後の予定
本資料についての議論は、国の審議会と連携を取りつつ、今後も引き続き進められる予定である。特に、Net CONEに関する意見を収集し、今後の電力市場における指標価格設定に反映していくことが重要である。